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気がつけば、まだまだ本棚には、忘れられたように絵本が何冊かあります。
手にとれば、わあ、なつかしい。表紙は色あせ、ところどころ破け、らくがきさえも。
それでも手放せなかったのは、わたしの「たからもの」だからかもしれません。
そんな愛着のこもった絵本とともに日々の暮らしを気ままにつづります。
ぜひ、あそびにきてください。

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☆『にほんご』という教科書[2008年06月30日(月) ]
 昨日の朝日新聞の朝刊の一面の見出しは『10カ国語の「おはよう」』でした。これを目にして、「あぁ、ついにあの教科書が採用されたの?」と思いました。

 そう、この『にほんご』小学校一年国語教科書(私案)という本が。やるじゃん、文部科学省と思ったら、まったく違った内容の記事でした。なぜ、そう思ったかですって?そのお話しをしましょうか。

 半世紀前の小学一年生の国語の教科書の最初の頁を、わたしは覚えています。
     さいた さいた さくらが さいた

というのでした。これは、これで、すばらしいと思います。

 この『にほんご』という小学校一年国語教科書(私案)の最初の頁は、こうです。

     ちきゅうのうえには
     いろんなひとが
     すんでいて、
     いろんなことばを
     はなしてる。
     にほんごも
     そのひとつ。

 そして、つぎの頁にはいろいろな国のことばの「こんにちは」が世界地図とともに紹介されています。「みみのふじゅうなひとはてではなす。」と「しゅわ」ものっています。

 ですから、『10カ国語の「おはよう」』の見出しを目にしたとき、このことを思い出したのでした。

     こうていにでて
     あおぞらをみあげながら
     「そら」っていってごらん
     かぜになったつもりで、
     はしりながら「かぜ」っていってごらん。
     どんなきもち?

     ことばはからだのなかからわいてくる。

 ね、校庭で手を広げる自分の姿が想像できるでしょう?

 中学生になって、初めて開いた英語の教科書の最初の頁は「This is a pencil」でした。これは鉛筆です、ってみればわかるじゃん。「I am a boy」って、目の前にいる人がそんなこという?「こんにちは」っていうんじゃないの?

 と、わたしはそのとき思ったことを鮮明に覚えています。コミュニケーションするということを全く想定していない教科書でした。「ことば」は人間にとってコミュニケーションするための大切なものなのに。

 あぁ、ほんとうに、この本が教科書にならないかしらぁ。
こんな頁も、

こんな頁も

あります。

 楽しみながら、自然にことばの中にかくれている「気持ち」を学ぶことが出来るようになっているのですね。こんな教科書で日本語を学べたら、この国をもっともっと好きになれたかもしれないし、もう少しましな世の中になっていたかもしれない。そんなふうに思えてくるのです。

 娘がものごころつく前から本棚に絵本と一緒に並んでいたこの本。絵本を取り出す姿は知っていましたが、この本を手にしているところをみた記憶がありません。なのに、成長してから、この本を手にして、ふと言いました。「この本がほんとに教科書だったらよかったなぁ」って。

☆きょうの絵本
  『にほんご』小学校一年国語教科書(私案)
  編集委員/安野光雅・大岡 信・谷川俊太郎・松居 直
  1981年11月10日発行 発行所/福音館書店

☆きょうの絵本のことば
  『にほんご』は文部省学習指導要綱にとらわれない、小学校一年生のための国語教科書を想定しています。

Posted at 10:27 | 絵本 | この記事のURL
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コメント


 土筆 さま♪ こんばんは

 えぇっ、ほんとうですか?すごい偶然
「文部省学習指導要綱にとらわれない」と、こんなに
すばらしい教科書ができる。

 これって、とってもヘンテコなことですよね。
このヘンテコが世の中をカッポしているのが現実です。

 どうぞ、ご覧になってくださいね。
この教科書はかみしめて、味わう本でもあります。
Posted by:きまま  at 2008年06月30日(月) 23:35

 のり さま♪ こんばんは

 さっきまで、ベランダ(空中庭園)で星をみていました。
たったひとつだけ、雲のあいまに探すことができました。
「ちきゅうはうちゅうのなかのかぞえきれないたくさんの
ほしのひとつ」
↑黒い頁の中に、ぽつんと白い丸印が地球。
Posted by:きまま  at 2008年06月30日(月) 23:28

 3日前にこの『にほんご』小学校一年国語教科書(私案)を偶然ボックオフで見つけて買いました。まだ、袋に入ったままですが、なにしろ編集委員が安野光雅・大岡 信・谷川俊太郎・松居 直であれば十二分に楽しく素晴らしい教科書だと見ないでも分かります。これからちょっと見てみようと思います。
Posted by:土筆  at 2008年06月30日(月) 23:07

きままさん、こんないい本があったんですね。
教えていただきまして、ありがとうございます。
Posted by:のり  at 2008年06月30日(月) 21:52

 Asuka さま♪ コメントありがとうございます

 そう、そう、この本との共通項もあるような記事でしたね

 この本は増刷されていて、図書館でも時折みかけます。
もし、機会がありましたならば、是非手にとって見てくださ
いませ。

>それにしても全校生数の少なさと半数以上が外国人と
>言う事にも驚いた記事でしたね。

 こんな時代だからこそ、このような教科書で学べたらなぁ
と更に思うこの頃です。
Posted by:きまま  at 2008年06月30日(月) 12:53

私も昨日の朝刊を読みました。
感じた事は違っていましたが....

素晴らしい本が20数年も前に出版されていたのですね。
その本を保存されている事にも驚きました。
これは何時もの事ですが...

それにしても全校生数の少なさと半数以上が外国人と
言う事にも驚いた記事でしたね。
Posted by:Asuka  at 2008年06月30日(月) 12:02

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