桜の季節になるといつも古事記、木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)の神話を思い出します。
木花之佐久夜毘売という女神のイメージに関与した花の種類は何かといえば、サクラ以外ではない。咲くという語を名に持つ唯一の花であるサクラが、和歌に代表される伝統的な美意識の中で、華やかさ=生と不安=死とを併せ持つ花として。感じ取られているのは、その木がサクラと呼ばれた時からだと考えないわけにはゆきません、と、三浦佑之氏は語っています。
葦原中国(あしはらのなかつくに)に天降った(天孫降臨した)邇邇芸命(ニニギノミコト)は笠沙の岬で、美しい木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)に出会い、求婚します。木花之佐久夜毘売は「そういうことにはお答え出来ません。私の父の大山津見神がお答え申し上げるでしょう」と答えます。
娘への求婚の申し出を父の大山津見神は大喜びして、その姉の石長比売(イハナガヒメ)を添えて、台に乗せた沢山の食物を持たせて邇邇芸命にたてまつったのです。ところが姉の石長比売は大変器量が悪かったので、邇邇芸命は姉の方は結構だといって送り返します。
大山津見神はおおいに恥じて、怒りをこめて、次のように邇邇芸命に詛いの言葉を送ります。
「私の娘を二人一緒に差し上げましたのは、こういう理由からです。石長比売を遣わしたのは、天津神の御子の生命は、雪が降っても、風が吹いても岩の如く、永遠で丈夫で変わらずに、永くあれと思ってのことです。また、木花之佐久夜毘売を遣わしたのは、天津神の御子孫が木の花の如く栄えてあれと思ったからです。
この様なことを神に約束して差し上げましたのですが、石長比売を返されて木花之佐久夜毘売ただ一人をとどめおかれたとは、こういう事では天津神の御子のお生命は、木の花のままに散り落ちましょうぞ」
この部分を日本書紀に探すと古事記のように天津神の寿命ではなく、人間一般の寿命が短くなった謂われとして語られています。
いずれにしろ、石長比売が永遠性を象徴しているのとは反対に、木花之佐久夜毘売が繁栄と有限という、移りゆく時間を象徴しているのは明らかでしょう。日本人の美意識は仏教が伝わる以前から、桜の花に象徴されているのかもしれません。
面白いのは、邇邇芸命(ニニギノミコト)は天忍穂耳命の御子であり、次男です。木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)は大山津見神の娘で、次女なのです。このことに何か意味があるのかないのか分かりませんが、ちょっと気になります。
木花之佐久夜毘売という女神のイメージに関与した花の種類は何かといえば、サクラ以外ではない。咲くという語を名に持つ唯一の花であるサクラが、和歌に代表される伝統的な美意識の中で、華やかさ=生と不安=死とを併せ持つ花として。感じ取られているのは、その木がサクラと呼ばれた時からだと考えないわけにはゆきません、と、三浦佑之氏は語っています。
葦原中国(あしはらのなかつくに)に天降った(天孫降臨した)邇邇芸命(ニニギノミコト)は笠沙の岬で、美しい木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)に出会い、求婚します。木花之佐久夜毘売は「そういうことにはお答え出来ません。私の父の大山津見神がお答え申し上げるでしょう」と答えます。
娘への求婚の申し出を父の大山津見神は大喜びして、その姉の石長比売(イハナガヒメ)を添えて、台に乗せた沢山の食物を持たせて邇邇芸命にたてまつったのです。ところが姉の石長比売は大変器量が悪かったので、邇邇芸命は姉の方は結構だといって送り返します。
大山津見神はおおいに恥じて、怒りをこめて、次のように邇邇芸命に詛いの言葉を送ります。
「私の娘を二人一緒に差し上げましたのは、こういう理由からです。石長比売を遣わしたのは、天津神の御子の生命は、雪が降っても、風が吹いても岩の如く、永遠で丈夫で変わらずに、永くあれと思ってのことです。また、木花之佐久夜毘売を遣わしたのは、天津神の御子孫が木の花の如く栄えてあれと思ったからです。
この様なことを神に約束して差し上げましたのですが、石長比売を返されて木花之佐久夜毘売ただ一人をとどめおかれたとは、こういう事では天津神の御子のお生命は、木の花のままに散り落ちましょうぞ」
この部分を日本書紀に探すと古事記のように天津神の寿命ではなく、人間一般の寿命が短くなった謂われとして語られています。
いずれにしろ、石長比売が永遠性を象徴しているのとは反対に、木花之佐久夜毘売が繁栄と有限という、移りゆく時間を象徴しているのは明らかでしょう。日本人の美意識は仏教が伝わる以前から、桜の花に象徴されているのかもしれません。
面白いのは、邇邇芸命(ニニギノミコト)は天忍穂耳命の御子であり、次男です。木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)は大山津見神の娘で、次女なのです。このことに何か意味があるのかないのか分かりませんが、ちょっと気になります。
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at 19:52
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