プロフィール
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[お知らせ]

萩原克己氏が
レギュラー出演している
スカパー!の音楽番組、
好評放送中!!

4月5日よりスタートしたch.309 日テレG+(ジータス)の新番組 「ハギ♪シホ 音楽夜話」(毎週土曜日夜22時50分〜23時20分)で、 ギャル社長シホちゃんとMCを担当しています。ぜひご覧ください!

鮫を食す【2008年03月04日(火) 】

前回もワインのことを書かせていただいたが、マイブームでワインに今凝っている。
食事をしながら飲める酒はワインしかない。
焼酎を飲みながらパスタを食べたいとはやはり思わない。


酒屋に行くと良さそうで手頃のワインを二本買い、あとは酒が無くなると寂しくなるので箱ワインを買う。
最初は箱ワインなんてと馬鹿にしていたがフランジアと出会いその観念が消えた。

そう言えば事務所の近所のイタリアンでグラスワインを頼んだら、どこかで飲んだことがあると思い二口目にフランジアとわかり、「マスターこれってフランジアだよね」と言うと店主は真っ赤な顔になった。
箱で2千円のワインがグラス一杯500円もとっていたのだ。
2リットルの箱からグラスは何杯取れるのだろうと考えるとそのイタリアンに足が遠のいてしまった。


話は変わるが昨日、鮫の軟骨梅和えを食した。
勿論そのときはワインではなく芋焼酎のお湯割りである。


鮫には思い出がある。
鮫とフカは同じものだ、何年か前に気仙沼に行った時の話である。

気仙沼は言わずと知れたフカひれの産地である。
そこで聞いた話だが数年前にフカを取りひれだけ取ったら後は海に捨てていたらしい。
それで保護団体のグリーンピースに追いかけられ、それからはフカの体も持って来るようになった。

しかしフカは体の中に小便をするので身がアンモニア臭いのである。
食としては人気のないフカをどうしようかと思いそこでフカの皮を使うアイディアが出た。
鮫皮のバックや財布など色々作られた。

以前、アーティストのプロダクションもやっていたので気仙沼の養護施設に何度か行く機会が多くなった。
そこで障害児が鮫皮を使って孟宗竹や焼き物に被せ鮫皮太鼓を作っていたのである。

その太鼓はコンガとボンゴの中間のような音域で良い音色の音がした。
いつかこの太鼓をキューバに送りラテンパーカッションとして使われたら面白いと考えたことがある。
その夢が実現できなかったのは胴の部分が弱くプロのパーカッションが叩くとすぐに割れてしまう。

いつの日かまた気仙沼に行きあの太鼓と出会いたいと思う。
もう頭の中では鮫皮太鼓の音が聞こえてきた。



萩原氏が執筆した「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)、2007年12月22日より発売開始!

およそ35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も熟割にて絶賛発売中!

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謙譲とは【2008年02月26日(火) 】

朝遅い出社にも関わらず外の気温は低い、思わずコートの襟を立ててしまうほどである。
駅までの道は10分足らずだが寒さのせいか早足になる。
家と駅の中間地点にぶどう園があるのだがあまりぶどうを見たことがない。
ふっと見るとそこに寒椿が咲いていた。

この花の花言葉は謙譲とある。

12月8日の誕生花であるがこの日は太平洋戦争開戦記念日にあたる。
謙譲とは真逆に思えるが日本が神に対して謙譲を唱えたのであればそれも謙譲かもしれない。

昼久しぶりにパスタが食べたくなり行きつけのイタリアンレストランに入る。
ペペロンチーニとサラダにポークピカタを頼む、勿論グラスの赤ワインも忘れない。
あまりのポークの旨さにワインをおかわりしてしまった。

最近は昼のビールよりワインを飲むことが多くなった。
ワインを飲む野菜と信じ始めたからだ。
肝数値がワインのおかげだけとは思わないがワインと焼酎のお湯割りにしてから改善された。

