久しぶりのフレンチ 【2008年04月30日(水) 】
中央林間にあるフレンチレストラン、ラ・パレットに出向く。長女から電話があり、たまプラーザで食事をしないかと連絡が入り、新調した白いスーツを着てみた。
その姿をかみさんが見て、「何よ、あたしとつり合わないじゃない」と言われ、かみさんもぶつぶつ言いながらもう一度着替え、いざ出陣という時になって長女から電話があり、食事会は中止になった。
俺もかみさんも、出走前の競馬馬のようにヒヒ〜ン状態である。しょうがないから、格好に合うフレンチを選択。結局、近所のフレンチレストラン「ラ・パレットに行こう」と決まった。
ラ・パレットに着き、席に案内される。
「お飲み物は何にいたしましょうか」
「ワインのメニューをください」
「かしこまりました」
こう見えても、ワイン好きである。
最初にボルドーの2004年の赤をもらう。ウエイターが最初にボトルを見せに来る。
「よろしゅうございますか」
軽く会釈をする。
もう勝負は始まっている。
「お料理の方はお決まりでしょうか、コースとアラカルトとございますが」
「アラカルトで行きます。まず海の幸のサラダとイベリコの生ハム、それとチーズの盛り合わせ、今日のお勧めの魚は何ですか」
「黒鯛でございます」
「では、黒鯛のソテーと牛タンの赤ワイン煮込みをください」
「かしこまりました」
何といい気分なのか・・・。ワインが登場、小さな皿にコルクが置かれる。コルクを取り香りを確かめる。ツーンと酸味が鼻を抜ける。ワイングラスに少量のワインが注がれる。
まず香りを楽しみ、次にライトに照らす。まだ若いワインなので、濃い紫色である。ゆっくりとグラスを回し、両手で香りと味を確かめるように口に含む。口の中で舌を全て使い味わう。
ゆっくりとした仕草で、かみさんのグラスに手を向ける。かみさんのグラスに注がれ、自分のグラスにワインが注がれる。
「カベルネだね。メルローも入っているみたいだけど」
「はい、カベルネソービニオンとメルローでございます」

勝った。シラーズとか言われたらどうしようかと思った。長女がフランスに行った時に、ポムロールワインをおみやげに買ってきてくれと頼んだ。確か3万円ぐらい渡した。その時に買ってきたハーフボトルのワインに、未だに手を付けられないでいる。
こっちで買ったら5万円ぐらいのしろものである。しかし常温で置いているので、きっと味は最悪だろうと思う。なんて貧乏性なのか・・・。
料理の中では、黒鯛がめちゃめちゃ旨かった。皮目のパリパリ感が、家庭料理ではできない味である。
一本ボトルが空いた。「ボジョレー祭り」と書かれたメニューを見て、ロゼをデキャンタで頼む。久しぶりの贅沢である。飲み屋で3万払うのは贅沢と思わないのに、フレンチの5千円のワインを頼むのに、つい力んでしまうのは俺だけだろうか。まして六本木のクラブ活動では、一人5万は取られる。馬鹿馬鹿しいので、クラブ活動はしない。
考えてみると、食事の方が安いと思う。どんな一流のレストランでも、ランチタイムは5千円未満である。昼飯を食べながら仕事の話をすると、結構決まる確立が高い。夜タイムは酔わないようにするので、気疲れをする。
今日も帰ってきてから、やっぱり焼酎のお湯割りを呑む。イカげそとかつおの酒盗をつまむ。やはり日本人はこうでなきゃ、てな言い訳を肴に、今夜も長い夜になりそうである。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
その姿をかみさんが見て、「何よ、あたしとつり合わないじゃない」と言われ、かみさんもぶつぶつ言いながらもう一度着替え、いざ出陣という時になって長女から電話があり、食事会は中止になった。
俺もかみさんも、出走前の競馬馬のようにヒヒ〜ン状態である。しょうがないから、格好に合うフレンチを選択。結局、近所のフレンチレストラン「ラ・パレットに行こう」と決まった。
ラ・パレットに着き、席に案内される。
