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かもめのジョナサン [2008年05月12日(月) ]

「ほんとんどのカモメは、飛ぶという行為をしごく簡単に
考えていて、それ以上のことをあえて学ぼうなどとは
思わないものである。・・・
だが、この風変わりなカモメ、ジョナサン・リビングストン
にとって重要なのは、食べることよりも飛ぶことそれ
自体だったのだ」
       (リチャード・バック著、五木寛之訳。新潮文庫476円)

この懐かしいフレーズを新聞の片隅でみつけ、本棚を
探した。が、どうにも見つからない。
やむなく近くの本屋でこの本を買い求めてみて驚いた
のは、昨年6月で69刷!
昭和52年5月発行であるから、何と30年間にわたり
増刷を続けてきている。

だが、作品は実はもっと早く1970年に米国で発表され
ている。当初はほとんど評判にならなかったが、72年に
突如ベストセラーを記録、と奥付にありました。
そうでした私が読んだのは、日本が高度成長を走り
始めたときでしたね。

「いいかね、ジョナサン」と父親が言う。
「・・・分かっとるだろうが、空中滑走は腹の足しには
ならん。わたしらが飛ぶのは、食うためだ。ひとつ。
そこんところを忘れんようにな」

豊かな米国が展望のないベトナム戦争に足を掬われ
続けた時代。
暗殺、ヒッピー、麻薬、フォークソング、徴兵回避など
急速に時代がきしみ、転回していましたね。
私も70年、社会人として世の中に吸い込まれていった
時代です。

天国に昇ったジョナサンに、教官のサリヴァンが言います。
「・・・人生には、食うことや、争うことや、権力を奪い
合ったりすることなどより、はるかに大事なことがあった
んだと、そうはじめて気づくようになるまでには、どれだけ
永い歳月を経てこなければならなかったことか。・・・」

こんなフレーズがあったのですね。まったく覚えていま
せん。
白状すれば、私はこの本を落ちこぼれ人の強がりと
救いの物語と読んでいたような気がします。ベスト
セラーの理由がよく分からなかった読後感を覚えて
います。

言葉を正しく受け取るには、読むほうにも時間の
蓄積がいることが分かります。
(いや単に頭が悪いだけでしょう)

企業から離れてほぼ1年。ようやく、自分が分かりつつ
あることを思います。

Posted at 21:27 | 本・読書 | この記事のURL
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コメント


賢さん

あぁ、そうですね、映画にもなったのですよね。
私は残念ながら映画は見ませんでした。
音楽も評判になったのでしたっけ。

人が出てこない映画なんて、この作者らいです。
Posted by:湘南ジョガー  at 2008年05月13日(火) 18:28

ヒロさいたまさん

米国の時代背景がありますね。
豊かになって初めて言えるフレーズです。
世界には食べることさえ難しい国、民族など多すぎ
ますね。

今日はお疲れ様でした。いつもの行動力に感心を
しております。
Posted by:湘南ジョガー  at 2008年05月13日(火) 18:24

こんにちは。

かもめのジャナサン懐かしいですね〜。

かすかな記憶ですが中学生の頃この映画が有って
47〜8年頃レコードのサントラ盤
聞いたような気がします。

飛ぶ姿と音楽がピッタリでした。

僕は本よりも音楽と映画のパンフレット本が
先に入ってきました。


Posted by:  at 2008年05月13日(火) 12:46

「・・・人生には、食うことや、争うことや、権力を奪い合ったりすることなどより、はるかに大事なことがあったんだと、そうはじめて気づくようになるまでには、どれだけ永い歳月を経てこなければならなかったことか。・・・」
でも相変わらずですね。全人類がこの進境に達しなければ平和は難しいなんて悲しいですね。

Posted by:ヒロさいたま  at 2008年05月13日(火) 11:55

Ruiさん

どうも最近は昔の本が思い出されます。
年取った証拠でしょうか。
それとも最近の本に馴染めない繰言でしょうか。

歳を重ねることで見えなかったものが見えてくる
ことがありますね。
本などは読み返せることで、その違いを実感でき、
自分でも愉快になります。
歳をとることは悪いことばかりではありませんね。
Posted by:湘南ジョガー  at 2008年05月13日(火) 10:00

ルルさん

そうでしょう、懐かしい本です。
文庫本になったのは少し後ですが、当時でも薄い小ぶり
の本だったような気がします。
何でも、星の王子様と二大ロングセラーと言われて
いるようです。
また読み返し、感想を発信ください。
Posted by:湘南ジョガー  at 2008年05月13日(火) 09:54

おはようございます。

私は読んでいませんでしたが是非
読んでみたくなりました。

学生時代に読んだ本を今読み直すと
違う物が見える事に気づきますね。

>人生で一番大事なもの・・・
私も若い頃と今とでは違う事を言うでしょう。


Posted by:Rui  at 2008年05月13日(火) 07:09

カモメのジョナサン、懐かしいですね〜!
当時は周りでも話題で、皆読んでいたように思います。
もう69刷ですか、すごいですね。
これを拝見して、もう一度読んでみたくなりました、
実家に行った時に探してみます
Posted by:ルル  at 2008年05月13日(火) 00:49





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