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ゴッホと浮世絵 花魁[2006年07月14日(金) ]

牧師の家に生まれ伝道師を志していたゴッホはミレーを敬愛し、「種まく人」の模写を繰り返しフェルメールの色使いに感銘をうけます。

「この不思議な画家の使う色は、レモンイエローと淡い青と真珠のような色のグレーだ。
彼の色使いは、ベラスケスの黒、白、グレーそして赤と同じように独特だ。」
ゴッホの手紙より

画家をめざしたゴッホは1886年パリに渡ってジャポニズムの虜となります。
浮世絵の影の無い世界、オランダ造船技師が持ちかえった瀬戸内海の写真に魅了されて日本人になることを夢みるほど日本に没頭します。

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瀬戸内海の風景は明治の初めには欧米人のあいだで評判になり、世界的な名声を得ていました。そこに遊ぶ子供や自然や船は、まさしくゴッホが求めた光そのものだったようです。影の無い、輪郭がハッキリとしたその光景は浮世絵そのものと感じられ、光り輝く日本への想いを日増しに強くします。
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                               日本を紹介していた『パリ・イリュストレ』誌1886年5月号の表紙に英泉の浮世絵《花魁》-左の絵-が掲載されています。印刷の課程で反転してしまったのか、英泉の原画とは逆を向いていたそうです。                                                                                                                                                                                                                                                                                               右はゴッホの模写。花魁の周りにゴッホの想像上の風景が描かれています。竹が生えている水辺があって、蓮が美しく咲き、カエルがまどろみ(歌川芳丸-新板虫尽-の模写)、鶴が遊び(佐藤虎清の模写)、舟遊びをする2人。浮世絵から日本人がどんなに多彩に日々の生活を楽しんでいたか感じ取り、思い描いた日本の風景。黄、青のような鮮やかな色の絵の具は当時高価なものだったそうです。ゴッホは憧れの光輝く日本を黄色で象徴しようとしたのかしら?蛙、鶴は当時のフランスでは娼婦を意味したそうで…。

わずか2年足らずのパリ滞在で400点もの浮世絵を収集したゴッホは
展覧会を2回開きます。
ゴッホだけでなくマネ、モネ、ドガ、ゴーギャン、ロートレック---
当時は前衛と言われた印象派の画家達が
絵画の表現に浮世絵から大きな影響を受けていきます。
英泉の浮世絵《花魁》は愛本姫社(「あいもとひめしゃ」富山県氷見)のご神体となっていますが物悲しい大蛇伝説が…。愛本姫社ではお光と若侍の婚礼を再現した行列「愛本姫社祭り」が毎年行われます。
英泉は美人画で有名ですが、広重との合作で「木曽街道六十九次」も描いています。大蛇伝説の伝わる黒部(氷見)まで足を伸ばしたのでしょうか?

黒部川伝説・大蛇とお光

むかし、愛本橋のたもとに「平三郎」という茶屋があった。そこに「お光」という娘がいた。親をたすけ、近郷近在の若者に好かれる美人であった。
ある日、お光が橋の上の酒樽に気づくとその上に手拭いが置いてある。茶屋に持ち帰り、軒先につるしておいた。

「だれが忘れていったのやら、そのうち取りにくるかもしれん」

酒樽のことを聞いた平三郎は、これを家に運んで賞味していた。
数日後、若い侍がたずねてきて、

「その酒と軒先の手拭いは、わしに縁づく娘のためにおいたものじゃ。
さっそくだが、娘のお光さんを嫁にもらいたい」

両親の反対を押し切って、誘いだされたお光は、三年後のある晩、子を産みに里帰りした。

「子どもはわたし一人で産むから、決して産屋をのぞかぬように」と、念をおして産屋に入ったが…、

母親が心配のあまり、産屋をのぞいたところ、大蛇が子を産み、湯をつかわしていた。
悲鳴をあげた母親の声に、大蛇は子をのみ、もとのお光の姿にかえった。

「私は愛本橋の淵にすむ大蛇に嫁いだのです。これでもう二度と里に帰れません。年老いていく両親のために「ちまき」の作り方を教えましょう。これを茶屋で売ってくらしのたしにしてください」と、
ちまきの作り方を教え、わかれを惜しんだ。