「お飲み物は何にいたしましょうか」
「ワインのメニューをください」
「かしこまりました」
こう見えても、ワイン好きである。
最初にボルドーの2004年の赤をもらう。ウエイターが最初にボトルを見せに来る。
「よろしゅうございますか」
軽く会釈をする。
もう勝負は始まっている。
「お料理の方はお決まりでしょうか、コースとアラカルトとございますが」
「アラカルトで行きます。まず海の幸のサラダとイベリコの生ハム、それとチーズの盛り合わせ、今日のお勧めの魚は何ですか」
「黒鯛でございます」
「では、黒鯛のソテーと牛タンの赤ワイン煮込みをください」
「かしこまりました」
何といい気分なのか・・・。ワインが登場、小さな皿にコルクが置かれる。コルクを取り香りを確かめる。ツーンと酸味が鼻を抜ける。ワイングラスに少量のワインが注がれる。
まず香りを楽しみ、次にライトに照らす。まだ若いワインなので、濃い紫色である。ゆっくりとグラスを回し、両手で香りと味を確かめるように口に含む。口の中で舌を全て使い味わう。
ゆっくりとした仕草で、かみさんのグラスに手を向ける。かみさんのグラスに注がれ、自分のグラスにワインが注がれる。
「カベルネだね。メルローも入っているみたいだけど」
「はい、カベルネソービニオンとメルローでございます」

勝った。シラーズとか言われたらどうしようかと思った。長女がフランスに行った時に、ポムロールワインをおみやげに買ってきてくれと頼んだ。確か3万円ぐらい渡した。その時に買ってきたハーフボトルのワインに、未だに手を付けられないでいる。
こっちで買ったら5万円ぐらいのしろものである。しかし常温で置いているので、きっと味は最悪だろうと思う。なんて貧乏性なのか・・・。
料理の中では、黒鯛がめちゃめちゃ旨かった。皮目のパリパリ感が、家庭料理ではできない味である。
一本ボトルが空いた。「ボジョレー祭り」と書かれたメニューを見て、ロゼをデキャンタで頼む。久しぶりの贅沢である。飲み屋で3万払うのは贅沢と思わないのに、フレンチの5千円のワインを頼むのに、つい力んでしまうのは俺だけだろうか。まして六本木のクラブ活動では、一人5万は取られる。馬鹿馬鹿しいので、クラブ活動はしない。
考えてみると、食事の方が安いと思う。どんな一流のレストランでも、ランチタイムは5千円未満である。昼飯を食べながら仕事の話をすると、結構決まる確立が高い。夜タイムは酔わないようにするので、気疲れをする。
今日も帰ってきてから、やっぱり焼酎のお湯割りを呑む。イカげそとかつおの酒盗をつまむ。やはり日本人はこうでなきゃ、てな言い訳を肴に、今夜も長い夜になりそうである。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
Posted
at 21:53
| この記事のURL
コメント(1)
| トラックバック(0)
JCBホールにて〜Smoky Medicine(スモーキーメディスン)〜 【2008年04月24日(木) 】
4月20日、そそくさと後楽園に向かう。久しぶり顔が赤くなるぐらい興奮している。
Char、金子マリ、鳴瀬喜博、藤井章司、佐藤準。1974年当時、このメンバーと青春を共にした。あれから34年間、どれだけの人と出会い、どれだけの人と別れてきたのだろうか。そんな思いでスモーキーを見ていた。
エレックのスタジオから始まったドラマは、白日夢の如く脳裏を駆け巡る。3000人の会場は満杯である。どうして?レコードも出さないグループが、何故こんなにも人を呼べるのだろうか。
始まった。マリの日本語の曲から始まった。最初は客も彼らもどう乗ったら良いのかためらいがあったが、ジェフベックグループのナンバーぐらいから、客もスモーキーもヒートしていった。
確実に50代と分かる人種たちが、拳を振り上げ我を忘れる。きっとライブとはこれをいうのであろう。アンコールに次ぐアンコールは、このまま時間が止まればよいと、ホール中の人々が思ったのだろう。
