母宅より 【2007年11月08日(木) 】
毎週土曜日、母の元を訪ねる。
先週の土曜日も午後三時頃、金沢文庫の母宅に行った。
母が「暁も来るって」と嬉しそうに料理を作っている。
兄弟が揃うことを母は本当に喜んでいる。
4時を回った頃に兄貴夫妻が到着した。
兄弟とかみさんどうしが、母の作った料理に舌鼓をうつ。
「第三京浜、乗るまでが凄い混みかたで大変だったよ」
「でも千鶴子さんが運転したんだろ」
「俺、右ハンドル運転できないんだ」
たわいのない話をビールを飲みながら話をする。
兄貴と自分の年は、四歳違う。
兄弟で音楽業界に入り、俺はエレックレコード、兄貴はヤマハ振興会に席をおいた。
ツイスト、クリスタルキング、NSP、チェッカーズとかなりのヒットメーカーであった。
その兄貴も今はファンタジーリゾートという、子供を対象にした遊び場の会社を二年前に起こした。
このブログを書くために検索してみると資本金が4億6,660万となっていた。うまくいっている、良かったなと思う。

兄貴と俺とは親父については見解が違う。
俺は父親のことをお父さんとは呼べない。
なぜだろうか、きっとさんを付けたくないのだろう。
幼き頃から父親の酒乱には泣かされてきた。
家に牢屋があったら、酔った親父を入れておけるのにと真剣に思った。
兄貴はそんな親父のことをお父さんと呼んでいる。
親父の心の中には長男が一番と思うところがあった。
親父も長男だからだろう。
54年前の金沢文庫は田舎だった。
4歳のときに市営住宅に家族で入った。
風呂も無く、四畳半と六畳にお勝手の家であったが、その頃は市営住宅に入れることのほうが贅沢だった。
庭に穴を掘ってセメントで固め池を作った。
釣ってきたフナやめだかを入れた。
イチジクやアケビの木があった。
母親はよくアケビの新芽を摘んでおひたしにした。
近所の山もよく登った。
山の親父に追いかけられ、兄貴は捕まり正座をさせられ殴られた。
山の親父の作ったかやぶきで家を作ったりして、かやぶきの束を壊してしまったからだろう。
時が経ち、山にはもう登れないように道も閉ざされ、鉄条網で固められている。
家も取り壊され、マンションのような住居に変わった。
母のことを思うといつ壊れてもおかしくない住宅より、今の住居の方が安心である。
兄貴も俺も、いつかもうここには来なくなるのかと思うと切なくなる。
母の家から見える東急車輛の工場が夕日で紅く染まっていく・・・
※およそ35年前の萩原本人も登場する単行本「エレックレコードの時代」。
熟割にて絶賛発売中!
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母が「暁も来るって」と嬉しそうに料理を作っている。
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4時を回った頃に兄貴夫妻が到着した。
兄弟とかみさんどうしが、母の作った料理に舌鼓をうつ。
「第三京浜、乗るまでが凄い混みかたで大変だったよ」
「でも千鶴子さんが運転したんだろ」
「俺、右ハンドル運転できないんだ」
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兄貴と自分の年は、四歳違う。
兄弟で音楽業界に入り、俺はエレックレコード、兄貴はヤマハ振興会に席をおいた。
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その兄貴も今はファンタジーリゾートという、子供を対象にした遊び場の会社を二年前に起こした。
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兄貴と俺とは親父については見解が違う。
俺は父親のことをお父さんとは呼べない。
なぜだろうか、きっとさんを付けたくないのだろう。
幼き頃から父親の酒乱には泣かされてきた。
家に牢屋があったら、酔った親父を入れておけるのにと真剣に思った。
兄貴はそんな親父のことをお父さんと呼んでいる。
親父の心の中には長男が一番と思うところがあった。
親父も長男だからだろう。
54年前の金沢文庫は田舎だった。
4歳のときに市営住宅に家族で入った。
風呂も無く、四畳半と六畳にお勝手の家であったが、その頃は市営住宅に入れることのほうが贅沢だった。
庭に穴を掘ってセメントで固め池を作った。
釣ってきたフナやめだかを入れた。
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母親はよくアケビの新芽を摘んでおひたしにした。
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時が経ち、山にはもう登れないように道も閉ざされ、鉄条網で固められている。
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