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気がつけば、まだまだ本棚には、忘れられたように絵本が何冊かあります。
手にとれば、わあ、なつかしい。表紙は色あせ、ところどころ破け、らくがきさえも。
それでも手放せなかったのは、わたしの「たからもの」だからかもしれません。
そんな愛着のこもった絵本とともに日々の暮らしを気ままにつづります。
ぜひ、あそびにきてください。

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☆宝箱♪『スカーリーおじさんのつくってあそぶ本』 [2008年10月09日(木) ]
 お久しぶりの絵本の紹介です。これを絵本といってよいのか迷うところですが、題名どおり、つくって遊べる宝箱のような絵本です。

 裏表紙にはこうあります。
この本は、きったり、折ったり、のりをつけたり、くみたてたり、色をぬったり、子どもたちのお気に入りのあそびが500とおり以上もつめこまれている宝箱です。
と。

 きせかえ人形、カレンダー、おたんじょう日カード、バレンタインカード、イースター・カード、母の日カード、ハロウィーン、サンクスギビングのかざり、クリスマスのかざりなど。季節ごとにさまざまなカードの作り方が紹介されていて、カードを送る習慣が生活にとけこんでいることがよくわかります。 

10月の行事はハロウィーン
 実はこの本は、英語の絵本『Richard Scarry’s STORYBOOK DICTIONARY』という少し厚めの本が既に家にありました。いろいろな動物が出てきて、日常生活に使う英語の言葉をアルファベット順に覚えるようになっています。

 動物たちの表情がいきいきとしてとてもかわいいのです。ほら、こんなふうに。

これは「food」の頁

 ところが英語で書かれているので、意味がいまひとつつかめず消化不良だったのでしょうね。そこにこの日本語の絵本をみつけたものですから、同じシリーズだからと子供たちにねだられて、手に入れたのでした。

 とてもいたんでいて、表紙をひらくとバラバラです。絵を見て楽しんでいたのでしょう。どの登場人物(?)も、表情豊かで見ているだけでうきうきしてきて想像が広がります。子どもたちが、思いつくままにお話しを作って遊んでいましたっけ。

 今でも何かのひょうしに思い出すらしく、ときどき「スカーリーおじさんの本あるよね?」と成人した子供たちが聞いてきます。ええ、ありますとも本棚の一番下の目立たない場所にね。それでも、一番大きな顔をしているのですよ。

 ☆今日の絵本
『スカーリーおじさんのつくってあそぶ本』
   昭和52年12月30日初版発行 ¥1,300.
   訳 者 稲垣達朗
   発行者 竹下晴信 
   発行所 評論社
  &『Richard Scarry’s STORYBOOK DICTIONARY』

☆今日の絵本のことば
 この本は、きったり、折ったり、のりをつけたり、くみたてたり、色をぬったり、子どもたちのお気に入りのあそびが500とおり以上もつめこまれている宝箱です。
 やり方はかんたん―1ページ1ページ、スカーリーおじさんの絵本でおなじみの動物たちが登場。ほんのちょっとした道具を片手に、この「宝箱」を開けば、小さなこどもたちは、何時間でも夢中になってしまうでしょう。


Posted at 11:34 | 絵本 | この記事のURL
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『絵のない絵本』の夜に♪ [2008年09月17日(水) ]
 昨夜、日付が変わる頃、ベランダに出ると、鉢植えたちの影が床に落ちていました。「おぉ、お月さまが」と空をみあげると、中空のてっぺんに、さえざえと光っておられました。

 大きな雲にひびが入っていて、切れはしになって流れています。そのせいで、月が猛スピードで動いているようにみえます。しまいには雲の中にかくれてしまい、ベランダは一瞬の闇にしずみ、しばらくすると、また月が雲間から顔をのぞかせると、植物たちの影がゆっくり濃さを増す。この繰り返し。

 お月さまと鬼ごっこしてるみたい、とベランダにしつらえた椅子にこしかけて思いました。そう、これが月光浴。そのうちに、月が雲間からのぞくたび、何かを語りかけてくれているように思えます。

 あ、『絵のない絵本』だ。

 アンデルセンのこの物語は、貧しくて孤独な青年のもとに、幼なじみの月が夜ごとたずねてきては、月がみたことを話してくれるという短編集。月がみおろす何気ない風景の中に隠れている、ちょっぴりこわくて、かなしくて、せつなくて、あまくて、うつくしいおはなしのかずかず。