だから胸を張って昼からワインを飲む。
相変わらずいいかげんな男である。

事務所の近所にある古本屋で江川卓著書の「夢ワイン」が200円で売っていた。
電車の帰りに読んでみて面白くなければ捨てればいいと思い買った。
読み始めて江川のことが好きになって行く。
ワインを通じて自分の野球人生を語っている一冊であった。

肩が壊れ野球人生にピリオドをうち、引退を覚悟した日に壊れた肩に信じられない数の鍼をうち勝負に臨むが広島の小早川選手にホームランを打たれてマウンドで泣き崩れてしまう。
この本を読んでいくうちに江川卓の不器用が美しく思え不覚にも車中で涙ぐんでしまった。

ワインの本なら10冊以上読んだがワインを人生の光と影のように表現したのは江川卓だけであった。

晩酌は焼酎とここ数年決めていたが最近はワインをグラスで3杯飲んでからお湯割りに移る。
昨夜も焼き鳥屋でお湯割り5杯、ラーメン屋でウーロン杯3杯、家に帰ってワインを2杯、お湯割り2杯を飲んでいる。
恐ろしいものでこの程度の酒ではしらふに近い。

またこの日放映される「薔薇のない花屋」にはまっている、野島伸司脚本のドラマは酔って見たらチンプンカンプンになってしまうからだ。
劇中で汐見雫役の八木優希が可愛い久しぶりに見る名子役だと感じる。

火曜の朝、事務所に着くと玄関先に梅の盆栽が飾られていた。

見ると春はもうそこまで来ていると梅の花が告げている。
心は一足早く春を感じた。



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サンデークッキングなんちゃって!【2008年02月20日(水) 】

日曜日に妻と長女と蕎麦屋に出かけた。

天ぷらの盛り合わせに鴨の燻製そして極めつけは焼き味噌をまず注文した。
妻はやまかけ蕎麦、娘はもり二枚を頼み自分は蕎麦湯わりの焼酎を頼んだ。
中々グットなチョイスである。



昼間飲む焼酎の蕎麦湯割りは五臓六腑に染渡る。
特に焼き味噌は紫蘇をからめた甘味噌仕立てである。

小さな小瓶の焼酎を二本空けおもむろにかけうどんを頼む。
残った野菜の天ぷらと妻の残した卵の黄身を入れてつるっと食べる。
焼酎の酔いがうどんをよけい旨くする。


娘がララポートに行きたいと言い出す、妻も私も行くと言う、俺には選択権はない。

妻の運転で鴨居に出来たララポートに向かう。
ララポートは駐車場も4500台収容出来る巨大なアミューズメントである。
行く道で良い気持ちになりぐっすり眠ってしまった。

眠気の覚めぬままララポートに到着した、娘も妻もララポートは何度か来ているみたいである、俺は初めて来た。
どこかで見たような光景である確かビバリーヒルズにこんなアミューズメントがあった。
妻も娘も一時間後にここでと駐車場に近いコーナーを指しスタスタと消えてしまった。

嫌いな人ごみの中にいるのもおっくうなのでどこかの店に入ることにした。最初にHMVが目に入る。職業柄か。
エレックが出した作品が店にあるかをチェックする、あった時は携帯で写真を撮る。

隣に島村楽器があった。
電気ドラムが数々出ていた。
小さな子が親とドラムをたたいている。
三台あるうちの一台が空き直ぐに席を取りヘッドホーンをしてたたいてみると中々おもしろい。

後ろの子供の早くおじさんどきなと言う目を無視して30分ぐらいたたいていると妻からどこにいるとメールが着た。
楽器屋にいると言うとこっちに来ると言ってきた。

ここをどいたらもう後ろのガキにこのドラムを奪い取られるので夢中でたたく。
妻がやって来た、あんた何やってんの、と冷たい視線である。
おもしろいからヘッドホーンを着けさして昔とった杵柄を披露する。
少し感心した模様である。

後ろのガキがしつこく待っているのでそろそろチェンジしてやるかと思い後ろ髪を引かれながら楽器屋を出る。

娘とヨーカドーの食料品売り場で待ち合わせる。
夕食をたまには俺が作ろうかと思い何を作るか思案する。
娘が鶏もものステーキ食べたいと言うので比内鳥のもも肉を3枚、それとアサリとイカも買った。

