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命を見つめる
若くはないのだから…は、心の叫び。
でも…と反発するのも、心の叫び。
両方をなだめながら、
曰く言い難い年齢を冒険中なのかも・・・

プロフィール
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つくらない音 [2008年03月15日(土) ]
母と子が手をつないで歩いていた。

「ね、ママ、カッパの鳴き声ってキキーッっていうの?」

「・・・・・・」

「ね、ママ、カッパってキキーって鳴くの?」

「・・・・・・」

ママは答えない。

「ね…」

ママはとうとう怒った。

「いい加減にしなさい。カッパなんて

見たことないから知らないでしょう?」

子どもの手にはカッパのぬいぐるみがぶら下がっていた。

子どもはあきらめない。

「ね、ママ、これカッパだよ」

「そう、ぬいぐるみなの、それは」

僕は去年、「そして…河童は消えた」という芝居を演出した。

河童のお皿で沸かした湯を飲むと千年長生きするということを知り、
悪代官は長生き薬を作って大儲けを企む。

皿で湯を沸かした河童は死ななければならないのだ。
その企みを知った河童たちは、
みな姿を隠してしまうというお芝居である。

自分だけ長生きしようとか、
命を金儲けに使おうという人がいる限り、
この世に河童は姿を見せないだろう・・・・

民話劇として書いた芝居だが、
評判はマァマァだかった。

実はそのお芝居の中で河童の鳴き声を考えた。

ママに手を引かれた子どもが言っていたように
キキーとしようとも考えた。

だが、ママの言うように、
河童なんて見たことがないから分からないのも事実であった。

赤坂のTBS近くで出会った親子の会話を追いかけながら、
母の思いと子どもの思いの両方に共感を覚えざるを得なかった。

音づくりとは難しい。(これは「音」だけの問題ではない)

見たことも聞いたこともない河童の姿や鳴き声を
安易につくってはいけないのだと思う。

キキーという音を河童の声としてつくってしまうのは簡単だ。

しかし、その声をして河童の声に

定着させてしまっていいのか・・・ということだ。

たとえどれほど著名な映画監督にでも、著名な演出家にも、
決めて欲しくないものがあっていいはずである。

河童の声…鳴き声はその一つでいいと思う。

だから、不親切に思えるお母さん(子供のママ)の対応が、
まったく正しかったのではないだろうか・・・・

音を作るときに、どれが適当かを選ぶこと自体も難しいのだが、
音づくりの本質は、「つくらない」ことにもありはしないか・・・・

こんなことを考え始めて、直ぐには家に帰れなくなった。

途中ターリーに入ってコーヒーを飲みながら・・・・

このようなことに考えを巡らせ、

ひとつの結論に達したのがコレである。
        
        
ところで、カッパの声ってどんなだろう・・・・?

Posted at 12:52 | 演劇生活 | この記事のURL
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