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シーズン・イン 東海道・沼津宿[2007年09月01日(土) ]
 人の世にたのしみおほし然れども酒なしにしてなにのたのしみ

 飲めない人には申し訳ないっす。牧水の歌です。酒のシーズン・インです。
 東海道・金谷宿の翌日、8月19日は沼津でした。容赦なく「暑い」を降り注ぐ太陽に「帰ろか」と逡巡した軟弱な思いをとどめさせたのは、是が非でも一度はご挨拶したかった先達の地、ということでした。

 若山牧水。
 歌に生き、酒に生き旅に生きた43年余。
 この歌も、飲む口実に使うことを牧水は快諾してくれるでしょう。初任地仙台でよく思い浮かべました。

 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしずかに飲むべかりけり

 次。
 幾山川越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆく

 けふもまたこころの鉦をうち鳴らしうち鳴らしつつあくがれていく

 いいですねえ。セーシュンしますね。




 沼津は牧水が晩年の8年を過ごした地。好きだった千本松原に沼津市若山牧水記念館があります。



 今回はあまりに暑くて記念館のみ。お導きでしょう。こんなことを書きとめた自筆の短冊が。

 「ゆかむがためにゆくものこそ まことの旅人なれ 心は
気球のごとくにかろく 身は悪運の手より逃れえず
なんの故とも知らずして たゞゆかむかな ゆかむかなと叫ぶ」
         ボードレール  作
         日本 永井荷風 訳

とありました。
 なぜ旅なのか、との思いをボードレールの言葉で納得させている、のでしょうか。

 もう一つ、お導きが。今月21日に同市で「酒、そして牧水」(第9回日本ほろよい学会沼津大会)が開かれることを館のパンフレットで知りました。申し込んだのは23日ころ。350名の定員がほぼ満員で「あと数枚」だったそうです。いかった。
 市内乗運寺の牧水の墓です。




※ 青森県の豪雪地帯での数年前の会話です。
 「秋はいいですね。紅葉がすばらしい」と私。
 「私たちにとっては憂鬱な季節です。冬が来ますから。観光客は来ないし店も閉めます」と店の方。
  ともあれ9月。シーズン・イン、です。



Posted at 00:54 | 旅 国内 | この記事のURL
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