帰りに、普段は義理で行く楽屋も率先して向かう。メンバーの中で最初に佐藤準と出会う。
「ジュン良かったよ・・・」
「リハ時間が少なくてさ」
たわいない話をしているうちに、ショウジやナルチョも寄って来てくれた。マリが俺を見つけ、
「克己さん、あたし本貰ってない、貰ってない、貰ってない」、
子供のようにわざとふてくされて見せる。 「ごめんごめん直ぐ送るよ」
てな話しをしていると、Charが出てきた。
「どうだった34年ぶりのスモーキー」
「う〜ん、シーラカンス見ているみたいだったよ」
「ところでエレック本読んだよ。おもしろいじゃん、そんな才能あるなんて知らなかったよ」
「まあな。遅咲きの早死ににならないよう気をつけるよ」
「絶対死なないよ、あんたは」
笑い続けた楽屋であった。帰り、代理店のメンバーと後輩4人で居酒屋に立ち寄る。不思議と20代の代理店の女性が、スモーキーを素晴らしいと評価している。
多分、27〜8年違うマリを、可愛いし格好いいと言う。ステージで殆ど煙草を離さない、まるでジャニスを見ているような感触に、彼女は新しい発見をしたのだろう。なごりおしいが、終電の時間は刻々と迫る。
電車の中で彼らといっしょにステージに立った時を思い出す。
俺が23歳ぐらいだろう。もしあのままミュージシャンとして生きたなら、どんな人生だったのか。老いさらばえて、誰にも相手にされない口うるさいドラマーなのか。それとも、あれからもっと腕を上げて世界的なプレーヤーになっていたかも。
そんなことはまずないな。己のことは己が一番よく知っているし、久しぶりに帰ったら、ジャズでも聞いて見たくなった。心地よい春の酔いの中で…。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
Char、金子マリ、鳴瀬喜博、藤井章司、佐藤準。1974年当時、このメンバーと青春を共にした。あれから34年間、どれだけの人と出会い、どれだけの人と別れてきたのだろうか。そんな思いでスモーキーを見ていた。
エレックのスタジオから始まったドラマは、白日夢の如く脳裏を駆け巡る。3000人の会場は満杯である。どうして?レコードも出さないグループが、何故こんなにも人を呼べるのだろうか。
始まった。マリの日本語の曲から始まった。最初は客も彼らもどう乗ったら良いのかためらいがあったが、ジェフベックグループのナンバーぐらいから、客もスモーキーもヒートしていった。
確実に50代と分かる人種たちが、拳を振り上げ我を忘れる。きっとライブとはこれをいうのであろう。アンコールに次ぐアンコールは、このまま時間が止まればよいと、ホール中の人々が思ったのだろう。
帰りに、普段は義理で行く楽屋も率先して向かう。メンバーの中で最初に佐藤準と出会う。
「ジュン良かったよ・・・」
「リハ時間が少なくてさ」
たわいない話をしているうちに、ショウジやナルチョも寄って来てくれた。マリが俺を見つけ、
「克己さん、あたし本貰ってない、貰ってない、貰ってない」、
子供のようにわざとふてくされて見せる。 「ごめんごめん直ぐ送るよ」
てな話しをしていると、Charが出てきた。
「どうだった34年ぶりのスモーキー」
「う〜ん、シーラカンス見ているみたいだったよ」
「ところでエレック本読んだよ。おもしろいじゃん、そんな才能あるなんて知らなかったよ」
「まあな。遅咲きの早死ににならないよう気をつけるよ」
「絶対死なないよ、あんたは」
笑い続けた楽屋であった。帰り、代理店のメンバーと後輩4人で居酒屋に立ち寄る。不思議と20代の代理店の女性が、スモーキーを素晴らしいと評価している。
多分、27〜8年違うマリを、可愛いし格好いいと言う。ステージで殆ど煙草を離さない、まるでジャニスを見ているような感触に、彼女は新しい発見をしたのだろう。なごりおしいが、終電の時間は刻々と迫る。
電車の中で彼らといっしょにステージに立った時を思い出す。