 アンデルセンの生きた時代は、もっと月の光は強く、闇はもっと深かったにちがいありません。

 手元にあったのは岩波文庫のあの表紙のもので、うすい紙がかかっていました。いそいで探すのですが、どうしたわけか今はみあたりません。なので、今日の画像はありません。だって、『絵のない絵本』ですものね。

☆きょうの絵本
 『絵のない絵本』
 ハンス・クリスチャン・アンデルセン/〔著〕
 大畑末吉/訳、 岩波書店、1978年発行

Posted at 08:28 | 絵本 | この記事のURL
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函館土産の絵本 [2008年09月11日(木) ]
 函館旅行の最終日、何か記念になるものをと探していたとき、空港の書店でたまたまみつけたのがこの絵本『実行寺の小坊主 とっ珍さんはおおいそがし』です。

 町の歴史を絵本にして伝えるのは、とても大切なことと思えたから。絵本といえば、わたしにとって心癒すもの、なごむものであるべきと思いこんでいたのです。

 この絵本がおもしろいのは、日本語、英語、ロシア語の三ヶ国語で書かれていること。

                         日本語


                         ロシア語
                        

英語



 この絵本は表紙にもあるとおり、〜江戸時代日本で初めてハリスト正教会の聖歌が流れた函館のお寺でのおはなし〜です。

 江戸時代のおわり頃、函館山の麓の実行寺にロシア領事館がおかれたという歴史的事実を楽しい絵本の物語にしたのです。

 お寺の中に、お経と聖歌の両方が流れたそうですから、とても奇妙なことだったでしょうね。

 そう、お寺の中に、ロシア正教会の祭司堂が建てられたのですって!こんな事実、知りませんでした。

 それに、その頃の函館の町はすでに碁盤の目をなしていたのです。知っている人には当たり前のことなのでしょうが、歴史にムトンチャクなきままならではの驚きです。
 長崎、横浜、神戸とは、またことなる異国との交流の歴史がこの町にはあるのですね。それをこの絵本は教えてくれます。

 その異国情緒がわたしたち旅人を強くひきつけるのでしょうか。この絵本を手にして、また、訪ねてみたいと更におもいつのる町、それが函館です。

☆きょうの絵本
 『実行寺の小坊主 とっ珍さんはおおいそがし』
 Busy Busy Tocchin-san
 〜江戸時代日本で初めてハリスト正教会の聖歌が流れた函館のお寺でのおはなし〜
 文:あまさかゆう
 絵:佐藤国男
 ロシア語訳:小野弥生 英訳:落合美歩 後藤史彦
 2008年7月21日第一刷発行
 編集・発行 函館メサイア教育コンサート実行委員会

☆きょうの絵本のことば
  「とっ珍、これはロシアの国のお経なんだよ。日本ではじめての混声合唱が、この実行寺で歌われるとはのう……なんともなんとも……ほとけさまもびっくりしておられるじゃろうな……」

Posted at 08:52 | 絵本 | この記事のURL
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夏の終わりに読む絵本『葉っぱのフレディ』 [2008年08月23日(土) ]
 夏の終わりに読む絵本として、『葉っぱのフレディ』はいかがでしょう。この題名からオー・ヘンリーの短編「最後の一葉」を思い出される人は多いかもしれません。

 同じ題材を、葉っぱをみている人間の側から描いているか、葉っぱ自身の側から描いているかの違いです。作者はいいます。この絵本を「子どもの心をもった大人たちに贈る」と。

 あれ?どこかで聞いたような…、そう『星の王子さま』に似てない?おとなは、だれも、はじめは子どもだったという。ま、いいか。気にしない、気にしない。
 
 実はこの絵本は子どもたちの本ではありません。ちょうど十年まえ、職場の異動で同じチームになったひとまわり年下の当時三十代の独身女性からわたしにといただいたもの。この絵本がブームだった頃のことです。

 これは、大人に贈る本だったのですね。葉っぱに託して、その一生を描いています。知らずに読んで、哲学的!と思ったのは、作者が哲学者だったからでしょうか。

 読み終えたとき、だれもがしずかに考えこみたくなる。そう、夏の終わりにピッタリの絵本です!

