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友情(武者小路実篤)[2008年07月06日(日) ]
主人公野島が認めてるように、杉子に対する恋情は、すべて見かけの美しさによるものだった。そして、時々、かいま見るそぶりや自分にたいする話しかけで、恋心は、つのっていった。親友の大宮にうちあけ、心情を吐露するにあたり、いよいよ、思いは、強固になってゆく。
ところが、実は、杉子の胸中に、全く野島はいなかった。
鼻くそ一粒の恋情も含まれていなかった。いわば、路傍の石のように、見えてる存在であった。
おおー、人とはなんと残酷なことよ。
恋とはなんと、むなしいものよ。
好きでほれてはいても、一方的だということは、如何ともしがたい。
大失恋の末、まのあたりのしたものは、親友と杉子の結婚。
こういうのを悲劇と呼んでいいものか。
少なくとも野島にとっては、大悲劇だろう。
が、自分ひとりだけの思い込みで、恋情をつのらせていくというのも、どうなんだろうか。男ではないから、一方的にどうだとはいいがたいが、相手がねんねの15歳であったとしても、先に告白すべきじゃなかった。。。か。
それにしても、失礼なのは、親友大宮の従姉妹武子にたいしての野島の評価。
武子の姿かたちでは、思いなどわかないと言い切る。
で、そのしっぺ返しは、杉子のいい分。野島さんは、少しも私の心にひびかない。
一分のすきもない拒絶。完璧な拒絶。
友情さえも壊してしまうほどだった。
けれども、すっかり打ち明けられた野島には、くやしいが、はいあがる力がわいてくる。
どこにでも、ころがってる話だとは思うが、この不滅のテーマは衰えることがないだろうと思う。

Posted at 15:31 | 本バカ | この記事のURL
コメント(19) | トラックバック(0)

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コメント


アニメ猫さん
名作は、年月を経ても、色あせることがないです。
感情の機微は、今でも、同じように脈うってるのだと思います。

花よりケーキさん
Posted by:なつ  at 2008年07月12日(土) 19:03

なつさん
はるか昔、中学生3年のとき、この本を読みました。初恋の最中(?)でした。「薄化粧をした・・・・」と言う一節を読んだだけで、胸がどきどきした記憶があります。初恋に破れ、高校に入って最初に読んだのが「出家とその弟子」でした。感激した本でした。
Posted by:アニメ猫  at 2008年07月12日(土) 17:42

ありゃ〜〜  なつさん”
毎日のように ブログ更新されてたのに 止ってるけど ・・・ 
忙しいの 
Posted by:花よりケーキ  at 2008年07月12日(土) 10:14

ぶーさん
ナイスボケ♪ありがとうございます。
そうなんですよ。野島は、失恋して、野鳥の会に入った?というオチには・・・ならなかった・・・

花遊便さん
はいあがる力♪まさしく、そこ、ポイントです。
はいあがらんで、凶器に走る・・・
武者小路実篤さんを読もう。ね。若者たち。

花よりケーキさん
内容は忘れても、そのときの感動は、頭の片隅に残ってると思いますよ
Posted by:なつ  at 2008年07月10日(木) 09:31

 野鳥? 野鳥の会? 鳥が人間に恋する話?
ふーっ  羞恥心、覚えたろかー
Posted by:ぶー  at 2008年07月08日(火) 09:38

野島には、くやしいが、はいあがる力がわいてくる。>最近の男性はこのたくましさが無いかも・・・ね。
Posted by:花遊便  at 2008年07月07日(月) 22:35

武者小路実篤 ・・ 中学か高校時代よく読んだものです
が。 ほとんど忘れてる  そして柄にも無く詩集なども好きでした
本も読んだし 映画もよく見たけど 頭の中は空っぽ (T_T)
Posted by:花よりケーキ  at 2008年07月07日(月) 10:06

しおりちゃん
言わんとすることはわかります。その通りなんですけどね。
あまり、前面に押し出されると、あれれー♪と、思う部分もありまして。
人それぞれですから、そのひとの価値観ということにもなるかもしれませんけどねー。