俺が23歳ぐらいだろう。もしあのままミュージシャンとして生きたなら、どんな人生だったのか。老いさらばえて、誰にも相手にされない口うるさいドラマーなのか。それとも、あれからもっと腕を上げて世界的なプレーヤーになっていたかも。
そんなことはまずないな。己のことは己が一番よく知っているし、久しぶりに帰ったら、ジャズでも聞いて見たくなった。心地よい春の酔いの中で…。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
Posted
at 21:35
| この記事のURL
コメント(0)
| トラックバック(0)
加納秀人、伊藤薫という男たち 【2008年04月16日(水) 】
先週の土曜日にCS番組『ハギ♪シホ音楽夜話』の4本取りが行われた。
70年代初期に外道という日本初のパンクバンドがいた。「この外道・・・」と警察に言われてから命名したという。暴走族のアイドルである。西の村八分、東の外道と、関西関東からアウトローなバンドが誕生した。その外道のギター&ボーカルの加納秀人がスタジオでゲスト出演してくれた。
秀人との関係は1993年からである。礼儀正しく家族を愛している真面目なアーティストにしか見えない。言葉の外道とは大違いである。長年会っていなかったが、昔同様、真面目さと礼儀正しさは変わっていない。
午後のゲストは、あの「Love is Over」でヒットを飛ばした伊藤薫である。1972年に出会い、1977年に水越けいこの作品作りで薫を作家に起用してから、彼と二人三脚の音楽人生を5年間ぐらい歩んだだろうか、薫は俺と同じアレルギー体質で喘息を持っていた。
四季の変わり目の体調の狂いからくる喘息は、持っている者にしか分からない苦しさがある。二人とも真面目で真摯な生き方は同じだが、生きた道は山と海ぐらい違いがあった。
音楽の道は、まるで蟻の巣のように複雑怪奇である。兄弟が楽器を弾いていたとか、近所の兄ちゃんが聞かしてくれたレコードとか、間違えて楽器屋に入ってしまったとか、この道に入ったきっかけは、人それぞれ千差万別のようだ。素直に自分と音楽の関係を見つめると答えは出ない。
音楽を好きだという人は、音楽をやらない方が幸せだと思う。スポーツとか音楽で身を立てようとしたら、好きだけではすまないことが分かる。売れなければアーティストも会社も共倒れになるからだ。
では売れるとは、いろいろな現象が重なり合い、人工的かつ自然的な現実を受け止めることである。生まれて初めてのヒットに対する感性は20代ででき上がると思う。30代では濁りが出る。40代では偶然性が高い。ヒットはアベレージが大事である。
松田聖子は好きと嫌いがはっきり出る。50メートル先のテレビでも、彼女の顔や態度で喜怒哀楽が察知できる。吉田拓郎、泉谷しげる、沢尻エリカ、沢田研二、ビートたけし、なぜだか感情の振り幅が大きい人ほど売れるような気がする。しかし家族や友達にこんなタイプがいたら、多分疲れてしまうのではないだろうか。
マネージャーで敏腕といわれるタイプは、マゾではないかと思う時がある。いうなれば、子供を相手にしているようなものだから、相手の毒を全て吸ってあげるぐらいの気持ちがなければ、できない仕事である。もしかしたらインドのマハトマ・ガンディーのような、非暴力不服従を精神にできる人間が、マネージャーに向いているのではないか。
加納秀人、伊藤薫に我がままを感じないのは、もうその時代を超えて、アーティストより人を大切にしているように感じるからだ。そしてその彼らの意識が、今の俺に心地よく受け止められる。
それは老いたとは思えないし、鈍ったとも感じない。ただ、互いに幸せでいることが、人生最大の目的であると悟ったからではないだろうか。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
