ねこも犬も飼いました。しかしねこに対してはかつて誤解と偏見を抱いていたことは否めません。
「感情表現に乏しいのでは」。あるいは「なつかないのではないか」と。
悔い改めたのは、20年ほど前のことです。友人がかわいがっているねこが入院しました。うずくまっていたそのねこは、元気がありませんでした。齢と病気のせいだろう、と思っていたら・・・
「ねこちゃーん」という友人の声がし、顔を見せたとたんに甘え声をしきりにあげて顔を、体を友人に摺りよせるではありませんか。体調は悪いし寂しくてたまらなかったのですね。しこたま甘えるねこ―ねこ好きの方ならそんなことは百も承知合点の助でしょうが、愚生は知りませんでした。
その後ねこちゃーんは元気になり、退院しました。
といわけで目から鱗が落ちてからはねこの存在に、多々感じるところがあります。
東京・台東区谷中界隈は、ねこ気配がとりわけ強く感じられる町であり、坂の町でもあります。
「猫町カフェ29」は、そのどちらも完備していました。不忍通り根津神社入り口交差点からあかぢ坂を上りきる寸前にあり(写真左の店)ます。
トップの写真は、坂の途中のスナップです。ねこの町のひとつの証拠写真としてここに掲出しました。
猫町カフェ29は「初めてまだ二か月。開店のときに前の家の方から花束をいただいたのは何よりうれしかったですね」
お店には熊本出身でフリーの編集者とその弟さんのお二人。料理は弟さんの担当と見ました。
お昼のメニューにあるだご汁は団子汁のことで、すいとんがはいってます。具の根菜は大ぶりかつやや固め。
「かむことで、より甘さなどおいしさを味わえます。だしはあごだしで化学調味料は一切ありません」
なるほど。混ぜご飯もとてもおいしか。「おかわりを」とすすめられましたが、ダ ダ ダダ ダイエット。我慢しました。夜はお酒と料理を楽しめます。
猫町カフェですから屋根の上にも店内にもねこグッズ、ねこの絵本などがいっぱいです。ねこの写真も壁を飾ってねこ空間を盛り上げていました。が、ねこ専科ではないのです。
「ねこもいぬもどうぞ。人間はもちろん。小さなお子さんたちが置物のねこを『なでさせて』なんてくるとかわいくてかわいくて」
帰りにはあの窓辺のねこちゃん、ご主人と散歩していました。でも近く引っ越すかもしれないそうです。
坂は、夕映えがとてもきれいだそうです。上ると左方向には谷中霊園。散策の中高年が行きかいます。だからここは「ダンカイの原宿」と猫町カフェ29のお二人。ちなみに29は猫の足の肉丘を意味しているとのことです。
谷中界隈、徘徊のぜいたくは尽きることはありません。後に続く(・・・を信ず)。


この界隈は、わが祖父の墓あり、路地あり、人情味あり、で時空的にもリッチなところと思います。定年後ははまりそうです。