家に着くともう6時を回っていた。
サッカーの北朝鮮VS日本が始まり料理を作りながら観戦する。

鶏もも肉をパックから出して酒を降り常温にもどす、裏の肉をスジ切りして皮目に包丁の先を刺す。
黒コショウとニンニクを付け上から軽く塩を降る。

ジャガイモをポテトチップのイメージで薄切りをして同じように黒コショウそしてきつめの塩を降りオリーブオイルであえる。
固形のコンソメをチーズの卸し器で粉状にしてジャガイモにまぜジャガイモの下ごしらえは完成した。

ソースを作る、缶のデミグラソースに赤ワインを入れ小さな火で伸ばしていく少々の水におろしたりんごを入れる。
バターを風味付けに入れ若干コンソメも入れる。

大きなフライパンに少量のオリーブオイルを引き鶏の皮目から焼く、皮に焼き色がはっきりついたら、ひっくり返し弱火で中までしっかり火を通す。
もう一つのフライパンでジャガイモを炒める。
娘たちは少々こげたジャガイモが大好きなのでなるべく火を多めに入れる。
ここで一つ隠し技がある。
鶏から出た油をジャガイモに移すとジャガイモの味が変わる。
鶏ももう一度ひっくり返し皮目をパリッとしあげる。

大皿にジャガイモと鶏肉を添えて鶏肉にソースをかける。
その間腹が立ったのは北朝鮮に一点入れられた、負けたら日本に帰って来るなとテレビに罵声をかける。


テーブルに出すとワーイと喜びの声が娘たちから出る。
フライパンを洗いながらもう一品アサリと豆板醤そしてねぎを使った唐辛子料理を作る。
イカ納豆でもと思ったがめんどうで止めた。

後半一点を返したがあまりスカッとする試合ではなかった。
オシムさんがいたらなあ〜とぼやきが出る。

あっという間に鶏が片付いた。
アサリをつまみに焼酎を飲む、酔いも回りソファーでうたた寝してしまった。

夢の中で三匹の猫が「旦那さん、ソファーから降りて上で寝てくださいよ。そこは私ら三匹の猫のベットなんですから」と、猫に怒られている夢なのだが、起きてみると俺の頭の上にレオがいた。



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春が見えました。【2008年02月13日(水) 】

12日、母の元を訪れた。
マァ、毎週と言うこともあり適当な気持ちで行くのだが、年中行事で500mℓのビールを二本空ける頃、多分、二時頃に夢うつつにおちいります。

七時頃に夢の中でNEWSが聞こえてきた、渋谷はもう銀世界になろうとしています。
「おふくろ、やばい、帰る」

外はまだ大粒の雨が降っている。
まだ大丈夫行ける、すぐさま仏壇に。
親父、雪に見舞われても俺を守れと上目線で拝みチーンと鳴らす。

おふくろが「大丈夫?こっちはまだ降っていないけど」
なぜか大雪になる胸騒ぎがした。
おふくろに来週また来るからと軽く車の窓越しに声をかけ一目散に出発した。

しかし脳裏の中にもしかして昨夜、焼酎がもう底に近かったのではと記憶が蘇る。
確か近所に酒屋があったと思い釜利谷の酒屋に寄ることにした。
もう雨はみぞれに変わりあとちょっとで牡丹雪に変わりそうな気配である。
おっとノンベの祟りか酒屋に寄ってしまった。

「あれ一刻者がある、もしかしたら高千穂か」
しかしありえない値段である。
「親父、なんでこんなに安いんだ、」
「売れなきゃ俺が飲むつもりで問屋の余り買ってるんだよ」
結局、一升瓶4本雪の中を覚悟して帰ることになった。

ここの15分は大きい。
のんべーで命を落としてもよしと決めるまでには時間がかかったが、今ははっきりと俺の人生は酒と薔薇とは言えないが酒とエゴの人生をまっとうしている。

