このマンションに入ったのが、丁度5月だったのを思い出します。
14階の部屋も空いていたのですが、そこからならこの足元の並木が上から覗かないと見えず、この5階からならベランダに出る度にまるで庭の木立を見るように自然に目に入ってくるからと、妻のひと声で決まり、となりました。
その緑を愛した妻も、亡くなってもう十余年になりますか。
『若葉萌え 路面の見えぬ 五階窓』・・・瑠華
ついこの間、赤茶けた葉と若葉が混在してまだら模様を見せていたのに、今はもう瑞々し若葉が覆いかぶさるように揺れています。
ベランダから眺めるそれは、思わずそこへ飛び込んで包まれてしまいたいくらいに柔らかい葉を、初夏の風に靡かせているのが碧玉の天空と共に心地よい。
午後のひと時、港から吹き来る爽やかな風に当たっていると、ゴールデンウイークの雑踏は、どこか遠い世界の騒めきにしか聞こえないのが、これまた大変に良ろしい。 §瑠華§
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at 09:09
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