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昭和史を紐解くー3(16年〜20年)

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昭和史ー3(昭和19年のこと)[2007年03月17日(土) ]
♪かわいい魚雷と いっしょに積んだ
青いバナナも 黄色くうれた
男所帯は 気ままなものよ
ひげも生えます ひげも生えます 不精ひげ〜

(轟 沈)

【出来事】

  1月  大都市に疎開命令(東京・名古屋で空襲に備え建物強制取り壊し決定)     
  2月  決戦非常措置要綱決定
  5月  国民総決起運動中央総会開催
  6月  マリアナ沖海戦
       B29中国基地から北九州を攻撃(日本本土初空襲)
  7月  サイパン島の日本軍玉砕   
       東条内閣総辞職→小磯・米内内閣成立
  8月  学徒勤労令・女子艇身隊勤労令公布
       グァム島の日本軍玉砕
 10月  満18歳以上を兵籍に編入
       レイテ沖海戦
 11月  米爆撃機B29による東京初空襲

【時 局】

この年1月、大本営はビルマにいた第15軍に「国境越えしてインドのインパールを占領せよ」との指示を出している。目的は、インドから蒋介石救助のルートを断つものである。しかし、結果は食糧・弾薬とも不足のなかの強行行軍であり、7月に至り73,000人の死傷者をだす「自滅戦」で終っている。

開戦当初の中国大陸からは、

♪春まだ浅き戦線の 古城に香る梅の花  
せめて一輪母上に 便りに秘めて 送ろじゃないか〜
 

と、軍事郵便が届いたのに この年の6月に入り、白梅の代わりにグラマンが本土初空襲を行うに至る。

一方海上では マリアナ沖海戦に敗北してからサイパンが陥落し、陸海あわせて31,000余のほとんどが玉砕している。なかでも哀れなのは 一般市民25,000名のうち4,000名があのマッピ山から身を投げて死んだことである。

こうなっては東条内閣も遂に総辞職に追い込まれ、東条の独裁体制は崩れたのである。しかし、後任の小磯・米内連立内閣もなんら方針も持たず、 戦争完遂を叫ぶばかりでこの期の対応になっていない。

その後の戦況ではグァム島の玉砕、そしてレイテ沖海戦での敗北と 各地の日本軍は次第に戦力を失っていったのである。(※数字は資料によりバラツキ有り)

【世 相】

街中は「進め一億火の玉だ」の標語があちこちに目に付く。

隣保班では 竹槍訓練が始まり、学校では 学童集団疎開が開始された年である。

で、竹槍のことであるが、「竹槍では間に合わぬ」と書いた毎日新聞の記者が東条首相の逆鱗にふれ 懲罰招集に発展している。誰が見ても“竹槍では敵機は落とせず”、当たり前のことを言った者が罰せられたご時勢である。

一方巷では、一人一杯20銭の雑炊食堂が大人気となる。但し店によっては汁ばかりなので、丼に箸を立てて倒れなければ合格と定めている。
また、酒は配給制となり一所帯月2合(2級酒1升8円)だったそうだ。

そのうち中学生以上の学徒全員動員が発せられ、14〜25歳の女性を女子艇身隊として軍需工場などに動員することになる。

そして11月24日には、70〜110余機のB29による東京初空襲が行われている。

 ここにきて いよいよ「神風特別攻撃隊」の出番となるのである。

♪燃料片道 テンツルシャン
涙で積んで
行くは琉球 死出のたび
エーエ 死出のたび〜

(特攻隊節

【歌・映画】

<歌>  
 「月夜船」   ♪おおい そこゆく のぼり船  今夜は月夜だ・・・(波平暁男・唄)
 「轟 沈」   ♪かわいい魚雷と いっしょに積んだ 青いバナナ・・(楠木繁夫・唄)
 「ああ紅の血は燃ゆる」♪花もつぼみの若桜 五尺の生命ひっさ・・・(酒井・安西・唄)
 「突撃ラッパ鳴り渡る」♪勝って逢おうと 誓って往った  友の・・(楠木・三原・唄)
 「いさおを胸に」♪いろはのいの字は 命のいの字  誰も忘れぬ・・(楠木・松原・唄)
 「特幹の歌」♪翼輝く 日の丸に  燃える闘魂 目にも見よ・・・(藤原義江・唄)

<映画>   「三尺左吾平」「加藤隼戦闘隊」「小太刀を使う女」

などなど・・・。

独断と偏見で綴る昭和19年である。

つづく

Posted at 17:10 | 昭和史ー3 | この記事のURL
コメント(12)