先週おもしろい出会いがあった。
32年ぶりの出会いである。
甲斐バンドやブームのプロデューサーで名を馳せた男である。

彼が言うのにはレコードから音楽に入った人間とCDから入った人間では音楽環境が全然違うと教えられた。
レコードは回転数で絶対音が出来ないがCDは安かろうと高かろうと音の安定性はある。

歌手の良し悪しは色々あるが、まずは音程の大事さはすぐに直面することである。
そういえば最近の歌手は音程が良いのはCDから学んだことだったんだと何となく理解する。

そんな話を思い出しながら保土ヶ谷バイパスに入った。
対向車線の車が雪を乗せて走っている。
やばい酒屋で時間をかけすぎたと後悔の念はゆがめない。

軽くブレーキを踏むと1メートルは滑る。
久しぶりであるが地面と足が離れている気持ちを思い出す。
早く家に着きたいと今日買った焼酎のお湯割を夢見て、恐怖さん恐怖さん飛んでけ〜と祈る。

ようやく家に着いた。
ありがとう、俺はまだ生きていていいんだ。


翌日はまるで嘘のように春が来た。
春はもうすぐだ〜




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渋谷に降る冬の花【2008年02月07日(木) 】

昨日、昭和24年グループが集った。

一人は前にブログに書いたことがある、湯河原にセカンドハウスを持ち昨年は母を連れて彼女のマンションのベランダから湯河原花火大会を堪能さしてもらった付き合い32年間の作家事務所の女社長さんである。

もう一人は25歳ぐらいからもうかれこれ33年間付き合いのあるイベントや落語の制作をしている彼も社長さんである。

この仲間は年三回ぐらいの飲み会と二回ぐらいのゴルフに行く昔からの何の気遣いや遠慮もなく裸で話せる友人たちだ、渋谷の道玄坂を上がりきり青山通り側に少し入ったちょっと隠れ家みたいな居酒屋で待ち合わせしバラバラに直行したのだが5分前に入り口で遭遇する。
この辺は友とはいえ5分遅れそうでも連絡を入れる気遣いを互いに持っている。

その隠れ家的の居酒屋には不釣合いな大きなテレビがあった。
それも我々の頭上にある。
六時半には30代半ばぐらいの男女がそそと集まりだした。
「あっそうか今日W杯アジア三次予選タイとか」
30代チームは序盤の日本の攻撃で点を取れない苛立たしさか試合21分後の遠藤が放った30メートルの壁を越えたシュートは我々にわかサッカーファンにとっても気持ちの良いシュートであった。

結果4−1を良くやったと褒めるべきか、1−0でも相手を0で押さえるべきと30代グループは試合終了後も喧々諤々である。
しかし驚いたことは埼玉スタジアムにサポーター35,130人があの雪にもめげず集まったと言う事である。
天気が良ければ6万5千のキャパはゆうに越せただろう。

女社長のSさんがもう一件行こうと言い出し、その店からわずか100メートルぐらいにあるBARに向かう何度か来たことがある。

階段を上がり二階に位置する落ち着いたカウンターだけの昔風の作りのBARはなぜか直ぐに和んでしまう雰囲気だ、バックグラウンドミュージックはパティページのテネシーワルツがかかっていた。
久しぶりにウイスキーを水割りで飲みたくなった、この辺から会話は人生観や親の話になっていく。

イベント社長のAさんは父親のいない環境で一人っ子として母親に育てられた。
母親は女医さんで戦争中も軍医として活躍していたことを聞かされたことがある。
自分もAさんの母親には随分お世話になった。
所属のアーティストが急遽風邪を引いて声が出ないときに夜10時でも面倒を見て貰った、言うなれば恩人である。

Aさんの母親も自分の母親も戌年であり、大正11年生まれである。
互いの母親たちは自分の命を引き換えてでも我が子を守ると言う気持ちで俺たちを育てた、次は我々が母親たちのかけがえのない日々を幸せにするために命を張る時期だと思う、こんな話で意気投合し時を忘れた。