ナズナさん
姥シリーズがダントツ面白いです。さんじらこも面白そうですね♪
Posted by:なつ  at 2008年07月07日(月) 07:53

又叱られてしまいそうなんだけど、外見て、ものすごく大きな【その人の評価】に
イヤでもなるわけで、古今東西、ね。 ただ、目鼻立ちそのものも、すごく大きいのだけど、その人がかもし出す雰囲気がものを言う部分も大きくて、その、発散するオーラ?の中に、人格や教養や心栄えが投影されているのでしょうかね。
Posted by:しおり  at 2008年07月07日(月) 06:18

今度は友情(武者小路実篤)ですか?
ついて行けん(泣く)
花遊便さんに借りた姥ざかりと姥ときめき、
それになっちゃんに勧められたので、
図書館に取り寄せ依頼していた彼岸花
図書館で借りている瀬戸内寂聴著作3冊、
芦原すなお著さんじらこで机の上が占領されています。
さんじらこは面白いです。
Posted by:ナズナ  at 2008年07月06日(日) 23:30

ラッコさん
33度ありました。。。アッツー!
水分補給して、干涸びないようにしなくちゃね♪
Posted by:なつ  at 2008年07月06日(日) 22:12

今日暑かったですね、疲れ気味
長文最後まで読む気力ないみたい。。。スマソ。
雪が降ってもなつがきてもコンスタントに読書されてるなつさんは尊敬を通り越して、雲の上の方です。
Posted by:ラッコ  at 2008年07月06日(日) 20:29

グランパさん
漫画も読みやすいですよね。絵があると、イメージつかみやすいですしね。
子供の歴史漫画など、とてもわかりやすくて、楽しいです。
かえって、本のまわりくどい言い方よりも、すっきり、頭に入るかも♪
Posted by:なつ  at 2008年07月06日(日) 18:44

ほばしらさん
そうです。友情に悩むのは、大宮のほうです。野島から打ち明けられたものの、杉子の思いの前にしばらくは、やめようと悩み、、、結局、杉子におしきられた感じになってしまったという感じです。
夏目漱石のこころの三角関係にも似てるかなあ。
こちらのほうがさばさばしてますが。

あおぞら文庫にはないみたいですね。
私も探してみました。
Posted by:なつ  at 2008年07月06日(日) 18:39

なつさま、こんばんは〜

しかし、感心しますよ。なつさんに・・・・・・

小説のあらすじをつづるって難しいのに、、、私、読解力に乏しく
よく理解出来ず

あのね。先日、なつさんに紹介したかなあ〜〜?
  「吉田 松陰」と「山口 鉄斎」漫画であるんです。「絵」もあり
文字が少なく、年号や名所を補足までしてる。判り易いんです。余談でした。
Posted by:グランパ  at 2008年07月06日(日) 18:34

あれから、武者小路実篤の本探したけど、家に1冊もなかった。
引越しのたんびに整理したからなぁ。
この主人公は野島でしたけ、私は友情に悩む大宮の方だと思っていましたが?
何となく思い出したが、もう一度読んでみたいです。
青空文庫には実篤の本は無いですね。著作権かな?
Posted by:ほばしら  at 2008年07月06日(日) 16:59

かおさん
たしかに、思いをつのられていく過程が赤裸裸に語られていて、そこは、共感する部分もありましたよ。けど、かえすがえす残念なのは、見かけが大宮に負けていたこと。ここがもし、大宮よりも見かけ素敵だったらどうだったのかなあと、この小説が小説にならなかったところも想像したくなります♪

今のグラビアアイドルは、乳首を隠さんのでしょうか♪

けいみょうさん
読み直すと、もっと、青春の感慨にふけられます♪
感覚が堅いのは確かですもの。若いとはそういうことでしょうけどね。
Posted by:なつ  at 2008年07月06日(日) 16:19

実篤の時代にこの小説は昔初めて「俺は男だ!」を見たときの様なものかな。

今は漫画でもこの手の話題は練りつくされてる。

若い頃、プレイボーイの乳首に星が付いたヌードに興奮した男の子が今のグラビアアイドルを見たらぶったまげるでしょう。
Posted by:かおりょうこ  at 2008年07月06日(日) 16:03

高校1年の頃だろうかこの作品はもちろん武者小路実篤の作品はよく読んだものだ。
内容は忘れてしまったけど、当時のことが懐かしくなってしまう。
Posted by:けいみょう  at 2008年07月06日(日) 15:52