〈日々是休日〉のダラダラした時間を過ごしている。ダラダラをどう解釈するかは中身に関わってくる。
日に一度も外出しないと、わたしの中では無為の一つの条件になる。外に出たからどうというわけではないが、体質として家にこもることに罪悪感を感じてしまう。ただの出たがりなのかもしれない。一日家で過ごして小難しい本を読み、なにかを会得すれば満ち足りたことになるのだろうが、30分でも外出して田んぼの脇で冬眠前の蛙をほじくる方が、わたしには面白い。動きが鈍くなったツチガエルをひっくり返して、「おまえはいつ見てもきたねぇなぁ」といちゃもんをつけると、ヌターと起きあがりながら、「てめぇの面も似たようなもんだぜぃ」と、蛙が言い返してくる。
ひと冬を同じ土色の中で過ごし、春を待ってまたケロケロキャッキャッと♂♀たわむれて寒天みたいな卵をつくるわけだ。ずっとそうしてきた。飽きるということがない。今の時期は背中の白一本ストライプは何故か切ない。
しかし外出が、ここ2,3日ままならない。カミさんがあまり動かなくなったのだ。先日までわたしが食欲不振でデレーとしていたが、その後、真似するかのような状態である。
布団に入って2時間ほど経った頃だから午前0時から始まった。
ドタンとベッドから足を下ろす音、あわててトイレへ向かうドタドタドタ・・・、ドアを開け閉めバタン。「ウッ!げーげーげー、カッカッ」と吐く音。これが1時間おきに朝まで続いた。
最近はビールも飲まず、特におかしなものを食べてもいないので、ふたりで「どうしたんだろう、どうしてだろう」を繰り返すばかりだった。
嘔吐と寝不足で動ける状態ではなく、落ち着いたら病院へ行くと決めた後は、コタツに入ってぐったりしていたが、やはりトイレ行きは続いた。ほんの少し治ったと思ったら今度は下痢だと言いだした。これはちょっとヤバイと病院を勧めたが、今のままではきつくて駄目というので、とにかく小康を待つことにした。
二人とも食べる気がしない。
食欲が無くなるという現象は面白い。本当に喰いたくなくなる。空腹感がないから喰いたくない簡単な図式だが、これが理解できない。あたり前だが分からない。具合が悪くなるとはそういうことなのかなと、互いの青ビョウタンみたいな顔を合わせて、午後を過ごした。
わたしは今日はかなり快復し朝飯を摂ったが、嘔吐下痢は止まったものの、カミさんは粥を少し口にしただけで、げんなりしている。昨夜はよく寝たようなので心配なかろうと、様子を見ることにした。
フランス人は「食べるほど食欲がでる」と言ったそうで、馬鹿なわたしは、食べることに精通している国民だから間違いなかろうと、あれやこれや買い込んで食べさそうとした。やわらかで甘味があれば良いかなと、よもぎ皮のアンパン、カステラ、プリンにうどん。カミさんは見ただけで“マァー!”と呆れていた。少しでも食べれば喰えるようになるんだからと勧めて、やっとゼリーを食べた。しかしフランスの言葉はどうも引っかかる。理屈に合っているようでおかしい。
彼らは「よい夕食は必ず空腹によって始まる」とも言っているからだ。空腹は最上の調味料か。調べてみると前言は「手に入れると、もっと欲しくなる」の例えらしい。腹の調子が悪いときの話ではなかった。
夕方になって、少しずつ日常の家事をするようになったので安心はしたが、以前にも似たことがあった。
わたしが風邪を引くと、その後すぐゴホンゴホンし出すし、転けると転ぶ。腹を痛くすると「あら、あたしも」と言う。あんまり真似て欲しくない。おれはもう治ったから明日にはメシつくってくれよてな心境だ。
日に一度も外出しないと、わたしの中では無為の一つの条件になる。外に出たからどうというわけではないが、体質として家にこもることに罪悪感を感じてしまう。ただの出たがりなのかもしれない。一日家で過ごして小難しい本を読み、なにかを会得すれば満ち足りたことになるのだろうが、30分でも外出して田んぼの脇で冬眠前の蛙をほじくる方が、わたしには面白い。動きが鈍くなったツチガエルをひっくり返して、「おまえはいつ見てもきたねぇなぁ」といちゃもんをつけると、ヌターと起きあがりながら、「てめぇの面も似たようなもんだぜぃ」と、蛙が言い返してくる。
ひと冬を同じ土色の中で過ごし、春を待ってまたケロケロキャッキャッと♂♀たわむれて寒天みたいな卵をつくるわけだ。ずっとそうしてきた。飽きるということがない。今の時期は背中の白一本ストライプは何故か切ない。
しかし外出が、ここ2,3日ままならない。カミさんがあまり動かなくなったのだ。先日までわたしが食欲不振でデレーとしていたが、その後、真似するかのような状態である。
布団に入って2時間ほど経った頃だから午前0時から始まった。
ドタンとベッドから足を下ろす音、あわててトイレへ向かうドタドタドタ・・・、ドアを開け閉めバタン。「ウッ!げーげーげー、カッカッ」と吐く音。これが1時間おきに朝まで続いた。
最近はビールも飲まず、特におかしなものを食べてもいないので、ふたりで「どうしたんだろう、どうしてだろう」を繰り返すばかりだった。
嘔吐と寝不足で動ける状態ではなく、落ち着いたら病院へ行くと決めた後は、コタツに入ってぐったりしていたが、やはりトイレ行きは続いた。ほんの少し治ったと思ったら今度は下痢だと言いだした。これはちょっとヤバイと病院を勧めたが、今のままではきつくて駄目というので、とにかく小康を待つことにした。
二人とも食べる気がしない。
食欲が無くなるという現象は面白い。本当に喰いたくなくなる。空腹感がないから喰いたくない簡単な図式だが、これが理解できない。あたり前だが分からない。具合が悪くなるとはそういうことなのかなと、互いの青ビョウタンみたいな顔を合わせて、午後を過ごした。
わたしは今日はかなり快復し朝飯を摂ったが、嘔吐下痢は止まったものの、カミさんは粥を少し口にしただけで、げんなりしている。昨夜はよく寝たようなので心配なかろうと、様子を見ることにした。
フランス人は「食べるほど食欲がでる」と言ったそうで、馬鹿なわたしは、食べることに精通している国民だから間違いなかろうと、あれやこれや買い込んで食べさそうとした。やわらかで甘味があれば良いかなと、よもぎ皮のアンパン、カステラ、プリンにうどん。カミさんは見ただけで“マァー!”と呆れていた。少しでも食べれば喰えるようになるんだからと勧めて、やっとゼリーを食べた。しかしフランスの言葉はどうも引っかかる。理屈に合っているようでおかしい。
彼らは「よい夕食は必ず空腹によって始まる」とも言っているからだ。空腹は最上の調味料か。調べてみると前言は「手に入れると、もっと欲しくなる」の例えらしい。腹の調子が悪いときの話ではなかった。
夕方になって、少しずつ日常の家事をするようになったので安心はしたが、以前にも似たことがあった。
わたしが風邪を引くと、その後すぐゴホンゴホンし出すし、転けると転ぶ。腹を痛くすると「あら、あたしも」と言う。あんまり真似て欲しくない。おれはもう治ったから明日にはメシつくってくれよてな心境だ。
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at 18:45
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