☆今日の絵本
 『葉っぱのフレディ―いのちの旅―』
  レオ・パスカーリ作 みらい なな訳  島田 光男画
  1998年12月14日発行 発行/童話屋

☆今日の絵本のことば
  また 春がめぐってきました。

Posted at 13:41 | 絵本 | この記事のURL
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☆ 村まつり (くんぺい魔法ばなし) [2008年08月01日(金) ]
 きょうご紹介する絵本は『くんぺい魔法ばなし』といいます。数えるとうちの本棚には東君平さんの絵本が七冊あります。どれも、ご本人が描かれたイラストはとてもかわいいのに、おはなしの方は「あぁ、面白かった」では終わらない、ブラックな部分があります。

 この本の中でわたしがいちばん好きな「村まつり」というお話しは、くんぺいさんが旅をしたときの本当のおはなしだそうですよ。

 たまたま訪ねた村は、豊年まつりの真最中だったのですって。楽しい露店が立ち並んでいるずっとはずれの方に、ひとりのおばあさんが店をだしていたそうです。

 台の上に何ものっていないので、「何を売っているのですか」とたずねると、「流れ星屋でございます」との返事。よくみると、糸の束が星のまたたく夜空へと続いていたのですって。

 「糸を引いて、その糸の先が星につながっていたら、その星は流れ星になります。流れ星の光りがきえてしまわないうちに、素早く願いごとをとなえると、その願いは叶えられます。」というおばあさんに、「もし糸の先が星でなかったらどうなるの」とくんぺいさんがたずねると、おばあさんは「さぁね」とにっと笑ったのですって。

 ね、ありそうな話じゃありません?これからはおまつりの季節。子供の頃は露店が楽しみでしたっけ。いえ、今だって、お店が並んでいたら一応チェックしながら歩きます。もちろん、おばあさんのいる「流れ星屋」もチェック、チェック。残念なことに、まだめぐり会えずにいますけれど。

 もし、ほんとうに出会えたなら、ちょっとこわい気もしますが、わたしならきっと糸を引きます。糸を引かずに帰ったくんぺいさんは、その夜、激しい雷雨にあったのですって。先日の雷雨の夜には、くんぺいさんと同じように、「あぁ、誰かがはずれの糸を引いたな」と考えたものです。

☆ きょうの絵本
  『くんぺい魔法ばなし』
  文・絵★東 君平  1980年4月10日発行
  発行所★株式会社サンリオ

☆ きょうの絵本のことば
   なんでも、その村は、空に一番近いところにあって、
  昔は神様が 空からその村に降りてこられたり、また、
  その村から空へのぼられたのだそうです。

Posted at 08:56 | 絵本 | この記事のURL
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☆もし、マティスホテルがあったなら [2008年07月21日(月) ]
 誰にも描けそうだけれど、決して誰にも描けない絵、というのがあります。そう例えば、マティス。影というものを排除したぬり絵のような絵。わかりやすい絵というのかしら?誰ですか、きままの性格にそっくりというのは?

 今日ご紹介するのはその『マティスの絵本 泊まってみたいな』です。もし、マティスホテルがあったならどの部屋に泊まりたいですか?という絵本。すてきじゃありません?

 一時期、趣味で都内のシティホテルをいくつか泊まり歩いたことがあります。その感想を正直に申し上げてよろしいでしょうか?

 どのホテルの部屋も似たりよったり、画一的で無機質な印象。意識的に温かみというものを切り捨てています。いったん部屋の中に入ると、「あれれ?ここは何ホテルだっけ?」というくらいに、見分けがつかない。

 ゆいいつ飯田橋にある邸宅のようなホテルがコンドミニアムのようで個性的でした。外国人の長期滞在が多いと聞き、納得したものです。

 あぁ、でもこれはあくまでも私見。豪華ではないけれども清潔で居心地よく整えられた家具や椅子などのインテリア、おいしい食事をホテル内でしっかりとれて、目に見えないサービスで守られている、そんなホテルがわたしの好みですから。

 ほんとうに個性的で、温かみのある居心地の良いホテルって、国内には少ないように思います。どうしてかしら?一昨年プロバンスをめぐったとき、三つのホテルを泊まり歩き、それぞれに部屋の形からインテリアまで個性的でしたから、なおさらです。

 さて、この絵本、マティスが描いた、部屋の絵をホテルの一室ととらえて、紹介しています。マティスは室内の絵をたくさん描いているのです。そして、プロバンスで晩年をすごし、ずっとホテル住まいだったそうですから。

 わたしの好きな金魚の絵(3月16日と4月2日の記事にて紹介)も、ほら、このとおり。

 ちょっと大人っぽい感じの4号室なんですって。NNNNN。名画をこんなふうにとらえるのは面白いと思います。そして、幼い頃からこうした絵を楽しむことは大切です。そうでありたかったな、と悔いをこめていま、この絵本をながめているのです。

☆きょうの絵本
小学館あーとぶっく10「マティスの絵本 泊まってみたいな」
2005年6月10日発行 著作者 結城昌子 発行者 田中修 発行所 小学館

☆きょうの絵本のことば
  ガラスの鉢が金魚さんたちのホテルなの?