手拭いと酒樽のあった橋の上まできたお光は、大蛇の姿になって淵の渦巻きの中へ帰っていった。
ふきあがる水しぶきの中に、迎えにきた黒部川の主である大蛇の姿が見えた。

茶屋は「ちまき」でたいそう繁盛したそうな。

「愛本伝説・お光姫物語絵図」より

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» 愛本のちまき…ラジオで聴いた話あれこれfrom 無精庵徒然草
土曜日も仕事だった。人の出は結構、多く、営業の回数も多かった。近場ばかりで売り [ReadMore]
Tracked on 2007年03月19日(月) 01:40

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コメント


shieさん、朝顔君は8月に咲きますので、もう少しお待ちくださいね!!私はバッタ君と追いかけごっこをやっています。
Posted by:のり  at 2006年07月18日(火) 20:53

◆m様ありがとうございます。嬉しいです。 書いたり、書かなかったり 仕事に追われてムラがありますが、mさんを見習っていきますね。 ◆のり様せっかく元気でも下のほうから黄色に変色、まだ一つもお花が咲かないのが 悲しい。初心者マークの私の愛を 朝顔君は 受け取ってくれるかしら?
Posted by:shie  at 2006年07月16日(日) 18:21

shieさん、朝顔の先輩君大手術をしてよかったですね。元気になってよかった!!後輩君も立派に育つように応援いたします!!我が家の朝顔君の葉に、赤ちゃんバッタがきて葉を食べるので穴がボコボコ開いています。毎朝この赤ちゃんと、取っ組み合いをやっています。すみません、ゴッホの内容でしたね。
Posted by:のり  at 2006年07月16日(日) 18:00

shieさんのブログ、とても楽しみです。沢山 勉強させていただきました。ありがとうございます♪
Posted by:  at 2006年07月16日(日) 03:00

◆のり様ゴッホと関連があると こんなにたくさんあるものかしら?何か次々と出てきて止まらなくなってしまって…。朝顔君 後輩君たちの双葉が出始めました。先輩君もつるを整理したのが良かったのか元気になってきました。
Posted by:shie  at 2006年07月15日(土) 21:33

shieさん、ゴッホと浮世絵の調査すごいですね!!また、大蛇とお光の伝説も知りませんでした。すっごく勉強になります!!
Posted by:のり  at 2006年07月15日(土) 21:16

◆ルル様ありがとうございます。フェルメールは絵の中の少女に見ているこちらがみつめられているような気持ちになる作品がありました。すごい の一言。 ゴッホはデッサンがへた とあちこちで言われてました。浮世絵を油絵で模写することが無理なことだったのかも…なんて思いました。大蛇のおはなし は私もはじめてなのですが、映画になったり、舞台になったりしているのだそうです。 まだまだ知らないことがたくさんありそうですよね。◆とっちゃんぼうや様美人画といっても英泉はほとんどが枕絵だそうですから、とっちゃんぼうやさんのグロテスクという直感はとっても鋭〜い。 歌麿が清楚な美人を描いたのに、江戸後期の英泉の描く女性は退廃的な美といわれるそうです。六等身で猫背 岡場所の女性を好んで描いたそうです。 なまめかしく、グロテスクを求めていたのかもしれませんよね。ちなみに私はこの絵は けっして好きではありませんヨ〜。◆かおりょうこ様私が以前から知っていたのはこうやって御紹介することのごく一部です。ブログにするには 間違っていたら申し訳ない と 調べるうちに嵌ってしまっているだけ…おはずかしい。 ゴッホの黄色の出発点 だと私も思ったんです。同じように思ってくださる方がいらして嬉しい。◆blancはじめまして、 ありがとうございます。ブログ楽しみにしてますね。◆あき様へび は昔からいろいろなお話があって 怖い思いもしますが、守り神ですよね。あきさんは毎日 守られてる? にらまれてる なんて言えないヮ。◆チャッピー様好きなのはどちらかというと 浮世絵のほうなのに、だんだんゴッホに嵌ってしまって、 もうこうなったら気が済むまで 調べてみま〜す(^m^ )クスッ◆湘南ジャガー様はじめまして、ありがとうございます。こんなに日本と縁が深いなんて私もびっくりです。◆キョン様私も 粽 なの?どうして? と思ってしまいました。ここまで調べられるでしょうか?
Posted by:shie  at 2006年07月15日(土) 18:58