11時半を回り渋谷でS社長とラーメンを食べて解散した。
同じように母を思う友にもう一つ勇気を貰い、他界した母を想う友に郷愁を見る。

まだ渋谷駅は雪が夜空に舞っていた。



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蕎麦前てな〜んだ!【2008年01月31日(木) 】

キッ〜イ仕事を終え、事務所に戻る。
てぐすねを引いて仲間が待っていた。
「萩さん飯食った?」まあだだよ、てな感じで近所の蕎麦屋に向かう。
時は午後四時半、おっと蕎麦前で行こうか、待ってました。
ようするに蕎麦前とは蕎麦を手繰る前に一杯酒を飲むことである。

蕎麦屋を庵と呼ぶ歴史があった。
そう言えば朝日庵とか松月庵とか呼ばれる蕎麦屋は多い。
米の歴史は日本書記によれば紀元前400年ぐらいだが、蕎麦の歴史は紀元前7000年にも及ぶ縄文土器から蕎麦が発見された。
米より先に食された蕎麦とは蕎麦粒と呼ばれ、けして麺状のものではなかった。

うんちくはここまでだがなぜか蕎麦屋で飲む酒を旨いと思う。
灘の生一本も蕎麦屋から生まれたより選った酒と言うことらしい。
日曜日に近所の蕎麦屋に行き揚げた蕎麦に塩を降った突き出しと冷酒は至極の組み合わせである。

次に鴨の燻製と焼き味噌をつまみに熱燗に移る。
え〜い出来の悪い肝臓め、お前のおかげでがぶ飲みが出来なくなってしまったではないかと我が肝臓を詰る。

先日、医者に言われた。
「お酒少し控えたほうがいいですね基準の三倍ですよ」
「先生、まだ死なないですよね」てな感じの診断を下されたので「肝臓君俺の中で一番出来の悪いのはお前だ」と肝臓を叱咤激励するのだが根性の無い肝臓は、ご主人様一肝臓に変えましてもご主人様をお守り致しますと言ってくれない。
当初は運動によって肝臓君は頑張ってくれたが今は酒に負けて苛められる情けない奴になってしまった。

そんな意味で多少ハードなトレーニングだが、四時半からの酒宴は肝臓にとって頑張れとわが子を千尋の谷に落とす獅子のような心境である。
健康と酒どっちをとるのかと聞かれることが多いが、酒を飲まず鬱やノイローゼーになるくらいなら酒を取る。

今日はビールで終始した、まだ事務所に戻り仕事があるからである。
頼んだつまみは、煮カツそして秋刀魚の蒲焼どちらも甲乙付けがたい味である。
煮カツの汁のしみた端っこを食す、冷たいビールが喉を通過する、この快感は思わずヤッホーと言いたくなる。

次に頼んだのが秋刀魚の蒲焼である。
秋刀魚の蒲焼なんてけして旨いものではないと思うのが普通だが想像してみて欲しい。
熱い開きの秋刀魚にだしのきいたあんかけ作りである。
山椒をぱらっと降って出来上がりだ。
先ほどの煮カツにはないビールとのマッチングサラッと味濃い一品である。

この原稿を書くのでビール5本で押さえ事務所に向かう。
その頃我が家の猫どもは、
レオ「ダンさんまた昼真っから屁理屈つけて飲んでるよ、困った親父だね受験前の娘と結婚を控えてる娘がいるのに」
チャイム「結局、薬局、放送局でノンベー、アル中予備軍、逃避家なだけですよ」
ルーシー「いいこと考えた。おっさんの飲んでる焼酎、ほら薩摩芋焼酎の誉れて、あれ紙パックだよね。旦那さんのためみんなでオシッコをかけましょう」
全員、もとい、全猫「旦那さんのためなら、シャ〜もう一つおまけにシャ〜」

ちょっとビール飲み過ぎたなトイレが近いな、猫たち元気かなブルブル・・・



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餃子VSシウマイ【2008年01月24日(木) 】

昨夜、仲間と餃子談義をした。
ビールには餃子が合うと言うことから羽餃子、手羽先餃子と話は発展していった。

よく行く中華屋は昼時には満杯である。
肉野菜炒め定食やラーメン、タンメン焼きそば、チャーハンそして餃子もよく出るのだが、チャーハンと餃子とかタンメンと餃子とかどちらかと言えばサブメニュー的な存在である。

