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青春旅行記(最終回)〜京都編・秘密の花見スポット [2008年04月12日(土) ]
さくら花 ちりかひくもれ おいらくの
こむといふなる 道まがふがに
(古今和歌集・巻7・賀・349 在原業平)

さて、ようやく最終目的地、京都にたどり着きました。
桜真っ盛りの花の京、心行くまで古都の桜を堪能してまいりました。
もちろん、美味しいものも。

まず最初に降り立ったのは、京阪線の丸太町駅。鴨川の堤をぶらぶらと桜見物。このあたりになると観光客もあまり来ず、地元の人々がワンコを連れて散歩などをしております。


堤のさくらと白鷺

荒神橋を右に曲がり、京大の中を通って、向かったのが、私の花見の秘密のスポット、吉田山の忠宗神社です。


忠宗神社の桜のトンネル

今から40年ほど前、初めてここを訪れた時は、かなり大きな桜の木々が花のトンネルを作っていましたが、どうも世代交代があったらしく若木が植わっておりました。それでもまあまあの桜のトンネルです。あと数年すると見事な花のトンネルとなると思います。
この辺りにはまだまだ観光客が来ません。ひょっとしたらタクシーの運転手も知らない穴場かも。

その忠宗神社の石段を登り、振り向くと桜の中に浮かんで見えたのが真如堂


真如堂と舞妓さん

ちょうどこの時、正門で舞妓さんの写真撮影が行われていました。今京都では素人さんが舞妓さんの格好をして散策するのが流行っているようですが、この舞妓さんは本物です。私のような素人が見てもプロの舞妓さんかどうかすぐ分かります。目の保養をさせてもらいました。

さて真如堂からのんびり歩いて、東山の法然院、安楽寺そして霊鑑寺へ。疎水べり、いわゆる哲学の道を通るのでかなりの人出を覚悟していました。やはり予想通りの人出。まあしかし、法然院までちょっと登ると人の数はめっきり少なくなります。それでもいつもよりかなり多くの人がおりました。
「おじい」さんお奨めの特別公開の霊鑑寺と安楽寺、心ゆくまで堪能して参りました。
特に霊鑑寺の気品と奥ゆかしさのあふれる佇まい、、さすが尼門跡のお寺です。またこの寺は別名「椿の寺」と言われているらしく、30種類を超える椿が咲き誇っていました。


(上段左から)おそらく椿、菱唐糸、長寿桜
(下段左から)衣笠、地表近くに咲く桜、それの拡大
(地表近くに咲くこの桜、「おじい」さんも撮影されていたと思います)

霊鑑寺を出て、疎水べりを下り、永観堂から粟田の青蓮院、知恩院を経て円山公園へ。いやあ円山公園のすごい人出。人越に枝垂れ桜を見て、祇園下河原の食堂「ひさご」へ。ここで昼飯を、と思ったのですが予想通りの長蛇の列。30人は下りません。
ここへは後で来ることにして、方針変換。

錦市場まで歩き、「桝悟」で京漬物を購入。お目当ては焼き筍の漬物。この時期だけの限定品で、焼いた筍の香ばしさとワサビの風味が相まって絶妙の味を醸し出しています。この味、残念ながら関東では味わえません。

さあ、腹もへってきたので、また「ひさご」へ逆戻り。
今度はタイミングよく、待つこともなく席につけました。注文はなんといっても親子丼。ここの親子丼、かなりのレベルにあると思います。
ところでこの「ひさご」、4年ほど前に店を改装したそうです。私の知っていた店は4人掛けのテーブルが6つ、土間においてあったのですが、今回行ったら綺麗に改装され、テーブルも大小15ほど置かれていました。通常、店を改装したりすると味が落ちるので、心配していましたが、ちょっと味が辛めになっていたのと卵のフワフワ感が若干無くなっていた程度で安心しました。しかし値段がかなりアップしていたのには驚きました。まあしようがないのでしょうね。

「ひさご」を出て、腹ごなしにぶらぶらと八坂の塔から二年坂、産寧坂を通って清水寺へ。
いやあ、人のすごいこと。まるで山手線のラッシュ。皆さん相当桜を待ちわびていたようです。


そんなわけで、舞台へ上がるのをあきらめて、舞台下から桜を眺め、喧騒を避けて茶わん坂から京阪五条へ戻りました。
そして京阪電車で友人の待つ、蕎麦屋「そば切り 天笑」へ一直線。

この店、開店以来の付き合い。
初めて行ったとき(もう今から13年ほど前)、メニューにメキシコのビール「コロナ」があったので、
「何故コロナを置いてるの?」と、訊くと、
「私メキシコが好きなんです」という女将さんの返事。
当然、意気投合。それ以来、大阪に行くと必ず行くようになりました。
この店の蕎麦、ただ者ではありません。関東でもここに太刀打ちできる蕎麦屋、そんなに多くないと思います。

まずは酒。この日のお奨めは「雑賀」(和歌山)の純米吟醸。口に含むと上品なもどり香がし、フレッシュでまろやかな味わいの酒です。
そして肴はとりあえず「棒にしん煮」と「そばがき」。仕上げの蕎麦は「鴨汁せいろ」。友人と飲んで、食べて、話して、気がつくともう閉店時間。女将さんと今秋のメキシコ行きを約束して、その日のねぐら、友人宅へ。やっこさんの家まで電車で二駅。近くにこんな名店を持っている彼が羨ましくてなりません。

ところで冒頭の業平の歌。何か我々の今の心境を歌っているようです。
“桜の花よ霞のように乱れ散っておくれ、「老い」が通って来ると聞く道が、花に紛れて見分けのつかなくなるように”

という青春18キップの旅でした。
(おわり)


レストラン情報
【ひさご】
 京都府京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町484 
 電話:075-561-2109
 営業時間:11:30〜19:30(L.O.19:15)
 定休日:月(祝の場合営業、翌休)
親子丼(980円)、うどん、そばいろいろあります。
八坂神社の南門を出て、真直ぐ南へ下がる。徒歩5分。

【そば切り 天笑】
 大阪府枚方市岡南町10-30
 電話:0728-46-7166
 営業時間:11:00〜14:30 17:30〜20:00(売り切れ終い)
 定休日:木
せいろ、田舎(各840円)、日本酒(840円)、天笑セットがお奨め(日本酒、そばがき、せいろか田舎で2100円)。今は「コロナ」はおいてありません。ビールは「エビス」です。
京阪枚方市駅を出て、高架の下を大阪方向へ。徒歩5分。

【桝悟】
 京都府京都市中京区錦小路富小路西入東魚屋町178-2
 TEL:075-211-5346
 FAX:075-211-0793
 営業時間 午前9時〜午後6時
 定休日 無休
錦市場内に本店など3店あります。また西武百貨店池袋店にも出店がありますが、焼き筍の漬物は錦市場の本店他のみ。

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