終戦のひと月前
晴れわたったモクモク雲の間に
ぼくは
一筋の飛行機雲を見つけた
舞い落ちる蝶のように
螺旋状の複葉機は
墜落の鮮やかさをきれいに描いていた
同じ秋
幼いぼくは
気持ちが毛羽だった大人たちをよけて
パチンコ屋の柱にへばりついた
チューインガムを知った
得体は知れないが
食べ物と直感して
はがして口に入れた
かすかな甘さと
他次元の匂いは
誰が噛んでいたのか判らないのに
芳しい世界
岐阜の田舎駅前に
進駐軍のジープがたむろし始めた
どんな時代かを知ることなく
どこにでも潜り込める
子供の特権で
大きな病院で遊び
怒られもせず
大小さまざまなガラス管に
空を映し出した
小さい世界の
大きな空にぼくのモクモク雲
その中に
戦争は見えなかった
晴れわたったモクモク雲の間に
ぼくは
一筋の飛行機雲を見つけた
舞い落ちる蝶のように
螺旋状の複葉機は
墜落の鮮やかさをきれいに描いていた
同じ秋
幼いぼくは
気持ちが毛羽だった大人たちをよけて
パチンコ屋の柱にへばりついた
チューインガムを知った
得体は知れないが
食べ物と直感して
はがして口に入れた
かすかな甘さと
他次元の匂いは
誰が噛んでいたのか判らないのに
芳しい世界
岐阜の田舎駅前に
進駐軍のジープがたむろし始めた
どんな時代かを知ることなく
どこにでも潜り込める
子供の特権で
大きな病院で遊び
怒られもせず
大小さまざまなガラス管に
空を映し出した
小さい世界の
大きな空にぼくのモクモク雲
その中に
戦争は見えなかった
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at 14:05
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