70年代初期に外道という日本初のパンクバンドがいた。「この外道・・・」と警察に言われてから命名したという。暴走族のアイドルである。西の村八分、東の外道と、関西関東からアウトローなバンドが誕生した。その外道のギター&ボーカルの加納秀人がスタジオでゲスト出演してくれた。
秀人との関係は1993年からである。礼儀正しく家族を愛している真面目なアーティストにしか見えない。言葉の外道とは大違いである。長年会っていなかったが、昔同様、真面目さと礼儀正しさは変わっていない。
午後のゲストは、あの「Love is Over」でヒットを飛ばした伊藤薫である。1972年に出会い、1977年に水越けいこの作品作りで薫を作家に起用してから、彼と二人三脚の音楽人生を5年間ぐらい歩んだだろうか、薫は俺と同じアレルギー体質で喘息を持っていた。
四季の変わり目の体調の狂いからくる喘息は、持っている者にしか分からない苦しさがある。二人とも真面目で真摯な生き方は同じだが、生きた道は山と海ぐらい違いがあった。
音楽の道は、まるで蟻の巣のように複雑怪奇である。兄弟が楽器を弾いていたとか、近所の兄ちゃんが聞かしてくれたレコードとか、間違えて楽器屋に入ってしまったとか、この道に入ったきっかけは、人それぞれ千差万別のようだ。素直に自分と音楽の関係を見つめると答えは出ない。
音楽を好きだという人は、音楽をやらない方が幸せだと思う。スポーツとか音楽で身を立てようとしたら、好きだけではすまないことが分かる。売れなければアーティストも会社も共倒れになるからだ。
では売れるとは、いろいろな現象が重なり合い、人工的かつ自然的な現実を受け止めることである。生まれて初めてのヒットに対する感性は20代ででき上がると思う。30代では濁りが出る。40代では偶然性が高い。ヒットはアベレージが大事である。
松田聖子は好きと嫌いがはっきり出る。50メートル先のテレビでも、彼女の顔や態度で喜怒哀楽が察知できる。吉田拓郎、泉谷しげる、沢尻エリカ、沢田研二、ビートたけし、なぜだか感情の振り幅が大きい人ほど売れるような気がする。しかし家族や友達にこんなタイプがいたら、多分疲れてしまうのではないだろうか。
マネージャーで敏腕といわれるタイプは、マゾではないかと思う時がある。いうなれば、子供を相手にしているようなものだから、相手の毒を全て吸ってあげるぐらいの気持ちがなければ、できない仕事である。もしかしたらインドのマハトマ・ガンディーのような、非暴力不服従を精神にできる人間が、マネージャーに向いているのではないか。
加納秀人、伊藤薫に我がままを感じないのは、もうその時代を超えて、アーティストより人を大切にしているように感じるからだ。そしてその彼らの意識が、今の俺に心地よく受け止められる。
それは老いたとは思えないし、鈍ったとも感じない。ただ、互いに幸せでいることが、人生最大の目的であると悟ったからではないだろうか。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
Posted
at 15:45
| この記事のURL
コメント(0)
| トラックバック(0)
春の嵐 【2008年04月11日(金) 】
ぽかぽか陽気もあれば道に壊れたビニール傘が散乱する日もある。
この頃の天気模様は何だか自分の人生のように感じる。
3月末に行った海軍道路の桜も嵐のような風に吹き飛ばされてしまった。
花の命は短しと言うが人生も似ているかもしれない、
良いことは短く辛いことのほうが長い。
昔トラック島に行ったことがあった。ミクロネシア連邦の赤道直下の島である。
昼間は暑いので出歩く人は少ない夜になると人々は動き出す。
子供たちも夜海岸で蟹や貝を取っている。
グアムからプロペラ機で行くのだが
空港には豚やニワトリが放し飼いになっている。
飛行機が着く寸前に係員が豚とニワトリを横のほうまで追いやっている。
なんとまあほのぼのとした光景だが
今考えると、飛行機が豚と衝突したら
