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『芳春』[2008年03月17日(月) ]
 早いところでは2月の半ばから、遅くても3月に入ると、ファッションの店頭では冬物から合い物へ、それかいきなり春物へと入れ替わります。
 何とも気の早いそのような紛い物の春に惑わされながらも、今日ベランダから眺めるそれは、もうすっかり本物の春の訪れを感じさせるに十分なものでした。
 まるで人の血管を取り出して標本にしたような細い小枝にも、見えるか見えないような新芽がぽつぽつと、さぁー今年も膨らんでみせるぞーとばかりに並んでいます。
 目の下の桜並木はガイドブックに乗るような場でありませんが、それでも季節には十分に楽しめる小径で、まぁー人知れぬ穴場とでも言いましょうか。
 遠くの山並みは未だ灰色にくすんで彩りに欠けたままですが、きらきらと光る港の波は、それでも穏やかな細波に変わっていくようです。
 風はまだ肌寒さを感じるのですが、刺すようなそれではなく柔らかく優しい触りが心地よい。

 地球の自然なる変化か、いやそうではないでしょう、間違いなく人間共が狂わせた所為に違いありません。
 近年の多くに、冬から夏に夏から冬へと、天候がいきなり入れ替わるような異常が常態化しています。
 そんな厳しい病に遭いながらも、この緑の宇宙船は何に誰に文句を言うでもなく、四季の移ろい、その麗しき彩り、その豊潤な息吹を忘れまいと、懸命に頑張っています。

  『春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪冴えて冷しかりけり』

 世界の中でもこの日本列島は古より、四季の移ろいが区切りよく、格段に素晴らしい国なのですね。
 今年もまた幸いなことに、そのような春がやってきました。
 この爺々にとって、豊かな春の訪れにあと何回巡り会えるか分かりませんが、どうか逝き去るまで、春と言える、そしてまた秋といえる潤い豊かな季節が残っていてほしいものだと。
 別に何処へ行くでもない、只ベランダから眺める、それはごく平凡な春の訪れですが、つくづくそう想うのであります。      瑠華

Posted at 07:52 | この記事のURL
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我が家からも小高い丘や山が見えます。
葉の落ちた木々の色が徐々に萌黄色から緑にへと
変わっていきます。
秋から冬へも然りです。

その様を毎日部屋から眺め、何時までもこの光景が
残っていて欲しい物だと思っています。
Posted by:Asuka  at 2008年03月17日(月) 11:06

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