【店は客のためにある】 (47)
正しく生きる商人道を極めましょう。
お客様が心から喜ばれるお店づくりの一助となればと思い、商業界創業者《倉本長治》先生の遺訓を共に学んで行きたいと思います。
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店│は│客│の│た│め│に│あ│る│
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□□□ (47)
□□ 2006/09/9
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◆◆ 目 次 ─────────────────────────
1.孫悟空の戦術
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【1】 孫悟空の戦術
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孫悟空が、イザ大敵というとき、ひと掴みの髪の毛をむしってプッと息を吹きかけると、そこに無数のまったく同型の孫悟空の分身たる化身が生まれる。
中国の奇伝小説『西遊記』に何回も同じ場面が出てくる物語である。あの戦法が支店からチェーンへの基礎理論である。人間の赤ん坊は1年間に約3倍に育つが、成人してはそうはいかない。商店だって同じことだ。
どしどし産め、何年か前の自分と同じものを作れ、1、2年で2倍、3倍に伸び、やがてオヤジそっくりに成人する。
それが基本的あり方と、誰にも判りそうなものなのにもかかわらず、日本中の商店を見渡すと、繁昌しているお店がところかまわず大きな店、小さな店と、チェーン化と称してやたらに店舗を増やすのが目につく。それで四苦八苦しているお店があるが、賢いお店は早くも標準規模というか、自店の性格としての適正規模と適正条件とを発見したかのようである。
それでこそ、昔の空想小説の孫悟空のまねごとが現実にできるというものだ。
(商業界二十年より)
チェーンストアオペレーションという言葉があります。もともとは米国で考案された販売の手法で、消費者の購買力が高まるにつれ、大量生産された製品が大量に消費されるためには、物流面においても店舗立地においても、あるいは商品陳列の手法や接客技術さえも、一定の理論と法則にしたがって展開されていくとする考え方です。
日本でも1950年代からこのような考え方が普及し始め、中でも渥美俊一先生が唱えた「ペガサス理論」はダイエーやイオンを始めとする大手流通業ばかりでなく、チェーン化を目指すあらゆる業種業態のバイブルのような理論となりました。
「作れば売れる」時代はまさに、大量に生産された商品をせっせと消費する消費者によって支えられていたのです。
しかし、世の中に商品があふれ、消費者が「本物」を求めるようになると、マニュアル通りの店舗や、陳列・接客では消費者が満足しなくなり始めました。この流れに対応できなくなったチェーン店が次々と姿を消すか、事業の縮小、吸収合併という淘汰の時代に呑み込まれ始めました。
先ごろマスコミを賑わした紳士服大手の「アオキ」が、九州の紳士服チェーン「フタタ」の買収を目論見ましたが、同業の「コナカ」の抵抗にあい、計画を断念するという事件がありました。
製紙業界最大手の王子製紙が同5位の北越製紙を経営統合しようとした際も、業界2位の日本製紙などの抵抗があってTOBは失敗に終わりましたが、上の二つのような事件を見ておりますと、経営者のモラルといいますか、そこに働く従業員の「こころ」を慮る気配りといったようなものが完全に欠如しているような気がしてなりません。そんなことでは思惑通りに相手企業を呑み込んだとしても、その後の経営に良い結果が生み出せるとはとても思えないのです。
孫悟空の物語は、自分の髪の毛をプーっとひと拭きして自分の分身を何人も出現させて敵をやっつけることになっていました。つまり、思考能力や行動規範が孫悟空と全く同じもう一人の孫悟空たちが活躍したのです。
今、M&Aにうつつを抜かす人たちは、相手先企業に自分の分身を送り出そうとか、育てようという気はさらさらないように思えます。
チェーンストアオペレーションで見事に成功した企業を見ておりますと、お店で働く店員さんたちが、マニュアルではない人間らしさを失っていないことに気がつきます。
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