この本は 基本的には 生物学の本です。理数系の超苦手な私が この本を読み終えることができたのは 筆者の優れた文章力のおかげだと思います。
タイトル通り 生物とは何か? 無生物との違いは一体何なのか?と言うことに対する探求がメインテーマなのですが 筆者の研究生活のあれこれが 随所にちりばめられています。
筆者が働いていたNYに関する記述は どんな観光ガイドブックよりも魅力的でした。
そして 「死んだ鳥症候群」ーー輝く希望に満ちて研究のスタートを切った研究者は やがて 効率的に仕事をこなすことに長けてくる。しかし やがて 最も長けてくるのは 仕事を世間に示すことになる。
世間から賞賛を受け 優雅に羽ばたいて見える時 その鳥は既に死んでいる。鳥の中で情熱はすっかり燃え尽きている。
本題の生物学の話になると DNAの二重螺旋構造 たんぱく質や細胞の構造に関する説明が 延々と続き 多分 私は 6割程度(場所によっては 2割?)しか 理解していないところもあると思う。
この本は 15章から成っていて その中にいくつかの節がある。
この一つの節を読んでは一休み と言う箇所も結構あって(私にとっては 生物学の授業そのものだったので) 10日以上かかって読んだと思う。
まさに 気の遠くなるような 実験の結果は 予想と反して 驚くべき答えを示す。
生物とは 一体何なのか?
興味と時間のある方は 一読に値する本だと思います。
大変 印象的だった エピローグから・・
「筆者が少年だったある日 とかげの卵を見つける。
二ヶ月以上かかる孵化を待ちきれなかった少年は 中を見てみることにする。
卵に小さな穴を開けて あとで ふさげばいいんだ・・。。
中には 卵黄をおなかに抱いた 小さな とかげの赤ちゃんがいた。
そして 少年は 自分が取り返しのつかないことをしたことに気づく。
いったん 外気に触れた トカゲの赤ちゃんは 徐々に腐り始め 形が溶けていった・・・。。」
このことこそが 生命とは何か?という 研究の答えを示唆しているのだけれど・・。。
Posted
at 09:47
| この記事のURL
コメント(0)
| トラックバック(0)