なぜならば餃子定食を頼む客は殆どいない。
昨夜も北海道出身のデザイナーの彼も、餃子で飯を食べる習性は無いと言う。

餃子の歴史は古く、紀元前6世紀春秋時代にはもう餃子が存在していた。
日本には満州を通じて入って来たそうだ。

餃子のライバルはシウマイだと思う。
シウマイと呼んでもシューマイと呼んでもどちらも良いそうだ。
シウマイのイメージは弁当のオカズが定着している。
崎陽軒が作ったシウマイ弁当の影響だろう。

1920年に崎陽軒の野並茂吉社長がシウマイを大々的に売り出したのである。
崎陽軒のシウマイは言わずとしれた横浜の名物であるが、元々は南京街のつきだしで使われていた。
野並さんはシウマイをこれはいけると踏んで開発に開発を重ね冷めてもおいしいシウマイを作り上げた。
シウマイはご飯のオカズにも酒の共にも合う。


なぜシウマイは餃子にこんなにもリードされてしまったのだろう。
シウマイだったら昼食べてもニンニク臭はないしどの中華屋でもシウマイを置けば良いと思うのだが、なぜシウマイをひいきするのかと言えば餃子に嫌な思い出がある。

若き頃、新宿の中華屋での出来事であった。
その中華屋は二階立てで我々のバンドはその中華屋は安いし旨いのでちょくちょく利用していた。
我々のマネージャーと称する者がギャラを持ち逃げしたのである。
我々は金も無く一杯のラーメンを食べるのが精一杯であった。

演奏帰りにその中華屋に寄った。
二階でメンバーの一人がラーメン一杯では腹が満ち足りず隣の席で残した餃子を手で食いだしたのである。
もちろん二階には我々しか居なかったが思わず「みっともないから止めろ」と言うと「お前、何気取ってんだ」と言い返された、悲しかった。

あの時以来、餃子をどこか心の中で避けてきたのかもしれない。

生まれが横浜のせいか横浜駅東口にあった崎陽軒を思い出す。
今ではオシャレなレストランだがあの頃は古びたビルの中で営業していた。
幼き頃、嫌いな親父と食べた塩味の五目ラーメンとシウマイの味は未だに忘れてはいない。

帰りにお土産として買ったシウマイの中にあるひょうちゃん、ひょうちゃんは小さな醤油入れである。
小さな陶器に書かれたひょうきんな顔は思わず和んでしまう。
母親はそのひょうちゃんをとっておいてお弁当に醤油入れとして再利用していた。

こんな話を書いていたらシウマイでも買ってたまには家で一杯行きたくなった。

その頃、食い意地の張った三匹の猫たちは神通力を出し合い「ダンさん、シウマイもいいですけど出来やしたらチャシューなんてのも酒のお供に合うと思いやすが、そのきれっぱしで結構ですから少しおすそ分けをして頂ければ我々三匹玄関までお出迎えに参りますが、それ祈れニャン」



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猫年はなんでないんだ〜 【2008年01月17日(木) 】

今年はねずみ年だが萩原家の猫たちにとって気にくわないらしい。
深夜、寝静まった頃に猫たちの干支談義が始まった。

チャイム「レオさん、今年はねずみ年ですがなんでねずみがあって猫年はないんですかね」
レオ「そうなんだよ、人間はねずみなんて大嫌いなくせに何がミッキー、ミニーだよ」
ルーシー「そうよそうよ、何がレミーのおいしいレストランよ。ねずみが料理なんて作ったらチフスが流行っちゃうわよ」
チャイム「そうですよ、腹立ちますよね。我々で世界猫年を作る会を作りましょうよ」
レオ「いいね、猫年の年は正月は鯛や鰹節を猫に食べさせないと不幸になるなんて決まりを作ったりして」