ゴッホの絵と浮世絵と伝説。感心して一気に読みました。ここで粽が出てきましたけれど、名古屋・京都祇園祭・小田原と皆何か繋がりがあるのでしょうか?
Posted by:キョン  at 2006年07月15日(土) 06:39

ゴッホと伝説のお話、興味深く読みました。ひとつ知識が増えました。ありがとうございます。
Posted by:湘南ジョガー  at 2006年07月15日(土) 05:16

shieさん、ゴッホが好きなの?〜詳しいのでビックリよ。初めて知る事ばかりです。怖れいりやしたぁ〜♪
Posted by:チャッピー  at 2006年07月14日(金) 21:32

僕の女房は、へび年です。shieさんの、ブログと重なって見えてしまいます。女房とケンカする時、いつも女房は言います。「あたしは、へび年だからね」って。ちなみに、僕はうさぎ年です。
Posted by:あき  at 2006年07月14日(金) 19:09

初めまして。shieさまの構成力と博識に感服しました。私もそのうち美術ブログかきます(^^♪shieさまのブログ楽しみにしています。よろしくねm(__)m
Posted by:blanc  at 2006年07月14日(金) 18:49

shieさんの博学、たいした物だと思います。ゴッホは確か「ひまわり」で有名でしたね。はるか昔アムステルダムで見た記憶があります。あの黄色のイメージが花魁の模写で思い出した気がします。
Posted by:かおりょうこ  at 2006年07月14日(金) 18:37

shie さん、こんにちは。私は絵の方はからっきしダメです。というのも基本中の基本かも知れませんが、浮世絵の花魁とかあるいは女性の顔、なんだかとてもグロテスクで西洋人には美人に見えるのですかね。そういえばモジリアーニなんかも”変な顔”ですよね。歌舞伎役者のデフォルメに通じるものなのですか?結局は”色”の勝負なんですか?ど素人の私が納得する(別段構えているわけではありませんので、お気楽に)ような説明ってあるものなのですか?
Posted by:とっちゃんぼうや  at 2006年07月14日(金) 18:09

又、学ばせて頂きました。以前、フェルメール展に行きましたが、色、特に青が素晴らしく思えました。花魁の絵は、いくらゴッホと言っても、私は浮世絵の方が好きです。大蛇とお光のお話も面白かったです。蛇にまつわる民話はどこでもありますねー。そう言えば…ちまきは蛇が木に巻き付いているみたいですね〜。
Posted by:ルル  at 2006年07月14日(金) 17:47

◆かんぽう山ろく様そんな…ぁ あなた様に褒められると嬉しくなって 雲の上までのぼせあがりそうですぅ。江戸っ子はお調子ものですから ほめ殺しでのせないでくださいまし。出不精でしちめんどくさいのが苦手で人ごみはダメ な私です。シャープのCMで吉永小百合さんとゴッホの絵を見るうちに 歩いてでも行ける大江戸博物館の浮世絵を思いだして、行ってきました。あとはほとんどインターネットの世界です。同じ事を3回 別々のホームページで見かけるまで なるほど と思えないしつこい性格いつしか お気に入り がゴッホだけで100を超えてしまいました。
Posted by:shie  at 2006年07月14日(金) 16:21

博学感心しました。shieさまには、教えられる事ばかりで私の無能を恥じます。何時、何処で勉強されるのですか?ゴッホもモネもゴーギャンもムンクも海外の美術館で沢山見ましたが、基礎知識が無ければ 只見るだけで終わってしまいます。これからも色々ご教授下さい・・・・・shie博学博士さまえ
Posted by:かんぼう山ろく  at 2006年07月14日(金) 16:06

いかにも浮世絵になりそうな おはなしでしょう?私もゴッホや絵に詳しいわけじゃありませんが、なんか気になって調べていくうちに出るわ出るわ いろんなことが。これで本物を観にいけるといいのですが、せいぜい浮世絵観に大江戸博物館かな?
Posted by:shie  at 2006年07月14日(金) 15:54

不思議な伝説ですネ〜。初めてお聞きしました。ゴッホの作品は、あまりに沢山あり過ぎるためか、「ひまわり」以外は、印象が薄いです。こうして、ご紹介いただくと、じっくり鑑賞できますね。ありがとう。花魁の絵、英泉の浮世絵の反転と一目でそう分かりますが、周りの風景がいかにもゴッホらしいですネ。
Posted by:rinちゃん  at 2006年07月14日(金) 15:49

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