Posted at 08:03 | 絵本 | この記事のURL
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☆サンタの(たのしい)なつやすみ [2008年07月13日(日) ]

 気の早い人はもう夏休みしていらっしゃるかもしれませんが、今日ご紹介するのはクリスマスに大活躍するサンタクロースが夏にはどうしているかというお話し。

 レイモンド・プリッグズの『さむがりやのサンタ』をご存知の方はきっとたくさんいらっしゃると思います。クリスマスの季節には高島屋デパートのメインキャラクターになったこともありますから。

 そのサンタのなつやすみのお話しです。表紙からして、すでに日焼けした顔に赤い文字で、I LIKE ITって書いてある白い帽子をかむって、なぜかカメラを肩から斜めがけし、右手にアイスクリームを持っている。こんな姿のサンタってみたことある?的姿をしています。

 赤い帽子と赤い服をドライクリーニングに出し、猫のクロと犬のポチをいぬねこホテルにあずけ、そりを改造しながらフランス語を勉強し、完成したキャンプカーをトナカイにひかせて、サンタはフランスはプロバンス地方(とわたしには見える)のバカンスに出かけるのです。
 レストランでチップを忘れたりして、おのぼりさん的に浮きまくるサンタは意外にもグルメ。けれども、それが災いしてお腹をこわしてしまいますので、正体がバレそうになります。迷ったあげく、ついにはラスベガスにたどりつき…、プールで泳いだり、カジノで遊んだりとめくるめく日々をすごすのです。

 この本を手に入れた当時、海外旅行そのものが一般的ではありませんでしたから、西洋ではこんなふうに夏休みをすごすのね、と感動したものです。いまでは、わたしたち日本人もこのように夏休みをすごすようになった、ようですけれども。

 今年の夏休みは、どこかでサンタとすれちがうかもしれませんよ。そんな風に思える楽しい絵本です。ほら、案外、日本に来ていたりして…。

☆きょうの絵本
  『サンタのたのしいなつやすみ』
  レイモンド・ブリッグズ さく・え こばやし ただお やく
  1978年12月1日発行 発行所/篠崎書林

☆きょうの絵本のことば
  やっぱり ここが じぶんのうちがいい さむいけど
  まぁ でも けっこうな なつやすみ だったわい

Posted at 08:25 | 絵本 | この記事のURL
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☆RAINBOW IN YOUR HAND [2008年07月01日(火) ]
 面白い本を手に入れました。『RAINBOW IN YOUR  HAND』といいます。


 この本をいきおいつけてペラペラとめくると、手の中に虹が出現するというのです。その画像を自分では撮れないので、もし、ご興味がおありでしたら、こちらでご覧ください。

http://jp.youtube.com/watch?v=MEZJyjS8lmA&eurl=http://www.utrecht.jp/person/?p=316


 ここまでになるには少し練習が必要です。練習しながら、大発見。「あ、これってMOONBOWじゃない?」と。

 いつだったか「NATIONAL GEOGRAPHIC」でみた世界三大瀑布の一つ、南アフリカ共和国のビクトリアフォールズに、月明かりで出来た虹がかかっている写真。そのときMOONBOWのことを初めて知ったのでした。

 月明かりで虹ができるとは、周囲が漆黒の闇でなくてはならないはず。なのに、その写真が撮れる。不思議で不思議でいつまでも飽かずながめたものでした。

 そのMOONBOWが手のひらサイズでみられるのです。黒い地色のなかの七色の四角形の残像の仕業。Flipbookというのですって。

 ☆きょうの絵本
  『RAINBOW IN YOUR  HAND』
  取扱所/UTRECHT 有限会社ユトレヒト
         http://www.utrecht.jp/
 

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☆『にほんご』という教科書 [2008年06月30日(月) ]
 昨日の朝日新聞の朝刊の一面の見出しは『10カ国語の「おはよう」』でした。これを目にして、「あぁ、ついにあの教科書が採用されたの?」と思いました。

 そう、この『にほんご』小学校一年国語教科書(私案)という本が。やるじゃん、文部科学省と思ったら、まったく違った内容の記事でした。なぜ、そう思ったかですって?そのお話しをしましょうか。

