といっても、わたしの話ではない。
ここの貸しビデオ屋では、1のつく日は半額である。新作290円は145円で2泊3日、旧作は125円で1週間借りられる。この日はわたしのような暇を持て余しているジジババが押し寄せ、10作品以上持って帰る。
わたしも負けじと今月の1日に5本借りた。連続テレビドラマ「寺内貫太郎一家」だ。今は亡い原作・向田邦子、演出制作・久世光彦コンビで、1970年代が舞台の“ちゃぶ台ひっくり返し”ドラマだ。他愛のない人情コメディだが、それまでになかった意外性や突飛なセリフと動作が魅力である。DVD一枚には45分×3本=135分入っており、借りるときのわたしの条件である100分以上にも適っている。
このシリーズが飽きないのは、各登場人物の
性格が分かっていることだ。分かっていれば予測もできるし逆に面白くないだろうと思われるが、一種の「水戸黄門」現象で、そのうえに胡座をかいて安心して面白がる年寄り臭さもある。
出だしの多くは貫太郎が事務所の神棚の前で、
「おい、里子。おーい、お水が上がってないぞー!」
と、妻に向かって怒鳴るところから始まる。里子が「ハイ、ハイ」小走りに持ってきて、
椅子に上がって神棚に供え、二人揃って二礼二拝一礼。この椅子が回転式で、いつも貫太郎が手で押さえている。なにかの拍子でクルッと回りはしないかと心配したものだ。
貫太郎は気短かで怒りっぽく、おっちょこちょいで涙もろく情が厚い。妻の里子は良妻賢母の下地はあるものの、優しい口調だが結構頑固なところがある。
寺内貫太郎(小林亜星)
妻・寺内 里子(加藤治子) 母・寺内きん(樹木希林)
長女・寺内静江(梶芽衣子)
長男・寺内周平(西城秀樹)
お手伝いさん・相馬ミヨコ(浅田美代子)
従業員・イワさん(伴淳三郎)
従業員・タメさん(左とん平)
静江の恋人・上 条(藤竜也)
居酒屋「霧雨」のおかみ・お涼さん(篠ひろこ)
花屋の花くま・(由利徹)
以上がキャストだが、シリーズによって多少の変化がある。
多くの連続もので、決められたシーンや状況がある。観る方が「きたきたきたー」と喜ぶところだ。
「貫太郎」にもいくつかある。
食事のとき、祖母のきんと周平は隣同士。きんは決まって食べ物を落としたり唾を飛ばしたりして、周平が「ばーちゃん、きたねぇなあ!」と叫ぶ。
きんの部屋と母屋の間に引っ張り上げる橋が渡っていて、きんの機嫌によって上がったり下がったりする。
沢田ケンジのポスターに向かって、きんが「ジュリィィィィ」と悶えるところはよく知られている。
浅田美代子が屋根の上でギターを爪弾きながら「しあわせの一番星」を歌う。
などなどである。
もうひとつ忘れられない歌がある。シリーズUだったか、小林亜星弟子の徳久広司作詞作曲「北へ帰ろう」だ。彼のデビュー作でもある。これ、いまだに唄えてしまう。
http://www.fukuchan.ac/music/j-sengo2/kitaekaerou.html
腹巻き姿でギターを抱え、夜の飲屋街をよたり歩くー多分彼本人ではないかと思う。
記憶によると、久世光彦が手がけた最初の作品は「時間ですよ」だ。堺正章の「オカミさん、時間ですよー」の掛け声で始まる1970年のドラマで、74年の「貫太郎」を経て、77年には「ムー」(伊東四朗、郷ひろみ、樹木希林、岸本加世子、由利徹)となる。この中の挿入歌「林檎殺人事件」も憶えている。
とりとめもなく思いつくままにキーを叩いてきたが、今日は11日。そうなんです。今日は半額デーなんです。10時を待って続編を借りなくっちゃ。なんか、食欲も戻ってきたぞ。
