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Da Capoの休刊など [2007年10月13日(土) ]


雑誌出版の栄枯盛衰は当たり前である。
ジャンルが同じながら種類が多すぎる。読む方は選択肢が増えて、見出しや目次で自分に合ったものが買えるのだが、綺羅星のようにずらりと並んだ同種類を見ると迷うばかりで、つい面倒になって買わず終いも多い。時代からずれたコンセプトを持つもので、意識してそうである場合は面白さがあるが、そうでないものは簡単に消えてしまう。

そんな中、迷わず買っていた「ダ・カーポ」が12月で休刊するという。紙質は良くないが、構成やまとめ方がコンパクトで、コラムの内容も充実していた。値段も大きさも手頃で親しみやすい。インターネットの普及で、情報収集の仕方が変わり、20万部から約8万部まで部数が落ち込んだのが原因と言われる。新聞も同様の競合状態に置かれて、ニュースの伝達そのものを変えざるを得ないらしい。ダ・カーポとは音楽用語で“最初に戻る”という意味らしいが、“初心にかえれ”ということで、いつも新鮮でいたかった想いを含んでいた気がする。

「話の特集」は、いまではもう伝説的な雑誌といってよく、65年から95年の30年間発刊されていた。読者ではあるが、特にオタクでもないし、休刊のニュースを知ったとき、それほど名残惜しいとは思わなかった。
いま思い返せば、青春から壮年期に入る時期、その都度面白い感覚を味わったのは確かだ。ちょうど小劇場が盛んになり、いつもは脇っちょに居たカルチャー達がざわめき始めた頃である。ぴったりの、生まれてしかるべき時に、望んでいた形で目の前に出現した。
編集長の矢崎泰久氏そのものがこの雑誌だが、和田誠氏も当時の新しいスタイルに欠かせない参加者だった。
いつもはポンポン捨てていくわたしだが、これに限って十数冊段ボール箱で保管している。

最近読み出して面白い雑誌に、講談社の「クーリエ・ジャポン」がある。最初は月2回だったが、今は月刊誌になり、落ち着いてきた感じだ。海外メディアと特約を結んで、その時の話題性も含めて各国・地域を動きをうまくまとめている。
以前上京の折、編集長の古賀義章氏と少々立ち話をしたこともあり、その顔がダブって浮かぶこともあることから、愛読している。

時々「文藝春秋」を読むが、これほどスタンスの変わらない月刊誌も珍しい。そこが長寿の秘訣といえようが、あまり面白くないので、買うのは年に数回だ。出だしのコラム欄の筆頭がいつも阿川弘之氏なのも影響している。10月号は、佐藤優氏(起訴休職外務事務官・作家)の「インテリジェンス交渉術4」のサブ『酒は人間の本性を暴く』に惹かれて読んだ。ソ連からロシアに移る際のエリツィンとハズブラートフの確執など、なかなか中身の濃い一種の暴露内容だ。こんなものを見つけて、図書カードがあるときはいろいろ取り混ぜて買っている。

読み物は読む人間があって存在価値がある。価値も時代によって、どんどん変わっていく。「古い」と言われて、捨てられ忘れられていく。洗濯機も同じ。人間も同じ。それが歴史なのだろう、か?

Posted at 05:41 | エッセイ | この記事のURL
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