えらいことになっていたのではないかと思う。
食べ物には不自由しない島である。
庭には豚とニワトリを放し飼いにして、
バナナやパイナップル適当な野菜がかってに育つ。
腹が減ったら適当に料理をして食べる。
四方が海なので釣りも簡単に出来る。
そんなノー天気な生活は疑うことを知らない人間を作る。
今の都会ではこんな考え方でいたら即死する。
最近彼らのことをよく思い出す。
きっと少しセンチになっているのだろうか、
仕事をするときは敵味方がはっきりするのは当たり前だが
この生活に疲れを感じる時があるが、
それは年のせいなのかそれとも気弱になっているのか・・・
毎週お袋のところに顔を出しているのだがお袋は花が大好きである。
部屋の中にいくつもの花が咲いているベランダは、花の鉢だらけである。
数年前いっしょに行った沖縄で、
5センチほどの花の茎をティシュに包んで持ち帰った。
その小さな茎が、今は大きな鉢に入りきれない程の大きさになり
綺麗な花を咲かせている。
お袋の自慢の一つである。
お袋はあの時のトラック島の人々に似ているのではないかと思う。
近所のおばさん達のオアシス的立場になっている。
行くといつもお菓子やら果物がある近所の人が持ってきてくれるらしい。
こんなに近くにあの時のトラック島があったとは嬉しい限りである。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
この頃の天気模様は何だか自分の人生のように感じる。
3月末に行った海軍道路の桜も嵐のような風に吹き飛ばされてしまった。
花の命は短しと言うが人生も似ているかもしれない、
良いことは短く辛いことのほうが長い。
昔トラック島に行ったことがあった。ミクロネシア連邦の赤道直下の島である。
昼間は暑いので出歩く人は少ない夜になると人々は動き出す。
子供たちも夜海岸で蟹や貝を取っている。
グアムからプロペラ機で行くのだが
空港には豚やニワトリが放し飼いになっている。
飛行機が着く寸前に係員が豚とニワトリを横のほうまで追いやっている。
なんとまあほのぼのとした光景だが
今考えると、飛行機が豚と衝突したら
えらいことになっていたのではないかと思う。
食べ物には不自由しない島である。
庭には豚とニワトリを放し飼いにして、
バナナやパイナップル適当な野菜がかってに育つ。
腹が減ったら適当に料理をして食べる。
四方が海なので釣りも簡単に出来る。
そんなノー天気な生活は疑うことを知らない人間を作る。
今の都会ではこんな考え方でいたら即死する。
最近彼らのことをよく思い出す。
きっと少しセンチになっているのだろうか、
仕事をするときは敵味方がはっきりするのは当たり前だが
この生活に疲れを感じる時があるが、
それは年のせいなのかそれとも気弱になっているのか・・・
毎週お袋のところに顔を出しているのだがお袋は花が大好きである。
部屋の中にいくつもの花が咲いているベランダは、花の鉢だらけである。
数年前いっしょに行った沖縄で、
5センチほどの花の茎をティシュに包んで持ち帰った。
その小さな茎が、今は大きな鉢に入りきれない程の大きさになり
綺麗な花を咲かせている。
お袋の自慢の一つである。

お袋はあの時のトラック島の人々に似ているのではないかと思う。
近所のおばさん達のオアシス的立場になっている。
行くといつもお菓子やら果物がある近所の人が持ってきてくれるらしい。
こんなに近くにあの時のトラック島があったとは嬉しい限りである。
※萩原氏が綴る70年代フォーク&ロックの真実。「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)は、「熟割」にて絶賛発売中!
※若き日の拓郎、泉谷、古井戸の姿がそこにあった。35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も、「熟割」にて好評発売中!
