この時期になると我が家では大根を干し始めます。今年の大根はよく出来て瑞々しく太っています。あまり太っているのは干しあげるのに日数がかかるので中くらいな、ほどほどの大根を干して沢庵漬けにします。天候に恵まれたのか、母の丹精込めた結果か、いつもの年よりよくできました。
これからの寒さに入っていく季節には鍋物が欠かせません。その鍋になくてはならないのが大根です。おでんで私の一番好きな大根。がんもどきや竹輪などの練り物から滲み出たうまみを吸収して何とも美味しい大根になるのです。大根は生でよし、煮てよし、漬けて良しの優れもの。また咳止め、頭痛止めにも古より使われていました。
この、日本人の冬になくてはならない大根も元々は外来野菜だそうです。といっても「徒然草」には薬草として顔をのぞかせていたし、鎌倉期には既に普及していたと杉浦日向子さんが書いています。日蓮上人は大仏殿の大釘と形容しています。そのことからも昔の大根の太さが分かります。
元々は貧弱きわまりない野菜だった大根を今の様に女性のふくらはぎほどの立派な大根に作りかえたのはひとえに研究熱心な私たちの祖先の努力のかいあってのことで、三百年前、即ち江戸の元禄時代には既に今と殆ど変わらない大根がとれていたようです。
流れ行く大根の葉の早さかな 高浜虚子
因みに、日本に元々あった野菜はフキ、セリ、ウド、ワサビ、ジュンサイ、ゼンマイ、ワラビの七種のみだとは杉浦日向子さんの言です。
Posted
at 21:17
| 野菜作り
| この記事のURL
コメント(7)
| トラックバック(0)
