『ウランバーナの森』という本を読み始めたと、きっかけを4月29日の記事にしました。読み終えられるかしらん?と心配だったのですが、意外なことに、とても面白かったのです。
「ジョン・レノンを主人公にしたファンタジー」ということでしたが、というよりは、ミステリーゾーンかしら?と思いながら読み進みました。お盆の間の軽井沢の深い森にたちあらわれる霧がウランバーナの森にするという設定、その霧の森に行ってみたくなります。
ジョン・レノンという人に興味がなくても、なかなかいいお話しだと思います。中でも、タオさんの話が印象的。子供が生まれなくて嫁ぎ先を追い出された(昔はこういうことがあったのだそうですね)タオさんが、自分の癒しのために、架空の子供をつくりだし、小さくして亡くなったという嘘をこしらえたというのです。ほんとうは自分には子どもはいないと告白して泣くタオさんに、医師がいいます。
あなたが想像の人物を作ったのはけっしてまちがいではありません。多かれ少なかれ、人はそうやって自分を励まして生きているんですよ。ごく自然なことなんです。うしろめたいことなど何もありませんぞ。さぁ、みなさんで泣きましょう。盛大に泣きましょう。ご存じですか?涙は、それ自体がトラウマを治す力をそなえているのですよ。ひと泣きして、すっきりしませんか。
と。さぁ、読みたくなったでしょ?
初めてわたしが手に入れたレコードは、ビートルズで、『ROLL OVER BEETHOVEN』という曲が入っていたのです。しかし、いまとなっては、それが夢だったかとおもえるほどに、どこにもその曲がみあたらない。この物語の中に、ビートルズがこの曲を歌うエピソードが紹介されていて、「あぁ、夢じゃなかった」とうれしくなりました。
ジョンが亡くなったと知った冬の日のことを、わたしは鮮やかに思い出すことができます。このことがなくても特別な日だったから。その日の朝日新聞の一面に、彼の死亡記事がデカデカと載っていました。「あぁ、これで、わたしの青春は終ったね」と思わずつぶやいて、自分で「えっ?」と思ったのでした。当時、夫も子供もおりましたのに、自分ではまだ青春しているつもりだったのです。
☆今日の本
『ウランバーナの森』 奥田英朗/著
2000年8月15日第一冊発行 発行所/講談社
「ジョン・レノンを主人公にしたファンタジー」ということでしたが、というよりは、ミステリーゾーンかしら?と思いながら読み進みました。お盆の間の軽井沢の深い森にたちあらわれる霧がウランバーナの森にするという設定、その霧の森に行ってみたくなります。
ジョン・レノンという人に興味がなくても、なかなかいいお話しだと思います。中でも、タオさんの話が印象的。子供が生まれなくて嫁ぎ先を追い出された(昔はこういうことがあったのだそうですね)タオさんが、自分の癒しのために、架空の子供をつくりだし、小さくして亡くなったという嘘をこしらえたというのです。ほんとうは自分には子どもはいないと告白して泣くタオさんに、医師がいいます。
あなたが想像の人物を作ったのはけっしてまちがいではありません。多かれ少なかれ、人はそうやって自分を励まして生きているんですよ。ごく自然なことなんです。うしろめたいことなど何もありませんぞ。さぁ、みなさんで泣きましょう。盛大に泣きましょう。ご存じですか?涙は、それ自体がトラウマを治す力をそなえているのですよ。ひと泣きして、すっきりしませんか。
と。さぁ、読みたくなったでしょ?
初めてわたしが手に入れたレコードは、ビートルズで、『ROLL OVER BEETHOVEN』という曲が入っていたのです。しかし、いまとなっては、それが夢だったかとおもえるほどに、どこにもその曲がみあたらない。この物語の中に、ビートルズがこの曲を歌うエピソードが紹介されていて、「あぁ、夢じゃなかった」とうれしくなりました。ジョンが亡くなったと知った冬の日のことを、わたしは鮮やかに思い出すことができます。このことがなくても特別な日だったから。その日の朝日新聞の一面に、彼の死亡記事がデカデカと載っていました。「あぁ、これで、わたしの青春は終ったね」と思わずつぶやいて、自分で「えっ?」と思ったのでした。当時、夫も子供もおりましたのに、自分ではまだ青春しているつもりだったのです。
☆今日の本
『ウランバーナの森』 奥田英朗/著
2000年8月15日第一冊発行 発行所/講談社
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意外にも、面白かったんです。この頃、わたしは潜入感
をもたず何でも読んでやろうという気持ちでいます。
若い作家にも才能ある人がたくさんおられますね。