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時代小説・江戸小説[2007年09月09日(日) ]
 先週、出張中の山形の宿で夕食後、何気なくテレビをつけた。この十数年、テレビは朝食時にニュースを見るだけで、余程のことがなければ夜にテレビを見るなどということはないのだが、旅の宿である、何となくスイッチを入れた。時代劇だった。若い俳優が主人公、浪人ものだ。何気なく見ている内につい引き込まれてしまった。最後にこの番組の原作が佐伯泰英の『居眠り磐音 江戸双紙』だと分かった。私の知らない作家だ。その翌日、仕事の途中で書店で佐伯泰英の文庫『居眠り磐音 江戸双紙』を5卷買った。仕事を早めに切り上げ、宿に帰って読み始めたら面白くてやめられない。殆ど徹夜をしてしまった。
 日頃時代小説を愛読しているというのではないので、私は時代小説というとついこの前までは、御三家、即ち池波正太郎、藤沢周平、司馬遼太郎と思っていた。勿論今でもこの三氏の本は売れているのだろうが、新しい書き手が登場していることに気付かされた。最近では江戸小説という言葉もあるらしい。江戸時代の、もしくは江戸を舞台にした小説を総称して江戸小説と呼ぶのだという。剣豪ものであれ、股旅ものであれ、市井人物ものであれ、何でも良いのだ。
 昔、まだ高校一年の頃、私は高校の若い先生方3人と二年生の先輩2人とでやっていた明治期の文学作品を読む会に参加していた。月に2回、夜、7時頃から深夜まで、大学を卒業して先生になったばかりの若い先生の下宿先に集まり、二葉亭四迷や、坪内逍遙、尾崎紅葉などの明治期の文学作品を読んでいた。3人の先生方はそれぞれ出身大学は別だったけれど、専攻が日本文学や近代文学等だったのでそのような会を立ち上げたのだろう。何故そんな会に私が誘われたのか今では忘れてしまったが、私はそこでお酒の味も煙草の味も教えられた。懐かしい想い出である。
 しかしその会とは別に、私はこっそり吉川英治に夢中になっていたし、山手樹一郎の時代小説やサラリーマンものの小説を書いていた源氏鶏太 を愛読してもいた。高校の中間テスト、学期末のテストの前になるとそれこそ夢中で山手樹一郎や源氏鶏太の小説を読みふけったものだ。その小説世界が何故か明るくて私は好きだった。文学的にどうだとか、小説としてどいうだとかいうのではなく、安直にただ読める読み物だった。何十冊も読んだことを思い出す。あの時代の大衆の意識が志向する一面が反映されていたのかもしれない。たしかにそのような時代だった。
 今の新たな時代小説ブームは、また新たな市民の今日的意識を反映しているのだろう。

Posted at 07:25 | 時代小説 | この記事のURL
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コメント


遊歩 さま

お越し下さり有難う御座います。
人文社をはじめ、色んな出版社から
古地図や地名と地図の解説書が出版されていますね。
時代小説はいろいろな楽しみ方ができて面白いですね。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 23:16

きっちょむ さんへ。白内障手術のためコメントが遅くなりました。
私はTVドラマの「御宿かわせみ」「慶次郎縁側日記」を見始めたのが切っ掛けで、時代小説を読むようになりました。
そしてその小説の舞台はどの辺りで、どの様な風景なのだろうと、今はそれもテーマの一つとして、ブログ「東京ってオモシロイ」を歩き続けています。
Posted by:遊歩  at 2007年09月11日(火) 22:07

やうち さま

いつもありがとうございます。
講談本、私も良く読みました。寛永さん馬術? バンダンエモン、(漢字が出てこなくてすみません)猿飛佐助、真田十勇士等々夢中になりました。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 07:40

ルル さま

いつもありがとうございます。
山本周五郎、懐かしいですね。私も良く読みました。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 07:35

blanc さま

いつもありがとうございます。
時代小説であれ、現代小説であれ、面白いか面白くないかは、ストーリーと魅力ある登場人物が描かれているかどうかによります。
小説を読むことからしばらく離れていましたが、当分、面白そうな時代小説を漁りそうです。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 07:32