ルーシー「あんた達さ、猫年のない理由を教えてあげようか」
チャイム「ぜひ教えてください。流石にルーシー姉さんは物知りですね」
ルーシー「昔、中国の偉い人が動物たちを集め明日の朝、日の出と同時にこの門の前に集まれ、一番から着いた順に十二番までの動物にその年のタイトルをやろうと言ったのよ。まずは日の出と同時に牛が凄い勢いで門に突っ込んできたのよ。でもね尻尾にねずみがしっかり捕まっていて門の前で牛の頭を超えて一位になったのよ」
レオ「ねずみの野郎、きたないマネしやがって」
ルーシー「じつはねずみはもっと汚いことを猫にしたのよ」
チャイム「ねずみは何をしたんですか、場合によっちゃ今からねずみ狩りに行きますぜ」
ルーシー「ねずみは猫が足が速いのしってて日付を一日遅らせて教えたのよ。猫が一生懸命走ってきたときはもう十二支は決まっていて、猫はそこで笑い者にされたのよ」
チャイム「なんてひどい話だ、涙が止まりません。今から長女の部屋にいってミッキーをズタズタにしてきます」
レオ「俺も行く。ミニーも道ずれだ、姉妹に嫌われたってキャットフード半日くれなくても仕置きは覚悟したぜ、いざチャイム二階にいくぞ」
チャイム「がってんだ兄貴」

ルーシー「あんた達、なに興奮してんのよ。こんな話おとぎ話よ、本当にあるわけないじゃない、昔からの言い伝えよ」
チャイム「でもね、おいら悔しいんですよ、猫に小判、猫なで声、猫をかぶる、化け猫・・・いい事何にも言ってないじゃないですか、グスン」
レオ「そうだよな、窮鼠猫を噛むなんて何だか弱いものいじめのイメージだよな」
ルーシー「でもね、ねずみは人間にとって邪魔な生き物だけど猫は人間に愛されているじゃない。それだけでも猫は幸せだと思うけど」
ガシャガシャ
三匹「旦那さんが帰ってきた。深夜まで良く働いているのか、ただの酒飲みかしらないけど感謝しています、猫の額の家ですけど我慢します、テーブルの上の肴をネコババしません、猫なで声で愛嬌振りまきます」

・・・今年もずず、ず〜いと三匹の猫よろしくお頼み申し上げます。



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正月の風【2008年01月09日(水) 】

元日は毎年母親と過ごす。
2008年も朝10時に次女を残して長女と夫婦で家を出た。
次女は受験の為、正月から予備校通いである。

天気も良く少し肌寒いが良い正月日和であった。
母にとっておせち作りは一週間前ぐらいから気合を入れて作り出す。

雑煮は鶏がらから取ったさっぱりしたスープに鶏肉、ナルトそれに三つ葉を入れる。
よく言う関東スタイルだと思う。

手羽先の唐揚げは焼き鳥で言う雀作りである。
手羽先の身の上の部分だけを開いて一本小骨を抜くと形が雀に似ているからだろう。


「お袋俺の書いた『エレックレコードの精霊たち編』読んだ」
「読んだよ、読んでる内に昔を思い出して怖くなってきたよ」

なんで怖くなったんだろうと少しビールが回ってきた頃聞いてみると、息子がミュージシャンを目指すことが本当に良かったのかと母親はいつも葛藤していたと言う。

あの頃はミュージシャンとは言わずバンドマンと呼ばれ水商売の仲間である、世間はバンドマンにけしてよい感情は持っていない。
回想の中で理解の無い親父との狭間に立ち俺を守ってくれたことが、今は息子がただ元気で音楽の道を続けてくれていることだけを喜んでいるように見える。
あの時の辛さは思い出したくもないらしい。

昔、正月で一番嫌いなことは親父が飲んだくれて暴れることである。
酒が好きなら許せるが酒に飲まれ家中を滅茶苦茶にする。
ひどい時は障子に火を付ける、お袋を殴る蹴る、今だから言えるがあの時はこの親父早く死なないかなと本気で思っていた、もうすぐ十七回忌である。
その頃のトラウマなのか反面教師なのか、俺のことを家では猫までもが舐めている。