Posted
at 22:23
| この記事のURL
コメント(0)
| トラックバック(0)
海軍道路の桜道 【2008年04月05日(土) 】
我が家から15分も走ると瀬谷から16号に抜ける、桜で有名な海軍道路が走っている。
毎年米軍が主催して1万人ぐらいの桜祭りのイベントが開かれる。
昨年は寒さがひどく桜の蕾しかなく一輪たりとて咲いていなかったが、今年は暖冬のせいか3月29日の土曜日は満開の桜を楽しむことができた。

1時に中央林間の駅にお袋を迎えに行った、いざ海軍道路と張り切って出発する。
裏道を通ったにもかかわらず道路はごった返していた、駐車場に入れられたのは2時を回ってしまった。
先に2人を下ろしてパーキングに回すのだが50メートルおきに米兵が丁寧に案内をしてくれる。
昭和20年8月15日から10年間ぐらいでは考えられない対応である。
それも片言の日本語で「こちらです、だいじょうぶです」丁寧にサポートしてくれている。
ようやく車を止めて家内の携帯にかけて居所を聞き、食事にありついた。帰りは家内が運転してくれるので、気兼ねなく売りに来た黒人兵からバドワイザーを3本買った。
家内が「去年ここのスペアリブおいしかったよね」と言い2本の大きなスペアリブを買ってきた。
黒コショウの利いたリブに持ってきた醤油をかけて、バドでからっぽの胃袋に流し込む。
まるで大藪春彦の本に出てきそうな台詞である。
和太鼓や東海大のチアダンス部などがひっきりなしにパフォーマンスを披露している。
少し寒くなったときにトリを務めたのが黒人女性ボーカルを中心としたロックバンドであった。

2年前に白人の女性ボーカルのバンドを見て上手かったのは覚えていたが、今回のバンドは群を抜いて上手い。
ナンバーも1960年代から70年代のロックを軽々歌いこなす、びっくりしたのは吉田美和の「どうしてこんなに」を流暢な日本語で歌いだしたのである。
吉田美和の歌唱は日本人離れしているのは分かるが、黒人の喉の凄さにはただ溜息がでるばかりである。
横のお袋を見るとリズムを取って乗っているではないか、流石にロックバンドを幼き頃から育てたお袋と思い感謝が蘇る。
肌寒くなりお袋の身体を気遣い桜道を後にした。
来年も再来年も元気なお袋とこの桜を見たいと一途に思う。
※萩原氏が執筆した「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)、2007年12月22日より発売開始!
※およそ35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も熟割にて絶賛発売中!
毎年米軍が主催して1万人ぐらいの桜祭りのイベントが開かれる。
昨年は寒さがひどく桜の蕾しかなく一輪たりとて咲いていなかったが、今年は暖冬のせいか3月29日の土曜日は満開の桜を楽しむことができた。

1時に中央林間の駅にお袋を迎えに行った、いざ海軍道路と張り切って出発する。
裏道を通ったにもかかわらず道路はごった返していた、駐車場に入れられたのは2時を回ってしまった。
先に2人を下ろしてパーキングに回すのだが50メートルおきに米兵が丁寧に案内をしてくれる。
昭和20年8月15日から10年間ぐらいでは考えられない対応である。
それも片言の日本語で「こちらです、だいじょうぶです」丁寧にサポートしてくれている。
ようやく車を止めて家内の携帯にかけて居所を聞き、食事にありついた。帰りは家内が運転してくれるので、気兼ねなく売りに来た黒人兵からバドワイザーを3本買った。
家内が「去年ここのスペアリブおいしかったよね」と言い2本の大きなスペアリブを買ってきた。
黒コショウの利いたリブに持ってきた醤油をかけて、バドでからっぽの胃袋に流し込む。
まるで大藪春彦の本に出てきそうな台詞である。
和太鼓や東海大のチアダンス部などがひっきりなしにパフォーマンスを披露している。
少し寒くなったときにトリを務めたのが黒人女性ボーカルを中心としたロックバンドであった。

2年前に白人の女性ボーカルのバンドを見て上手かったのは覚えていたが、今回のバンドは群を抜いて上手い。
ナンバーも1960年代から70年代のロックを軽々歌いこなす、びっくりしたのは吉田美和の「どうしてこんなに」を流暢な日本語で歌いだしたのである。
吉田美和の歌唱は日本人離れしているのは分かるが、黒人の喉の凄さにはただ溜息がでるばかりである。
横のお袋を見るとリズムを取って乗っているではないか、流石にロックバンドを幼き頃から育てたお袋と思い感謝が蘇る。
肌寒くなりお袋の身体を気遣い桜道を後にした。
来年も再来年も元気なお袋とこの桜を見たいと一途に思う。
※萩原氏が執筆した「エレックレコードの時代II」(CD付き単行本)、2007年12月22日より発売開始!
※およそ35年前の萩原氏も登場する「エレックレコードの時代」(CD付き単行本)も熟割にて絶賛発売中!
Posted
at 17:59
| この記事のURL
コメント(0)
| トラックバック(0)

