沼津に行ったら必ず寄りなさい、との指示を先輩、S崎さんから受けて(S崎さんは常に支持者、違う私への指示者です)先週金曜日に行ったのが、バー「ビクトリー」。沼津市の繁華街から少し入ったやや暗い路地の角。壁はレンガ色のタイル、看板の押さえ気味な照明、2階のステンドグラス越しの落ち着いたほのかな光。期待できます。
階段を上がっていくと、「いらっしゃいませ」。何十年飲んでいても初めての店はいろいろの意味で少し不安が伴うものですが、出迎えのこの一言に「うちはお客様にできるかぎり気持ちよく過ごしてもらうサービスを提供する」というメッセージが込められていることが、はっきりと伝わってきました。
インテリアは口ではなかなかいえません。オーセンティックなバーは、一人カウンターで酔いに身も心もゆだねる場としての空間が完成されている、と思ってます。
ビクトリアもそれは完璧に作られている、といえるでしょう。カリンの一枚板は厚さが20センチもあり、手前のポールには彫金が入って一杯目はマンハッタン。そのカクテルグラスは形と重みがまわりの空間の密度をさらに高めてもうあかん・・・〆はマティーニ。
失礼ながら聞きました。
「なんでこんなによいバーが?」
「昔は芸者衆と一緒にお客様がいらっしゃいました。二次会は、一次会とはまったく変わった雰囲気のお店が好まれました」
もちろんマスターの意思とセンスと努力の結果が、今日のビクトリーではあるでしょう。
この勝負、ビクトリーの勝ち。
そうそう、マスターとの会話の中でお話した本は「逝きし世の面影」(渡辺京二著、平凡社ライブラリー)でした。間違っていたかもしれませんので、この場を借りて訂正します。
S崎さん、バー「ビクトリーに行け」とのご指示、ありがとうございました。
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沼津へ行ったのは「日本ほろよい学会」に出席するためでした。 “学会”は今年で9回目だそうで、私は初参加。若山牧水ゆかりの地での開催をたまたま知り、会長が私もファンである佐左木幸綱氏ということで、申し込みました。
ほろよい学会ですから、ほろよいすることが研究でかつ実践。テーブルには「牧水」というお酒のほか2種。ほかに秋田、宮崎などの醸造元からの自慢の銘酒が数十種類そろっていました。
料理は針子の炙り焼、生シラス、桜えびなど駿河湾の幸。針子というのはサンマの稚魚だそうです。酒の肴にはぴったりでした。
参加者は360人。いずれもお酒と牧水を愛してやまない方々なのでしょう。来年は牧水の生まれ故郷、宮崎で開催するそうです。





