何を隠そう、今日は僕の誕生日であります。
いえ、別に隠し立てしてどうのこうのというほど大したことではないのですが。
この歳になると感性が鈍くなり、誕生日といっても何の感動も喜びも、だからお祝いの何のとは全くの無縁と化して、人に言われて初めて、あーっ!今日は誕生日だったんだーと、そのトーンは真に低いのであります。
処で、幾つにーーですかって?。
そんな野暮は止しましょうよ。
当の本人でさえ誕生日を忘れるほどに、自分の歳なんてすっかり頭に無いのですから!?。
鏡に映った皺々の身体をつくづく眺めながら、へぇー!よくもまぁー!この歳まで禿びるでなく毀れるでもなく、平穏無事で動いてくれたものだなぁーと、その五感五体に感謝するのであります。
戦中そして戦後、物心ついたときには既に物不足の真っ最中。
爆撃の恐怖に怯え、訳も分からずに逃げ回った忌むべき思い出。
学校は校舎不足で区役所と同居。教室が足りないから、それはまるで雛壇のように階段に座っての授業。通信簿(=成績表)はその区役所で使い古しの用紙裏(いま探そうとしても見つからないほどにざらついた粗紙)にガリ版で刷ったもの。
給食は米軍の放出物資による、脱脂粉乳をお湯で薄めた代物が一杯きり。
そのままの軍隊服で出勤する、未だ童顔が残る復員帰りの先生に教えられ、虱退治にと頭から粉末のDDTをぶっ掛けられて。これではまるで黄な粉を塗した団子ではないか。
一番の食い気盛りの年頃にも飢餓は続き、挙句の果てに社会人として出立した意気揚々の初っ端から不景気の真っ盛り。
がむしゃらに働いて何とか落ち着き、さぁーこれからちょっとばかり人間らしい暮らしをーーと思っていたらバブルが弾けて、はいっ!おじゃん。
人には、天命と宿命と運命があると聞きます。
何をどう解釈してその違いをいうのかは僕には分かりませんが、爺々流に分けてみるとーー。
先ず天命とは、幾多の星の中で人という生き物と生ってこの地球に生まれること。
宿命とは、数ある国の中で黄色人種を纏い、日本国に日本人の男として産まれたこと。
そして運命とは、その時代時代に翻弄されながら、それでも何とか自分を失わずに頑張って生きていかなければならない、不透明で抗し難く、時にはひっぱたいてやりたいほどに、そして時には愛して抱擁してそのままで居たいような、そんな複雑怪奇で摩訶不思議な力、とでも言いましょうか。
そんなこんなの三命の中で、この歳までのこの生き様。
鏡の中に映し出された自分ではなく、前に佇む自分の不思議に、誕生日を思うのであります。 §瑠華§
いえ、別に隠し立てしてどうのこうのというほど大したことではないのですが。
この歳になると感性が鈍くなり、誕生日といっても何の感動も喜びも、だからお祝いの何のとは全くの無縁と化して、人に言われて初めて、あーっ!今日は誕生日だったんだーと、そのトーンは真に低いのであります。
処で、幾つにーーですかって?。
そんな野暮は止しましょうよ。
当の本人でさえ誕生日を忘れるほどに、自分の歳なんてすっかり頭に無いのですから!?。
鏡に映った皺々の身体をつくづく眺めながら、へぇー!よくもまぁー!この歳まで禿びるでなく毀れるでもなく、平穏無事で動いてくれたものだなぁーと、その五感五体に感謝するのであります。
戦中そして戦後、物心ついたときには既に物不足の真っ最中。
爆撃の恐怖に怯え、訳も分からずに逃げ回った忌むべき思い出。
学校は校舎不足で区役所と同居。教室が足りないから、それはまるで雛壇のように階段に座っての授業。通信簿(=成績表)はその区役所で使い古しの用紙裏(いま探そうとしても見つからないほどにざらついた粗紙)にガリ版で刷ったもの。
給食は米軍の放出物資による、脱脂粉乳をお湯で薄めた代物が一杯きり。
そのままの軍隊服で出勤する、未だ童顔が残る復員帰りの先生に教えられ、虱退治にと頭から粉末のDDTをぶっ掛けられて。これではまるで黄な粉を塗した団子ではないか。
一番の食い気盛りの年頃にも飢餓は続き、挙句の果てに社会人として出立した意気揚々の初っ端から不景気の真っ盛り。
がむしゃらに働いて何とか落ち着き、さぁーこれからちょっとばかり人間らしい暮らしをーーと思っていたらバブルが弾けて、はいっ!おじゃん。
人には、天命と宿命と運命があると聞きます。
何をどう解釈してその違いをいうのかは僕には分かりませんが、爺々流に分けてみるとーー。
先ず天命とは、幾多の星の中で人という生き物と生ってこの地球に生まれること。
宿命とは、数ある国の中で黄色人種を纏い、日本国に日本人の男として産まれたこと。
そして運命とは、その時代時代に翻弄されながら、それでも何とか自分を失わずに頑張って生きていかなければならない、不透明で抗し難く、時にはひっぱたいてやりたいほどに、そして時には愛して抱擁してそのままで居たいような、そんな複雑怪奇で摩訶不思議な力、とでも言いましょうか。
そんなこんなの三命の中で、この歳までのこの生き様。
鏡の中に映し出された自分ではなく、前に佇む自分の不思議に、誕生日を思うのであります。 §瑠華§
Posted
at 08:30
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コメント(2)
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お誕生日おめでとう!
私も、自分のお誕生日と言っても、格別嬉しい訳でもなく、おめでたいとも思えません。
でも、1年、病気もせず、健康に過ごせたという事で感謝したいと思います。
天命と宿命と運命ですか、大変面白く読ませて頂きました。