食事の献立に困ると、我が家ではほとんどがカレーライスになる。結構多くの家庭でもそうではないかと思う。
こいつは本当に不思議な性格を生まれながらに持っている。名前を聞いただけで和み、大した中身でもないのに納得するのだ。
シンプルこそがグルメにとっては味追求の極みだなどと言われそうだが、こちとらはただただ「メンドクサイ」けど喰いたいという情けない発想だけだ。だから材料を鍋にぶち込んで炒めこそすれ、ルウをブレンドしたり細かな計量で香辛料を加えるなど思いつきもしない。それでも結構旨いものが出来てしまうことにカレーへの心服が深まり、頼ってしまう。応えてくれる。
カミさんが肉を喰わないので、もっぱら野菜カレーである。特にじゃがいもをたっぷり入れる。にんじん、たまねぎ、りんごは当たり前で、時には余った葉っぱ系や淋しそうに残っている竹輪、ゆで卵まで加える。体のいい残飯整理だ。わたしなんざ喰う前にわさび漬けの残りを混ぜ込んで、かつ醤油を垂らし、「和の深み」と称して味わっている。なんといっても、メーカーの日々研鑽が旨いルウを生み、その努力には頭が下がる。ただ、かなりカロリーがあるので、メタボおやじとしては苦労して節食に努めなければならないのが辛いところだ。
食べ方のルールとして、スプーンは水を入れたコップに突っ込んでおく。これは戦後以来しっかり守っている。喰うとき、カミさんは全部掻き混ぜてしまう。美的感覚を疑う所業だ。このコンモリ、見ようによってはなにかに見えてしまう。どちらかといえば幼い子供の食卓に見る風景だ。それに比べて、わたしは端から、スプーンを持つ手を忙しなく動かし、小指を立てながらライス(この際はご飯といわない)とカレーを上品にチョチョと混ぜて頂く。この時、皿にスプーンを適度に当てて、カレーライス賛美のサウンドをつくるべきである。あのカチャカチャ音とすする音がハモることによって、更に食欲が刺激されるのだ。
1日寝かせておくと、具に味が馴染んでいよいよ旨味が増すが、カミさんはこれをなかなか理解しようとはしない。だから余るくらい多くつくって翌日に回るようにしている。仲間のじゃが君、ニンちゃん、厚着のタマタマどんにホッペの赤いリンゴさん、これからもよろしく!
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at 08:15
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