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コメント


MUSOUさま、

この時期のことは分かり辛い事ばかりです。
たまたま 軍歌・戦時歌謡が好きでして カラオケのジャンルにしています。
また覗いて下さい。

コメント有難う御座いました。
Posted by:やうち  at 2007年03月20日(火) 12:50

mさま、  

早速 「時の舟旅」へお邪魔してきました。
仰せのように「歌」は、その時代の証言者ですね。
フランク永井の「13800円」は、昭和32年頃の大卒者の初任給だったんですね。

ご連絡頂き 有難う御座いました。
Posted by:やうち  at 2007年03月20日(火) 12:43

昭和19年の映画や歌はほとんど記憶がありません。聞けばわかるかもしれませんが。
Posted by:MUSOU  at 2007年03月19日(月) 20:57

やうちさま

前回のコメントに書きました 灰田勝彦さんが載っているような古い歌集が出てきまして、今日「時の舟旅」のサークルブログで紹介してみました。
(ご紹介するほど 大層なものでなく、お恥ずかしいですが)
灰田勝彦さんの歌も載っていましたが、今日は その中で 庶民の暮らし、時代を表すという意味で 興味深い歌の紹介をしてみました。
ここに書いていらっしゃる時期より ずっと後の 多分 昭和32年あたりの歌集(雑誌の付録です)と思います。
よろしければお暇な時 一度ご覧になってくださいね。
Posted by:  at 2007年03月18日(日) 23:27

きっちょむさま、

何時もお目にとめて頂き嬉しいですね!
>小磯・米内連立内閣
ワンマン投手が打ち込まれて ワンポイントだけの繋ぎでは この時期を乗り切るには力不足だったんですね。
>何だか今の時代・・・全く同感です。

コメント頂き有難う御座います。
Posted by:やうち  at 2007年03月18日(日) 21:48

ルルさま

何時もお目にとめて頂き嬉しいですね!
>19年になれば戦局も苦しくなり・・・
ハイ、いよいよ最後の抵抗となりました。
“特攻隊節”が出ては もういけません。
ここまで追い込まる前に 何とかならなかったものか?と、考えさせられます。
♪春まだ浅き 戦線の〜 (梅と兵隊)は、
施設のご年配の方なら よくご存知だと思います。

コメント頂き有難う御座います。
Posted by:やうち  at 2007年03月18日(日) 21:38

マリーさま、

何時も本章を覗いて頂き嬉しいですね!
お母様に“中島飛行機”の勤労奉仕のご体験がおありでしたか・・・
ではマリーさまも母上からこの時代のことはよくお聞きなんですね。
この19年になると 飛行機乗りも、飛行機の生産も物資の不足でお手上げ状態だったようです。

コメント頂き有難う御座います。
Posted by:やうち  at 2007年03月18日(日) 17:36

mさま、  

毎度 本章を覗いて頂き嬉しいですね!
実は小生も この蛇足的な「世相」「歌・映画」等をあえて記載しているのは、一番その時代を知るのに手っ取り早いと思ったからです。
今まで記載済みの年代は 皆様には馴染みが薄い時代のことですが、これからだんだん自分に近い年代となりますので楽しみにお待ちください。

コメント頂き有難う御座います。
Posted by:やうち  at 2007年03月18日(日) 17:26

何だか今の時代、東条内閣のあとの小磯・米内連立内閣のように思われてなりません。
Posted by:きっちょむ  at 2007年03月18日(日) 08:02

19年になれば戦局も苦しくなり、日本が追い詰められてきますね。
19年以前の歌は知っていましたのに、
どういう訳か?この年の歌だけはどれも馴染みがありません。
Posted by:ルル  at 2007年03月18日(日) 01:02

母が丁度16歳。中島飛行機に行かされたそうです。母の祖母が 「お前がいっても 日本が勝つわけではないから 一人娘は行ってはいけない」と
出してくれなかったそうです。 本人は 行くのは別に嫌ではなかったそうですが(なんと言うこと!!)「私たちが作るような飛行機で大丈夫なのかなあ?」ぐらいの疑問は持ったそうです、特攻するんですものね、片道持てばよかったわけです。毎日新聞の記者の話 何故怒られるのか わかりません。。
Posted by:マリー  at 2007年03月17日(土) 23:02

時局のお話は 勿論いつも興味深く読ませて頂いていますが、私は特に「世相」、「歌・映画」を拝見するのが楽しみです。
何故って こういう紹介は 教科書にもなかなか載せられていませんから。
そんな とばされてしまった <巷の歴史>の中に 時代を表すものが一番多く含まれている気がするのです。
いつもありがとうございます。
Posted by:  at 2007年03月17日(土) 21:29