なつ  さま

お越し下さり有難う御座います。
時代小説には、現代人が無くしてしまった人間の生きる道が浮かび上がってくる様に感じております。私にはそこがとても魅力です。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 07:25

子鹿 さま

お越し頂き有難う御座います。
江戸の時空を描きながら現代を描き、未来へ向かう、
それが時代小説の魅力なのかも知れません。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月11日(火) 07:19

たくさんの小説をお読みなんですね。
私も若い頃の一時期、講談ものをよく読みました。
お話のように、読み始めるとその結末が気になり、1冊を読み終わらないと眠れませんでした。図書館、貸し本屋通いをした頃を懐かしく想いおこしています。

Posted by:やうち  at 2007年09月10日(月) 20:50

chuuchichi さま

いつも有難う御座います。
時代小説が流行るのはチャンバラの持つ魅力、また最後には勧善懲悪にいたる爽快さ等があるのかもしれませんね。
社会の枠がしっかりしているので、小説も作りやすいし、読者も内容をイメージしやすい、そんな気がします。あいさつ、しぐさ、思いやり、武士の矜持や商人の誇り、貧しいながらも町人たちの助け合う人情などが小説世界を豊かにしてくれるのでしょうか。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月10日(月) 20:08

ほばしら さま

よくいらっしゃいました。
この印籠が、この桜吹雪が・・・と、水戸黄門や遠山の金さんは筋立てが同じで安心してみていられるところが人気の秘密なのでしょうか。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月10日(月) 19:56

菊 さま

よくいらっしゃいました。
源氏鶏太、それに山手樹一郎は懐かしい名前です。
実際、良く読みました。最近は書店では見かけませんが、
ファンは今でもいるのでしょうか。
Posted by:きっちょむ  at 2007年09月10日(月) 19:51

こういう時代だから、時代小説や時代劇が受けるのでしょうね。
個人的には、御三家にプラス山本周五郎も好きです。
市井の人々の心模様に共感するところが多いです。
Posted by:ルル  at 2007年09月10日(月) 04:30

今の時代小説は、設定が江戸で、時代考証もそれなりだけど、登場人物達の感覚が現代というのが多くありませんか?
一気に読破できるような本に出合って良かったですね。
Posted by:blanc  at 2007年09月09日(日) 22:08

時代小説は、はずれがないです。どの作者のご本でも、例えていえば、水戸黄門なみにきちんと、心情に沿った展開があります。どのような悪人、どのようないけすかないやつでも、人というのは、両面あわせもったものであるということがわかります。それと、一番忘れてならない日本人の唯一持っている美点、武士の心意気だとか、義理だとかを想起させてくれますものね
Posted by:なつ  at 2007年09月09日(日) 14:51

私も時代小説フアンの一人です。
市井物、剣豪もの、武家社会物、何でも好きですが、今日の我々と
同じ人間模様が繰り広げられ、また失った?物への反省もします。
歴史と合わせて知ることもでき、次から次と読んでしまいますね。
Posted by:子鹿  at 2007年09月09日(日) 11:45

時代劇ドラマが夫婦で好きでテレビのCS時代劇チャンネルで池波正太郎・藤沢周平など良く見ています。朗読鬼平犯科帳のなどもありドラマとはまた違った感じでいいですよ。
この様な時代小説も読んでいると引き込まれてしまうようなところがありますが、それもやはり日本人だからなのでしょうか。
Posted by:chuuchichi  at 2007年09月09日(日) 10:20

おじゃまします。
 遠藤周作の題は忘れたけど、信長関係の本は読みました。
他は、チョット。
テレビの水戸黄門は良く見ます。
Posted by:ほばしら  at 2007年09月09日(日) 10:05

山手樹一郎の本は、貸し本屋で虜になりました。読みやすく物語りも同じなので、勉強の合い間に愛読して小説を読む癖が付いたようです。
今でも、図書館で借りまくっています。(但し、乱読)疲れた時の江戸小説には本当に癒されます。
Posted by:  at 2007年09月09日(日) 09:58

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