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読後感/森村誠一「異型の白昼」 [2008年04月28日(月) ]


森村誠一は女性にファンを持っているのだろうか?
最近彼の作品を数冊読んで、浮かんでくる懐疑です。
男社会の従属物をして、女性を能動的ではなく、受動的に既定する、そんな偏見があるように思うのです。
もっとも、先入観は禁物ですから、今後深く読みつづけようと思っていますが。

さて、表題の小説ですが、表紙の拳銃がポイントになっているのですね。
この拳銃はコルト45口径ガバメントといって、男なら少年期にあこがれる最強の拳銃なのです。それが、この小説の狂言回しとなって構成されます。
殺そうとする強烈な動機のある人間に次々回される拳銃、それを手に入れた人間が圧倒的な優位な精神状況になり、結局それを使わず後進(誰とも知らない人)に譲っていく果てしないドラマです。
拳銃を取得して優位を感じた取得者は、その対象(人)を処分するのではなく、偶然にも他のものを憎しみの消化の対象としてしまう。
読んでいるものにははぐらかされてしまう、という印象ですね。
まあそれこそが、森村のねらいなのでしょう。
人生の皮肉や救い、因果応報などという言葉が、読む人の背後に森村の大きな声で聞えてくるようです。

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