親父が逝ってお袋は穏やかな日々を手に入れた。
最近は鎌倉彫に凝っている。
孫たちに整理箱を彫っている。
親父が生きていたら出来なかったことだろう。



いつも正月料理で最初に手を出すのが“イカ人参”だ。
松前漬けのように昆布や味りんは入れない。
スルメと人参を醤油に漬けるのであるが、これが我が萩原家のお袋の味である。
これを食べないと正月だと言う気分になれないのである。

本来正月料理は保存食のため、けして旨いと思ったことがない。
お煮しめ、キントンぐらいは好きだが、鮒の甘露煮や煮豆などは餓死する寸前であれば食べるが、世の中から無くなっても良いと思っている。

まだ抜けない正月気分を捨てて昨日今日と大阪に行ってきた。
心やさしい浪花のレコード屋の店主と会い仕事始めは良いスタートが切れたと思う。

今年も皆さまよろしくお願い致します。



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BS11、無事に終了【2007年12月26日(水) 】

モト冬樹さんの大人の時間に出演致しました。
自分にとってマスコミで一番長い間喋ったような気がします。

当日は、6時から9時までエレックレコードの新人アーティストabsorbのライブと重なってしまい、我が陣営を二つに分けいざ出陣しました。
秋葉原の駅に4時半に待ち合わせをして、元古井戸の加奈崎氏と待ち合わせる。
昔の秋葉原のイメージは殆どなく、つくばエクスプレスの開通によりお洒落なプレイタウンとして生まれ変わっていました。

楽屋に入ると妙な胸騒ぎが起こってきました。
俺って本当にこの場所にいていいんだろうか、エレックを語れるのか、いくら頬を自分でパシンと叩いても自信のなさだけが残ります。
途中、テンションの下がる電話が入りなぜか自己不信に陥りました。

その時にある事が閃きました。
俺がここで落ち込むことと全てを捨てて戦うことと、俺はどちらを選ぶのか。結論を時間軸でデシジョンを迫られています。

「後、15分でステージ下手に入って下さい」
一歩ずつスタジオに向かうのだが、幼き頃のかけっこの順番待ちの気持ちになる。

番組のポリシーとして、キャスターのモトさんとはスタジオでの初対面でライブ感が欲しいとのこと。
本当にポリシーなのか段取りの時間がないのか怪しいがその線で進行されている。

5分前、ステージ横で今一度台本を読む、たいした台本ではないが進行は分かる。
1分前、鼓動のテンポが落ちる、腹が据わるとはこう言うことなのだろう。

眩いばかりのスタジオの中に入る。
以前に吉田拓郎、泉谷しげる、古井戸のコンサートでサポートをしていた時の想い出が蘇る。
「萩原さん下手から入って下さい、上手から古井戸は入ります」
「譜面台の明かり大丈夫だよな、ピンで明かりもらわないと読めないから」
「照明にもう一度確認しておきます、足場気を付けてください暗いから」
「ありがとう…」
こんな会話を若き頃にしたことが昨日のように蘇る。

真緑のスタジオに入る。
背景はコンピューターによりバーチャルで作ったSTB(スイートベージル)のステージ。
「初めましてモト冬樹です」
「こちらこそELECの萩原と加奈崎です」
「エレックとはどんなレコード会社だったのですか」
「偶然と運と追い風とささやかな情熱で燃えつきた馬鹿な会社です。しかし我々から出て行った音楽は、あの頃の若者の血となり肉となり心になったのです」

…今回、思いの丈を『エレックレコードの時代U』〜エレックレコードの精霊たち編〜で書かせてもらいました。
死ぬと言うことは遠きものと感じた時代から、潮騒のように引き潮の中で残したい自分と向き合う文字の綴り。

「人は一人じゃ生きられない。しかし、人は人と最初から上手くやれるわけじゃない」
少しだけ俺は強くなった、弱さを認めたからだろう。





萩原氏が執筆した「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)、2007年12月22日より発売開始!

およそ35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も熟割にて絶賛発売中!

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