この年は、日本の戦後を決定的に転換させた年となる。
そのきっかけとなったのは朝鮮戦争の勃発である。
この出来事により、対日講和の動きが早まり、日米安全保障体制づくりが急がれ、日本の再軍備が早くも実現することとなる。そして六月に共産党幹部のパージ、七月に新聞・放送関係、民間産業のレッドパージが展開されるなか、代わって公職追放者の追放解除が活発化してゆく。先ず、朝鮮動乱であるが、
日本の政治・経済に多大の影響をもたらすことになる。国内的には、治安強化政策がとられ、共産党に対する弾圧が強まる。一方、日本経済では、開戦直後から東京株式市場では平和株から旧軍事株へと変わり、造船、造機、資源、海運株が急騰した。日本はこの戦争の前線基地の役割を果たすことになり、デフレ気味の産業界にとっては“天佑”とさえ受け取られたそうである。即ち、七月からはじまった特需景気は年末まで続き、鉱工業・製造業の生産指数が戦前平時並に回復したとある。この特需は産業基盤を強め、復興過程から一転して高度成長過程に入るきっかけとなったのである。しかし、庶民の暮し向きはこの軍事景気とはほど遠く、
生活基盤である衣・食・住は依然として、時の蔵相・池田勇人をして「貧乏人は麦を喰らえ」の暴言の如く、戦後そのままの有様であった。そのせいではあるまいが若者達の間では、皇居前広場での逢引きが盛んになり、アベック広場の観を呈したそうである。また、レジャ-面では、
“アルサロ”なるものが出現し、前衛生け花も盛んとなり始めたが、夏には日本脳炎が大流行して、死者2500人に及ぶという後進ぶりも露呈した年でもる。【出来事】
01/01 マッカーサー年頭の辞で日本の自衛権を強調
年齢の表記が満年齢となる
/07 聖徳太子の新千円札発行
04/13 熱海で大火・繁華街、有名施設など1000戸以上焼失
/15 公職選挙法公布
/22 第1回ミス日本に山本富士子
05/03 吉田首相,南原東大総長の全面講和論に対し“曲学阿世”と非難
06/04 第2回参議院議員選挙
/25 朝鮮戦争始まる・動乱で特需ブーム(糸へん、・金へん景気)
07/02 国宝金閣寺,放火のため全焼
/08 マッカーサー,警察予備隊7万5000人創設,海上保安庁8000人増員を指令
/27 広島の沖合で機雷爆発、漁船4隻遭難(死者46人)
/28 新聞・通信・放送界にもレッドパージ始まる
08/10 警察予備隊設置令公布施行.第一陣7000人入隊
09/03 ジェーン台風,死者・不明539人
10/13 GHQ,1万余人の追放解除承認
11/10 政府,旧軍人3250人の追放解除
/15 政府機関のレッドパージ1171人
/22 プロ野球第1回日本選手権開催.(毎日オリオンズ優勝)
12/13 地方公務員法公布・争議行動の禁止(26.2.13施行)
【巷の装い】
○流行語
「特需景気」「レッドパージ」「おおミステーク」「とんでもハップン」
「つまみ食い」 「イカレポッチ」「金へん・糸へん」「チラリズム」 など
○歌
「夜来香」 ♪あわれ春風に・・・・・・・(山口淑子)
「水色のワルツ」 ♪君に逢う嬉しさの・・・・(二葉あき子)
「桑港のチャイナタウン」♪桑港のチャイナタウン・・・(渡辺はま子)
「ダンスパーティの夜」 ♪赤いドレスがよくにあう・・・・(林伊佐緒)
「東京キッド」 ♪歌も楽しや 東京キッド・・・・・(美空ひばり)
「白い花の咲く頃」 ♪白い花が 咲いていた・・・・・・(岡本敦郎)
「買物ブギ」 ♪今日は朝から私のお家・・・・・(笠置シヅ子)
○映 画
「また逢う日まで」「帰郷」「羅生門」「細雪」「宗方姉妹」
「きけわだずみの声」 ほか
この年の人気俳優ベストテン(毎日新聞社選定)を付記すると、
・高峰秀子・ゲイリ=クーパ・イングリット=バーグマン・原節子・木暮実千代・長谷川一夫
・三船敏郎・高峰三枝子・ボブ=ホープ・上原謙 で、以下 池部良・京マチ子と続いている。
○ベストセラー
「細雪」谷崎潤一郎・「潜行三千里」辻政信・「きけわだつみのこえ」・
「チャクレイ夫人の恋人」ほか
などなど 諸兄の想いは如何に・・・
独断と偏見で綴る 昭和25年である。
独断と偏見で綴る 昭和25年である。
2007年12月3日【夢目標の修正】
夢目標期間を5年短縮し、「昭和史〜4」は完結とする。
夢目標期間を5年短縮し、「昭和史〜4」は完結とする。