ここの貸しビデオ屋では、1のつく日は半額である。新作290円は145円で2泊3日、旧作は125円で1週間借りられる。この日はわたしのような暇を持て余しているジジババが押し寄せ、10作品以上持って帰る。
わたしも負けじと今月の1日に5本借りた。連続テレビドラマ「寺内貫太郎一家」だ。今は亡い原作・向田邦子、演出制作・久世光彦コンビで、1970年代が舞台の“ちゃぶ台ひっくり返し”ドラマだ。他愛のない人情コメディだが、それまでになかった意外性や突飛なセリフと動作が魅力である。DVD一枚には45分×3本=135分入っており、借りるときのわたしの条件である100分以上にも適っている。
このシリーズが飽きないのは、各登場人物の
性格が分かっていることだ。分かっていれば予測もできるし逆に面白くないだろうと思われるが、一種の「水戸黄門」現象で、そのうえに胡座をかいて安心して面白がる年寄り臭さもある。
出だしの多くは貫太郎が事務所の神棚の前で、
「おい、里子。おーい、お水が上がってないぞー!」
と、妻に向かって怒鳴るところから始まる。里子が「ハイ、ハイ」小走りに持ってきて、
椅子に上がって神棚に供え、二人揃って二礼二拝一礼。この椅子が回転式で、いつも貫太郎が手で押さえている。なにかの拍子でクルッと回りはしないかと心配したものだ。
貫太郎は気短かで怒りっぽく、おっちょこちょいで涙もろく情が厚い。妻の里子は良妻賢母の下地はあるものの、優しい口調だが結構頑固なところがある。
寺内貫太郎(小林亜星)
妻・寺内 里子(加藤治子) 母・寺内きん(樹木希林)
長女・寺内静江(梶芽衣子)
長男・寺内周平(西城秀樹)
お手伝いさん・相馬ミヨコ(浅田美代子)
従業員・イワさん(伴淳三郎)
従業員・タメさん(左とん平)
静江の恋人・上 条(藤竜也)
居酒屋「霧雨」のおかみ・お涼さん(篠ひろこ)
花屋の花くま・(由利徹)
以上がキャストだが、シリーズによって多少の変化がある。
多くの連続もので、決められたシーンや状況がある。観る方が「きたきたきたー」と喜ぶところだ。
「貫太郎」にもいくつかある。
食事のとき、祖母のきんと周平は隣同士。きんは決まって食べ物を落としたり唾を飛ばしたりして、周平が「ばーちゃん、きたねぇなあ!」と叫ぶ。
きんの部屋と母屋の間に引っ張り上げる橋が渡っていて、きんの機嫌によって上がったり下がったりする。
沢田ケンジのポスターに向かって、きんが「ジュリィィィィ」と悶えるところはよく知られている。
浅田美代子が屋根の上でギターを爪弾きながら「しあわせの一番星」を歌う。
などなどである。
もうひとつ忘れられない歌がある。シリーズUだったか、小林亜星弟子の徳久広司作詞作曲「北へ帰ろう」だ。彼のデビュー作でもある。これ、いまだに唄えてしまう。
http://www.fukuchan.ac/music/j-sengo2/kitaekaerou.html
腹巻き姿でギターを抱え、夜の飲屋街をよたり歩くー多分彼本人ではないかと思う。
記憶によると、久世光彦が手がけた最初の作品は「時間ですよ」だ。堺正章の「オカミさん、時間ですよー」の掛け声で始まる1970年のドラマで、74年の「貫太郎」を経て、77年には「ムー」(伊東四朗、郷ひろみ、樹木希林、岸本加世子、由利徹)となる。この中の挿入歌「林檎殺人事件」も憶えている。
とりとめもなく思いつくままにキーを叩いてきたが、今日は11日。そうなんです。今日は半額デーなんです。10時を待って続編を借りなくっちゃ。なんか、食欲も戻ってきたぞ。
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at 09:06
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