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何のために[2007年08月20日(月) ]
 ザ・フォーク・クルセダーズの歌ではありませんが、暗い穴の奥で光るヒカリゴケを見てふとそう思いました。しかしこの疑問は自分そのものに跳ね返ってきて、考えても無駄かな、と。

 標高1800メートル。八ヶ岳の中腹にこんこんと湧き出る信玄の隠し湯、唐沢鉱泉の風呂は浴槽が太い木、壁は岩という落ち着いた風呂でとても気持ちがいいお湯です。昔に比べると道もかなり整備されて車も行き易くなりました。



 この宿のすぐ裏手にヒカリゴケ群生地があります。岩と木の根の間の穴をのぞくと、緑に光るコケがはっきりと見えます。



 5月に行ったときはまだよく生えてなかったのか、見えませんでした。見に行かれる方は宿に問い合わせてお確かめください。

 ヒカリゴケといえば、武田泰淳氏の小説「ひかりごけ」が浮かんできますが、私は読んでいません。代わりにといっては何ですが、中野美代子氏の「カニバリズム論」(福武文庫 1887年)からご紹介させていただきます。この本の序は澁澤龍彦氏、解説は荒俣宏氏です。

 漂流して少年の肉を食べたミニョネット号事件などを紹介したあと、中野氏は述べています。「カニバリズムとはいかなる行為であるのか」。
 そしてミニョネット号の場合

 ・・・救助がもっと遅れていたらどうなったか――言うまでもなく、次の肉をもとめての殺戮が行われていたであろう。武田泰淳氏の「ひかりごけ」(一九五四年)は、まさにその深淵をのぞいた作品である。

 人肉を食べなければ死、という状況下で自分ならどうするのか。食らい付くか、タブーを守って死ぬのか、これも考えてもしょうがないことかもしれません。でも死にたくはないでしょうね。
 

 唐沢鉱泉の名物料理の一つに猪鍋があります。昔食べました。猪の肉は豚肉のおいしさを濃くしたような味でした。山の気に包まれて食べる猪、また食べたい。
 小説「ひかりごけ」は探して読みます。

追記 ひかりごけ、読みました。

Posted at 19:03 | 旅 国内 | この記事のURL
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