≪ 「筋ポンプ」は、“骨格筋”を動かすことによるもの ≫
「たとえば足首を上下させるとふくらはぎが収縮・弛緩する。この筋肉に押されるかたちで血液の流れができるのだ。」この足首を手首に変えると、図のようになります。
手首を曲げたり反らしたりすると、その動きにつれて、静脈が細くなったり太くなったりします。細くなると血液が押し出され、太くなると流れ込んできます。
この繰り返しで、血液が流れることになります。
≪ 「逆流防止弁」の必要性 ≫
「筋ポンプ」は、血管の途中を圧迫したり、緩めたりして血液を流すしくみになっています。これだと、圧迫箇所から血液が両方向に流れることになります。そこで、逆方向へ流れないようにするための方策が、考えられています。
「静脈に弁がついているのは、血液が下方に逆流するのを防ぐためなのだ」
「・・・そのときに逆流しないよう、リンパ管には弁がついている」
上の3引用 『からだのしくみ事典』 日本実業出版社 以下すべての文字強調は小生
この弁は、心臓のような押し出す力が働いておれば、必要ないものです。身体のしくみを見ていると、実によく出来ていものだと感心することばかりです。
≪ 「筋ポンプ」は“部分的”にしか働かない ≫
さて、この「筋ポンプ」には、その働き方が“部分的”という特徴があります。心臓は、それ一箇所が働けばその力は全身に及びます。しかし「筋ポンプ」は、そうはいきません。足首を動かせば足首の辺りに、手首を動かせばその辺りだけに働くというものです。
したがって、全身の血行をよくするためには、“くまなく”動かさなければなりません。
『前漢の華佗(カダ)は、百歳になっても青年のようであったとされるが、「・・・諸々の関節を動かし、老い難きを求めた」』 『「気」の不思議』 講談社現代新書
≪ 「ストレッチ」で、“くまなく”動かす ≫
「ストレッチ」には、二つの効用があります。1.血行がよくなる
ストレッチは、動かし終わったところで、しばらく止めるというやり方をします。
止めている間に、静脈が細くなった方では、血液が最後の一滴(?)まで搾り出されます。また反対側の太くなっている方には、十分に流れ込ませることができます。
2.「筋力」が強化される
「・・・数秒間じっとしているくらいが、筋力を強め、拘縮を防ぐ本来の目的にもかなう。」 『健康づくりのワナ』 朝日新聞社 下の引用も
止めていると筋肉が伸びます。それで“伸縮力”がつくことになります。伸縮力は、筋力のベースとなるものです。
≪ 一種類の運動では、“くまなく”とはいかない ≫
ところで、全身を動かすものに「水泳・テニス・歩く」などがありますが、どれも“くまなく”とはいかないようです。「あらゆるスポーツは、・・・訓練を積むほど、脚や腕の動きが効率化して、不必要な筋肉は動かさないようになる。つまり、「まんべんなく」とは逆になる。」
「歩くという動作は、・・・639個の筋肉のうち、通常は400個ぐらいが使われるといいます。」 『幼稚園では遅すぎる』 ごま書房 文字強調は小生
かくして、全身の「筋ポンプ」を働かせるための“くまなく動かす体操”は、健康維持に欠かせないものとなります。
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