 半世紀前の小学一年生の国語の教科書の最初の頁を、わたしは覚えています。
     さいた さいた さくらが さいた

というのでした。これは、これで、すばらしいと思います。

 この『にほんご』という小学校一年国語教科書(私案)の最初の頁は、こうです。

     ちきゅうのうえには
     いろんなひとが
     すんでいて、
     いろんなことばを
     はなしてる。
     にほんごも
     そのひとつ。

 そして、つぎの頁にはいろいろな国のことばの「こんにちは」が世界地図とともに紹介されています。「みみのふじゅうなひとはてではなす。」と「しゅわ」ものっています。

 ですから、『10カ国語の「おはよう」』の見出しを目にしたとき、このことを思い出したのでした。

     こうていにでて
     あおぞらをみあげながら
     「そら」っていってごらん
     かぜになったつもりで、
     はしりながら「かぜ」っていってごらん。
     どんなきもち?

     ことばはからだのなかからわいてくる。

 ね、校庭で手を広げる自分の姿が想像できるでしょう?

 中学生になって、初めて開いた英語の教科書の最初の頁は「This is a pencil」でした。これは鉛筆です、ってみればわかるじゃん。「I am a boy」って、目の前にいる人がそんなこという?「こんにちは」っていうんじゃないの?

 と、わたしはそのとき思ったことを鮮明に覚えています。コミュニケーションするということを全く想定していない教科書でした。「ことば」は人間にとってコミュニケーションするための大切なものなのに。

 あぁ、ほんとうに、この本が教科書にならないかしらぁ。
こんな頁も、

こんな頁も

あります。

 楽しみながら、自然にことばの中にかくれている「気持ち」を学ぶことが出来るようになっているのですね。こんな教科書で日本語を学べたら、この国をもっともっと好きになれたかもしれないし、もう少しましな世の中になっていたかもしれない。そんなふうに思えてくるのです。

 娘がものごころつく前から本棚に絵本と一緒に並んでいたこの本。絵本を取り出す姿は知っていましたが、この本を手にしているところをみた記憶がありません。なのに、成長してから、この本を手にして、ふと言いました。「この本がほんとに教科書だったらよかったなぁ」って。

☆きょうの絵本
  『にほんご』小学校一年国語教科書(私案)
  編集委員/安野光雅・大岡 信・谷川俊太郎・松居 直
  1981年11月10日発行 発行所/福音館書店

☆きょうの絵本のことば
  『にほんご』は文部省学習指導要綱にとらわれない、小学校一年生のための国語教科書を想定しています。

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今度は宮部みゆき♪ [2008年06月22日(日) ]
 羽田空港からの電車は平日の夜九時を回っていても、通勤客で車内に隙間がないほど混雑していました。幸いにも始発から乗ったので、坐ることができました。

 どのあたりからだったか、わたしの前に立った若い女性が一心不乱に本を読んでいることに気がつきました。ぶ厚い文庫本の終わりの方にさしかかっていて、規則正しい速さで、するっと頁をめくりながら、読み進んでいます。見上げると、表紙が目の前にありました。

 『孤宿の人』「下」とあります。「下」というからには「上」もあるわけで、かなりの長編もののようです。著者は宮部みゆき。彼女の著作はほとんど読破していましたので、それが「時代もの」であることが想像できました。

 ほとんどと申しますのは、「時代もの」だけを読んでいないから。ごめんなさい、わたしは歴史がどうも苦手。故に、時代小説がわからない、と思い込んでいます。

 周囲のことなど目に入らず、物語の中に入りこんでいるその姿は、人の目をひきつけるオーラが出ていました。それにしても、どうなんでしょう。読んでいる本の名前を他人にみられるのは、自分の頭の中をのぞかれるようで恥ずかしい、とわたしなどは感じてきました。

 ですからブックカバーが嫌いなわたしは、出先で本を読むことができないでいます。こういうことって気にならいのかしら?今時の若い人たちは。そういえば、『ウランバーナの森』を読んでいたお嬢さん(4月29日記事)も表紙がむきだしのままでした。

 おかげで、こうして新しいジャンルの本を知ることができるのですけれどね。さぁ、おわかりですね、こんなにも若い女性を「とりこ」にする小説は読まないわけにはいきません。早速、インタネットで図書館に予約すると、翌日には上・下巻が手元に届きましたよ。

 さて、読み始めてみましょうか。

Posted at 09:10 | 絵本 | この記事のURL
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